「有意差が出てほしいポイント」という時点でそれが本当に研究なのか、という問題があるかとは思いますが。
本当に2群の比較しかしないのであれば、t検定でも可能だろうと思われます。その場合、「有意差が出てほしいポイント」以外については論文に「検定しなかった」と記述し、検定しなかったことについての科学的正当性を記述できるのならば、それでもよろしいのではないかと思います。もし査読者が優秀でない方にあたれば、運よく(?) 通過する可能性はあると思います。
「本題とあまり関係ない条件4の実験結果のばらつきが大きくなってしまったとき、そのばらつきに引っ張られて他の部分の有意差もつかなくなってしまう」 → だったら条件4の実験をしなければいいと思います。その結果データの不備を指摘されたとしても、著者が「」内の事情を優先したなら致し方ありません。「有意差もつかなくなってしまう」については最初と同文です。
t検定を用いて多重比較をすれば、一回あたりの過誤の確率が5%でも複数回行うことで一回以上の過誤発生の確率はあがります。ですから多重比較においては補正をつけるのが一般的です (なお、多重比較の前にANOVAをしなければならないという決まりはありません。ANOVAをするとかえって検定の多重性をあげてしまうという意見もあります)。多重比較にすこしなれたかたなら、ボンフェローニの補正はやや過度なので、改良された補正方法を用いているかもしれません。
結論としては、実験のくみかたを変えて実際に2群しか比較しない研究をデザインすれば統計学的には一番問題がないと思います。実際には2群以上を比較しているのに t 検定を用いるのは...(以下省略)。
質問の感じからは、統計の専門家にコンサルトされるのがよろしいかと感じました。専門家であれば、多重比較をする際により適切な感度で統計学的有意差を検出できる補正方法についても教えてくれると思います。 |
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