酵素の発現検討を行っている学生です。
もとは別の目的の条件検討だったのですが、培地中の抗生物質 (アンピシリンとカナマイシンの2種)の濃度を変え、他は同じ条件で三量体の酵素を発現させたところ、その酵素の基質特異性に変化がありました。こういったことが起こる可能性はあるでしょうか。
宿主はBL21(DE3)でもちろん継代は行わず、寒天培地上の同じコロニーから形質転換体をとり、抗生物質濃度を変えた各試験管培地で培養・誘導をかけました。
そして元は別の目的があった実験でしたが、予備実験のつもりで次の工程に関わる諸特性解析を行ったところ、抗生物質の濃度を高めた場合に目的の基質への特異性が上がっていることがわかりました。
個人的には実験結果に確信がもてず、今後再実験を行っていこうと考えていますが、ひとまずの仮定として、
培地中の抗生物質濃度が高まる
→1細胞当たりのプラスミドがより多い菌体が生き残る
→菌体中の発現酵素の濃度が高まる
→サブユニットどうしの結合が強まる
→目的以外の基質が酵素と結合しづらくなり、基質特異性が高まった、、、、
と考えています。
どうでしょうか。
参考となる経験則、文献等があればお教えください。
よろしくお願いします。 |
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