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阻害薬実験 トピック削除
No.9178-TOPIC - 2020/09/25 (金) 21:14:36 - ももも
とある分泌因子に着目していて、培養細胞に加えた際のフェノタイプを得ています。この作用を阻害剤によって抑制できるか調べたいと思っているのですが、シグナル経路が不明です。

中和抗体といった表現を見かけますが、例えば、目的とする分泌因子に対する抗体を加えることで阻害剤実験は成り立つのでしょうか?原理としては、添加した分泌因子が培養細胞に取り込まれる前に抗体にトラップされる(=フェノタイプの消失)、と想定しますが、考え方に誤りがあればご指導いただきたいです。

宜しくお願いします。
 
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No.9178-6 - 2020/09/26 (土) 12:40:57 - 888
分泌因子とその受容体に結合するのを抗体が邪魔することで分泌因子の細胞への働きかけを抑えることはできます。この場合、通常は使用する抗体はその認識部位に受容体と直接相互作用する部位を含むことが求められます。ただ分泌因子が抗体よりも十分に小さければ、抗体が必ずしも受容体結合部位を認識しなくても抗体のような大きな分子がくっついているために立体障害的な理由で受容体にうまく結合できなくな理、結果として受容体への結合を阻害することもありえます。ただ結合の強さや認識のされ方、よくわからない理由など面倒な事情もあり、その阻害能力は抗体によりまちまちで、良い抗体を得るのは簡単ではありません。通常は受容体結合部位をエピトープに含むモノクローナル抗体をいくつか作成して、使えるものをスクリーニングしていきます。
いずれにせよ分泌因子に対する抗体がどれも阻害活性を有するわけではありません。

培養上清から微量のタンパク質を生物活性を保持したまま完全精製するのはそれ自体が一仕事だし、必ずしもうまくいくとはかぎりません。ですので培養上清そのままあるいは部分精製品を使用せざる得ないこともあるでしょうから、そういう場合には抗体による阻害実験は特異性を証明するためには必要になると思います。

(無題) 削除/引用
No.9178-5 - 2020/09/25 (金) 21:47:08 - おお
>[Re:1] もももさんは書きました :

> 中和抗体といった表現を見かけますが、例えば、目的とする分泌因子に対する抗体を加えることで阻害剤実験は成り立つのでしょうか?原理としては、添加した分泌因子が培養細胞に取り込まれる前に抗体にトラップされる(=フェノタイプの消失)、と想定しますが、考え方に誤りがあればご指導いただきたいです。
>
> 宜しくお願いします。



大体あっていると思いますが、抗体を加えれば必ず中和されるということではないでしょう。そのターゲットに対する抗体でも中和できないもあるということです。もしかしたら活性化できる抗体もあるかもしれません。また、リセプターをブロックする抗体でそのシグナルを抑制するといった実験もあります。

みなさんが指摘しているように目的とする分泌因子を加えて中和抗体を加えるならブロックされて当たり前でありますが、阻害剤のスクリーニングを考えるときポジコントして機能するわけですし、分泌因子によって今までに観察されたことがない現象が起こっているようなら、中和抗体を使ってちゃんとそれがキャンセルできるかは一つの重要な実験ではあると思います。
刺激によりオートクライン、パラクラインによりあなたの目的の分泌因子が発現しているなら刺激による生理的あるいは病理的現象がその分泌因子を介しているか見るのに役立つでしょう。

(無題) 削除/引用
No.9178-4 - 2020/09/25 (金) 21:30:57 - 酵素反応
入れ違いで Tracker さんと全く同じ内容を投げてしまいました笑。

(無題) 削除/引用
No.9178-3 - 2020/09/25 (金) 21:29:33 - 酵素反応
中和抗体の考え方や実験はそれで合っていますが、実験としてはどれほど意味があるかわかりません。その分泌物質を培養細胞に加えたらフェノタイプがでるんですよね?その物質に対する中和抗体を加えたら効果が阻害されるのは当然で、科学的に新しい情報が得られる実験では無いように思います。私が知らないだけかもしれません。
通常阻害剤を使って得られるのは、例えばその分泌物質の受容体や受容体の下流シグナル物質に対する阻害剤を添加することで分泌物質の効果を抑制し、確かにその受容体、下流物質が下流で働いている、ということを示すことでシグナル伝達経路を読み解いていくと思います。

(無題) 削除/引用
No.9178-2 - 2020/09/25 (金) 21:24:52 - Tracker
そういうのは、様々なモノの混ざり物(例えば培養上清)のエフェクトがその中和抗体によってキャンセルされる=その混ざり物のエフェクトを担う成分がその分泌因子らしい、ということを主張する時にやる実験では。

純品の分泌因子を添加する実験において、その中和抗体を添加してエフェクトがキャンセルされたところで、そりゃそうだよね、で終わる話だと思います。

それよりはフェノタイプに関連すると思われる分子、シグナル経路の阻害剤なり遺伝子抑制なりを考えた方がよろしいのでは?

阻害薬実験 削除/引用
No.9178-1 - 2020/09/25 (金) 21:14:36 - ももも
とある分泌因子に着目していて、培養細胞に加えた際のフェノタイプを得ています。この作用を阻害剤によって抑制できるか調べたいと思っているのですが、シグナル経路が不明です。

中和抗体といった表現を見かけますが、例えば、目的とする分泌因子に対する抗体を加えることで阻害剤実験は成り立つのでしょうか?原理としては、添加した分泌因子が培養細胞に取り込まれる前に抗体にトラップされる(=フェノタイプの消失)、と想定しますが、考え方に誤りがあればご指導いただきたいです。

宜しくお願いします。

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