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QPCRで35サイクル以降は信頼できませんでしょうか トピック削除
No.9140-TOPIC - 2020/09/06 (日) 00:27:46 - 亜
お世話になります。

ある遺伝子はB細胞にあり、T細胞にはないと言われています。
実際、フローで仮に100%の純度で分取できたとして、両分画で遺伝子発現を見た際に、Bで15サイクルで増幅の立ち上がりがみられ、一方Tでは35以降に立ち上がりがみられたとします。(すみません仮定の話です。)

その際にバーグラフで遺伝子発現差を見ると圧倒的と言いますか、B細胞にのみ’見かけ上’その遺伝子が発現しているというデータとなるかと思います。一方、仮にネガコンであるcDNAの代わりに水を加えたqPCRでは増幅が何もみられなかった場合に、バーグラフからBのみ除き、Tとネガコンで比べるとTで当然バーグラフで見かけ上発現しているデータを見せることができます。

ここで質問なのですが、果たしてその遺伝子はTには発現していない、と結論してもよいのかどうかです。
もちろんそのわずかな遺伝子から作られるタンパク質はほぼ無視できると解釈したり、ノンスペが増えてるだけと解釈したり、Bか何かの細胞がTの分画にコンタミしてるんだろうと解釈することは可能かと思いますが、仮に100%の純度での分取、PCR増幅は特異的なもの出会った場合に、Tにおける遺伝子の発現の有無を論ずる際、ごくわずかに発現している、といっても良いのか、それとも35サイクル以降は信頼できない(そう上司に教わりました)ため、発現していないと言ってもいいのか、興味本位なだけですが気になりました。

実験はQPCRしか行ったことがなく、初心者ではあるのですが、qPCRを行っている中でふと疑問に思いました。Tに遺伝子がほぼ発現していないことは賛成ですが、もし本当にわずかでも発現しているのだとしたら生物学的な意義は置いておいて、とても面白いなと考えています。どうぞよろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.9140-4 - 2020/09/08 (火) 14:20:50 - asan

35-40サイクルぐらいまで回せば、理想的な条件では大体1コピーからでも飽和するぐらい増えるケースが多いからそれ以上やっても無駄だし、試薬が枯渇することが多いというだけの話であって、そんなもの当然オリジナルサンプルの濃度や条件によって違います。

別に100サイクルでもなんでも極論言えば同一条件で検量線を用いいてちゃんと線型性のある範囲で目的のサンプルの変動を定量してればそれ自体直ちに信頼性がないデータだと切り捨てる根拠はないでしょう。ただし、あなたの実験はおそらくddCTでやってると思われますが、この場合はサイクルが飽和気味の範囲でちゃんと線型性のある定量を行なってるかどうかは不明なのでバックグラウンドノイズ以上に発現してる”可能性”はあると思いますが、その数字の信頼性に関してはちょっと怪しいものを見てるかもしれないですね、という議論はあるかもしれません。

別に35サイクルになったからダメ30はOKとかそんな形式的なものではないです。あくまで、定量値の信頼性は自分の実験系における信頼区間をどう定義して行うかが科学的には妥当だと思います。 

ただ、50サイクルやっても大丈夫だから、とか学部生がデータを持ってきたら、常識的に怪しいと思ってやややり方を疑ってかかるのはまちがいないですけどね、、、35-40サイクルは滅多にないというだけでそれだけで直ちにダメとまでは言わないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.9140-3 - 2020/09/07 (月) 14:15:46 - もも
遺伝子発現って、完全な0、つまり細胞内に1分子もmRNAが存在しないというのはほぼないと思っています。

このあたりはFANTOMプロジェクトの結果を読むといいと思います。いずれも日本が誇るべき、偉大な結果です。

数万遺伝子があって、ほとんどの遺伝子が発現しているけれども、大小の差を、ある基準をもって、我々は発現している、発現していないと表現しているわけです。

(無題) 削除/引用
No.9140-2 - 2020/09/06 (日) 04:47:57 - おお
まず、qPCRのテクニカルなことと低発現における生物学的なインパクトの問題が一緒ごたになっていて答えにくいです。

PCRでテクニカルには
35サイクルというのはどういう意味を持つのか?サンプルになんコピーあって、Inputが細胞何個に相当するのか?検量線を引いているのか、その検量線は相対的なのか絶対的なのか、よく考えて見てください。


微量の発現量がなにか意味があるのかという質問においては
通常は突っ込まないことが多いです。たとえばRNseqや昔のマイクロあれー等においてシグナルがかなり弱いものは非常に発現が弱いためその遺伝子プロダクトの影響は無視できるだろうと思っていることがたいていだと思います。

ただし、意味があるかないかは誰も証明していないだけと思ってもいいでしょう。意味に対して色々想像してみるのはできるかもしれませんが、証明できるかどうか、現実味があるかどうかなどの障害はあるでしょう。KOなどがあればそこから何らかの差を見いだせるなら突っ込んで見るのもいいのかもしれません。

QPCRで35サイクル以降は信頼できませんでしょうか 削除/引用
No.9140-1 - 2020/09/06 (日) 00:27:46 - 亜
お世話になります。

ある遺伝子はB細胞にあり、T細胞にはないと言われています。
実際、フローで仮に100%の純度で分取できたとして、両分画で遺伝子発現を見た際に、Bで15サイクルで増幅の立ち上がりがみられ、一方Tでは35以降に立ち上がりがみられたとします。(すみません仮定の話です。)

その際にバーグラフで遺伝子発現差を見ると圧倒的と言いますか、B細胞にのみ’見かけ上’その遺伝子が発現しているというデータとなるかと思います。一方、仮にネガコンであるcDNAの代わりに水を加えたqPCRでは増幅が何もみられなかった場合に、バーグラフからBのみ除き、Tとネガコンで比べるとTで当然バーグラフで見かけ上発現しているデータを見せることができます。

ここで質問なのですが、果たしてその遺伝子はTには発現していない、と結論してもよいのかどうかです。
もちろんそのわずかな遺伝子から作られるタンパク質はほぼ無視できると解釈したり、ノンスペが増えてるだけと解釈したり、Bか何かの細胞がTの分画にコンタミしてるんだろうと解釈することは可能かと思いますが、仮に100%の純度での分取、PCR増幅は特異的なもの出会った場合に、Tにおける遺伝子の発現の有無を論ずる際、ごくわずかに発現している、といっても良いのか、それとも35サイクル以降は信頼できない(そう上司に教わりました)ため、発現していないと言ってもいいのか、興味本位なだけですが気になりました。

実験はQPCRしか行ったことがなく、初心者ではあるのですが、qPCRを行っている中でふと疑問に思いました。Tに遺伝子がほぼ発現していないことは賛成ですが、もし本当にわずかでも発現しているのだとしたら生物学的な意義は置いておいて、とても面白いなと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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