Bio Technical フォーラム

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No.9143-16 - 2020/09/08 (火) 14:22:50 - cal
AA様
お時間を割いて頂いてアドバイスをもらっているにもかかわらず、返信が遅れてしまい申し訳ありません。

Taqにそのような特性があるのは知りませんでした。非常に勉強になります。

A付加に関しましてもご意見ありがとうございます。
確かにそのようですね。なので、0.2 mM dATP、70℃/30分の条件で行ってみます。

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No.9143-15 - 2020/09/08 (火) 02:14:53 - おお
ゲルからの精製を各ステップでやって計2回やっているようですが、どちらかは省いていいと思います。ゲルからの切り出しでUVを当てている状況ならなおさらです。DNAにUVを極力当てないように、レーンの端だけUVが当たるように銀紙で覆うとか、いろいろな工夫が過去にも頻繁に議論されています。

PrimeSATR後は酵素を除かないと行けないので、何らかの精製が必要です。電気泳動、切り出しでもいいですし、PCR purification kitのようなものでもいいでしょう。

その後A付加のあと、すでにゲル精製しているものなら気にせずそのままLigationに持ち込むか、PCR purification Kitなどを使うか。気休めにエタ沈とかでも。ゲル生成していないサンプルならこの段階でゲル精製するといいと思います。

>FPCR産物3ulとpGEM®-T Easy Vectorキット(プロメガ)に付属している
この直前にDNA量を見積もってますか?

>Gライゲーション後にエタノール沈殿を行いました。
これ、必要何でしょうか?

Ligationされない場合ベクターにTがついているので、大腸菌内で修復されてTransformation活性を獲得する場合、In frameになり青くなるのは平たく考えると確率的に三ぶんの1。ただしLigationプロダクトよりはるかにTransformation活性が低いので、InsertがIn frameで障害がなくLacZ活性が保たれていないならあまり青は出ないということになる。ただしInsertがIn frameで障害がなくLacZ活性が保たれる可能性はいつも考慮しておくべきでしょう。というかプロトコールをよむと青くなることがあるとは書かれていると思うのだが、、、


青色をつついてInsertが入っていたなら今回はそういうことだけど、そうでないならここに書いたアドバイスを参考にして見てください。あとあまり根拠を細かく言えないけどTransformationする大腸菌の株を変えてみたり気分をかえる的なことでうまくいく場合もあります。

もう一つ言うと、経験上なんでこのFragmentだけうまく入らないんだという感じの経験はあります。いつもぷらんBを持っておくことが功を奏することになるとも言えます(できれば2つの方法を並行してやるとつまずく可能性が下げられる。今回の場合ブラントでクローニングプラスミドに入れるとかやってみてもいいかもしれません。

ところでTAクローニング用のベクターとかキットとか、Insertのポジコンはついてないでしたっけ?それとLigaseのキットのATPは意外とへたりやすい(使用環境、保存期間等によるけど)です。過剰になるけどLigationのときにATPを追加しておけば安心です。

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No.9143-14 - 2020/09/07 (月) 16:57:30 - G25
dATPの濃度が高いというのは問題ない。
ポリメラーゼ反応でdNTPの濃度が高いとき何が起こるかというと、間違ったヌクレオチドを取り込むmisincorporation, つまりエラーの多発。dATPのみの存在下で末端に鋳型非特異的にdAを付加する反応にはエラーは起こり得ない。これが、4種のdNTPが混在していてあるヌクレオチド種(例えばdTTP)だけが突出して濃度が濃かったりすると問題だが(dAよりもdTの付加がメジャーになる)。

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No.9143-13 - 2020/09/07 (月) 16:50:50 - G25
ライゲーションの温度や時間にこだわるのは余計な労力だと思う。
16℃、12℃、4℃、r.t.
30 mim,  数時間、一晩

どれを選んだところで、全く取れなかったものが突然取れるようになるとか、今まで取れたのにものが全くとれなくなるなんてことはないんだから。

16℃などの低温にして、一晩というのは多くの実験書(Molecular Cloningなどの老舗を含め)にもあるコンベンショナルな方法。
37℃などに保温したほうが酵素活性は高いけれど、あえて低温にするのは分子間ライゲーションによる重合に対して、分子内ライゲーションによる環状化の割合を上げるためなどの理由から。その分、反応時間を長く取るというのがコンベンション。
しかし、低温でも30分くらいでライゲーション反応は7, 8割がた進行して、あとはジリジリ上がってくるだけなもんだし、r.t.くらいでも環状化は十分に起こるので、最近じゃかなり反応方法の自由度が高くなっていて、時間短め、温度高めが好まれるようになってきている感触はある。

