主要メーカーの96ウェル入門機をお借りして評価しましたが、「サードパーティの安物プレート+プレートシールで蒸気漏れしない」、「内側への結露が少ない(多い機種は反応液量が減る)」という部分においては、サーモフィッシャーのMiniAmp PlusとアナリティクイエナのBiometra TOne 96Gがダントツによかったです。
他社はプレートシールで蒸気漏れが非常によく起きる、という驚きの結果でした(ただし熱変性温度を98℃で40サイクルに設定した場合)。
厳密にテストすると、本当に驚くほど漏れています。
やや過酷な条件とは言え、熱変性98℃の高正確性酵素で多サイクル回すのは普通にあることだと思うので、ちょっとショックを受けました。
プレートとシールは日本ジェネティクスやワトソン、ビーエムの製品をテストしています(機種を伝えてメーカー推奨品を送ってもらった)。
使用条件との相性、プレートやシールとの相性もあるでしょうから、デモ機を借りてテストすることをおすすめします。
バイオラッドT100は純正プレートと純正シールだと漏れないんですけど、とても手が出ないすごい値段(プレート25枚1.7万円、シール50枚2.1万円)です。
粘着剤を使用していないので、剥がす際のコンタミも起きづらそうなのはいいのですが。
使われている方が多いようですので、相性のいいプレートを尋ねるのもいいかもしれません。
なお、シリコンマットやキャップならどこの機種も蒸気漏れはしませんでした。
ただ、開封時にコンタミしやすいのでうちでは使用していません。
NGSで解読すると、コンタミがすぐわかってしまうんですね。
サンガーでシーケンスするならそこまで気にしなくていいと思います。
なお、サーモとイエナは修理になると海外送りになるので、サポートは日本メーカーの方がいいです。 |
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