ライゲーションの温度や時間にこだわるのは余計な労力だと思う。
16℃、12℃、4℃、r.t.
30 mim, 数時間、一晩
どれを選んだところで、全く取れなかったものが突然取れるようになるとか、今まで取れたのにものが全くとれなくなるなんてことはないんだから。
16℃などの低温にして、一晩というのは多くの実験書(Molecular Cloningなどの老舗を含め)にもあるコンベンショナルな方法。
37℃などに保温したほうが酵素活性は高いけれど、あえて低温にするのは分子間ライゲーションによる重合に対して、分子内ライゲーションによる環状化の割合を上げるためなどの理由から。その分、反応時間を長く取るというのがコンベンション。
しかし、低温でも30分くらいでライゲーション反応は7, 8割がた進行して、あとはジリジリ上がってくるだけなもんだし、r.t.くらいでも環状化は十分に起こるので、最近じゃかなり反応方法の自由度が高くなっていて、時間短め、温度高めが好まれるようになってきている感触はある。
反応バッファーに促進剤をいれることによって反応時間5分のような迅速ライゲーションのシステムが販売されていたりするけれど、
5分じゃ不安だとしても、30分も待ち時間があれば、少なくともライブラリー作製みたいな効率が重要な実験じゃなく、単一のインサートをクローニングするだけの単純な実験なら、普通のバッファー系でも十分行ける。 |
|