反応バッファーに促進剤をいれることによって反応時間5分のような迅速ライゲーションのシステムが販売されていたりするけれど、
5分じゃ不安だとしても、30分も待ち時間があれば、少なくともライブラリー作製みたいな効率が重要な実験じゃなく、単一のインサートをクローニングするだけの単純な実験なら、普通のバッファー系でも十分行ける。

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No.9143-12 - 2020/09/07 (月) 15:17:34 - AA
>>Taq系を用いればA付加の手順を省略できる
そもそもA付加が起きるTaqの特性を生かして行われているのがTAクローニングなので、Taqだと付加を省略できる、というよりは校正活性のある酵素だと付加作業が必要、といったほうが正確ですね。


付加の作業については確かにATPがかなり濃い印象はあります。それがどのような悪影響を及ぼすかはわかりませんが、市販されているA付加キットの場合、前のPCR反応液を精製せずに持ち込み分のNTPを利用したりしますので、かなり少なくていいのだと思います。
反応時間についても同様で、市販キットをみるとたいてい30分で最大効率、と記載されていると思います。伸ばしすぎることで悪影響が出ている可能性もあるかも知れません。
なお、市販キットも大抵はTaqを使っているのでやっている内容は質問者さんの作業と同様だと思います。

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No.9143-11 - 2020/09/07 (月) 14:49:20 - cal
AA様
重ねてのご返信ありがとうございます。
仰る通りTakara Taqは正確性が低いと聞いていたので、今回はPrimeSTARを用いています。
Taq系を用いればA付加の手順を省略できることは初めて知りました。

なので、ご指摘通りTakara Taqを用いてインサートが増幅できるか、できればTAクローニングを行っていくことを検討したいと思います。

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No.9143-10 - 2020/09/07 (月) 14:41:53 - cal
重ねてご質問したいと思います。
A付加のステップに関してです。

私の行っているプロトコルでは100 mM dATPを1 ul(終濃度33 mM)添加して計30 ulの反応液量で行っています。プロメガ様のプロトコルを確認すると、終濃度0.2 mM dATPで反応を行っていました。

また、私の行っているプロトコルでは反応時間や温度はサーマルサイクラーにて72℃/1時間です。対してプロメガ様のプロトコルでは、70℃/30分でした。

これら2つの要因でA付加が正しく行われていない可能性は考えられますでしょうか。

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No.9143-9 - 2020/09/07 (月) 14:32:55 - AA
>>A付加に用いているTaqを用いて遺伝子が増幅するかどうかを確認
ということで間違いありません。
産物が平滑末端になるPrimestarを使われているので手順がごちゃごちゃしていますが、Taq系を使って増幅すれば、手順4−6は省略されスムーズです。
Takara Taqは正確性が低いのでクローニング向きではないですが、Takara Taqの産物がクローニング出来なければ問題はインサートではなく、ライゲーションかバックボーンにありそうだということがわかります。
(うまく取れたときはシークエンス読んでみてエラーがなければそのまま使うことも出来ます)

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No.9143-8 - 2020/09/07 (月) 14:32:49 - cal
がぁが様
ご返信ありがとうございます。
PCR産物のサイズは約3500 bpです。このサイズだと、非常に入りにくいと考えております。

また、ライゲーション時間に関してですが、プロメガ様のプロトコルを確認すると、室温/1時間インキュベートもしくは4℃/一晩インキュベートということでした。4℃/一晩インキュベートを行えば、最大数の形質転換体を得ることができると記載されています。
16℃/16時間というプロトコルは昔から教授が行っているプロトコルのようでした。
次に行うときはプロトコル通りに行ってみたいと思います。

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No.9143-7 - 2020/09/07 (月) 14:26:37 - cal
AA様
ご返信ありがとうございます。
確かにコントロール実験は行ったことがありませんでした。
セルフのみのプレートと同時に、キットにはコントロールインサートDNAが封入されていましたのでそちらも試したいと思います。

>また、ちゃんとA付加できているのかも気になりますので、試しにはじめからTaqで増幅してみてその産物がTAクローニング可能か確かめてみるのもいかがでしょうか。
に関してですが、A付加に用いているTaqを用いて遺伝子が増幅するかどうかを確認するということでしょうか。
またご返信いただけると幸いです。

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No.9143-6 - 2020/09/07 (月) 14:21:20 - cal
G25様
ご返信ありがとうございます。
インサートが挿入されていても青コロニーになってしまうことがあるのですか。
私がクローニングしようとしている遺伝子は約3500 bpと非常に大きいため、800 bpでもそのようなことが起こるのであれば、より青コロニーでも入っている可能性がありますね。

ご指摘通り、青コロニーも拾ってみたいと思います。
ありがとうございました。

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No.9143-5 - 2020/09/07 (月) 12:55:20 - がぁが
PCR産物のサイズはどのくらいでしょう。
1000bpを超えるのであれば、なかなか入らないということはあると思います。
また、16℃で16時間ライゲーションというのは、標準のプロトコルでしょうか。
普通はもっと短い時間で済むと思います。

(無題) 削除/引用
No.9143-4 - 2020/09/07 (月) 10:26:41 - G25
TAクローニンスじゃないけれど、ついこの間、ある遺伝子の一部のPCR産物をプラスミドにクローニングしたところなのですが、、、

主要な標的配列は共通で、プライマー間の距離だけ違う600 bp と800 bpの2種類のPCR産物について並行して行ったところ、600 bpのほうはほとんどのコロニーが白、800 bpのほうはほとんどが青だったんです。でも、前者はもちろん、後者の青コロニーもきっちりインサートが入ってました。
800 bpといえばけっこう長いインサートだし、600 bpのインサートでは白だったのにより長いほうのインサートが入っているのに青だったのが意外でした。

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No.9143-3 - 2020/09/07 (月) 09:38:00 - AA
すでにご指摘ありますが、pBluescriptなどでもインサートが短かったときに正しく入っていても青コロニーになった経験があります。
念の為セルフだけのプレートも作ってセルフライゲーション効率もみてもよいかもしれません。

また、ちゃんとA付加できているのかも気になりますので、試しにはじめからTaqで増幅してみてその産物がTAクローニング可能か確かめてみるのもいかがでしょうか。

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No.9143-2 - 2020/09/06 (日) 23:01:09 - G25
本来ならTベクターのバックグラウンドでそんなに高頻度で青コロニーは生じないはず。インサートが入っていてもたまたまフレームの関係か、青くなる場合もあります。あえて青コロニーも拾ってみるといい。白コロニーは末端が削れてしまったためにセルフライゲーションが許された例外的なものばかりなのかも。

TAクローニングを何度行っても青コロニーしか生えません… 削除/引用
No.9143-1 - 2020/09/06 (日) 21:05:00 - cal
初めて質問をあげさせていただきます、某大学の学部生のcalと申します。

現在、私はTAクローニングによってある遺伝子のクローニングを行おうとしています。
しかしながら、何度行って、様々な条件や試薬を変更しても青コロニーが全体の95%以上となります。少ないながらも存在する白コロニーをつついてプラスミド抽出、制限酵素消化、アガロース電気泳動によって確認すると、Tベクターのスーパーコイルと思われる位置にバンドが見えます。

これから行っている実験プロトコルを書き出しますので、何かおかしな点であったり、変更すべき点がありましたらご教授頂けると幸いです。

@目的の遺伝子をPrimeSATR酵素(タカラバイオ)を用いてPCRによって増幅しました。
APCR産物をアガロース電気泳動し、ゲルから切り出しを行いました。
B切り出したゲルからGENECLEAN U Kit(フナコシ)を用いてPCR産物を精製しました。
CPCR産物が精製できているか確認するために、アガロース電気泳動によって確認を行いました。
DPCR産物26ulに1ul未満のTaKaRa taq、10xPCRバッファー3ul、100mM dATP 1ul(上記全てタカラバイオ)計30ulを混合し、サーマルサイクラーにて72℃/1時間の条件でA付加を行いました。
E A〜Cを繰り返すことでゲルからPCR産物を精製、確認をしました。
FPCR産物3ulとpGEM®-T Easy Vectorキット(プロメガ)に付属している2xligationバッファー5ul、pGEM-T Easy Vector 1ul、T4 DNA ligase 1ul、計10ulを混合して16℃/16時間でライゲーションを行いました。
Gライゲーション後にエタノール沈殿を行いました。
Hエタノール沈殿後のサンプルをDH5aにエレクトロポレーションによってトランスフェクトを行い、37℃/1時間液相にてインキュベートしました。
IX-galとIPTGと塗布したLB(amp)プレートに全菌体を植菌しました。
J植菌したプレートを37℃/16時間でインキュベートしました。
K16時間後プレートを確認するとコロニーのほとんどが青コロニーでした。

PCRによって増幅した産物の量は十分存在していると考えています。また、試薬がへたっている可能性も考えて全て新品の試薬やキットを用いています。

これ以上どこを改善すれば実験が上手くいくのか全く分からず、研究室のボスにどこを改善すべきか聞いても明確な答えが返ってきません。
完全に手詰まり状態です。

非常に長い文章で読みにくい箇所も多々あるかとは思いますが、皆様のお力添えいただければ幸いです。

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