TSさん
ゲルは、昔ながらの普通のゲルです(pH8.8の分離ゲルに、pH6.6のスタッキングゲルの例のやつ。Bio-Radの緑フレームでセットするミニゲルのあれで、ゲル厚1.0 mmです)。今回使ったのは15%ゲルで、もう何度もやっている実験系のため、ゲルの転写後染色はしませんでした、すみません(転写は初回なのでやるべきでしたね)。
15%とはいえ、低分子側中心の転写だったため、印象論でしかありませんが、ほぼ完全に移っているのではないかと思います(客観的・定量的ではない話で恐縮ですが)。最終シグナルは、15 kDaの目的産物で、これまで行ってきたウェットでの転写と完全に同一レベルでした。
転写バッファーは、装置の購入時にキットが無料でついてきたので、キット付属の純正5xバッファーです(EtOHは当然自前)。成分分析をしたわけでは当然ありませんが、montさんが以前お示しいただいたものと、恐らく完全に同一ではないかと思われます(これもめちゃくちゃ主観的ですが、水と混ぜた時の具合や泡立ち方が、いかにもmontさんのお示しのバッファーの通りでした)。
全然特別でもなんでもない組成のバッファーなので、ゲルも普通のもので全く問題なさそうなことから、ウェットタイプからの移行でのネックは、パッドのみかもしれませんね。
パッドに関しては、どんなものかと楽しみにしていたんですけど、(紙+布)÷2みたいな、全然分厚さのない、ちょっと丈夫なキムワイプ、みたいな感じだったんですね(キムワイプよりは当然厚みがありますが)。今まで使っていた3MM paperの方がむしろ厚みを感じるぐらいですが、壊れても嫌なので(まぁ壊れないでしょうが)、ちょっとろ紙を重ねて試してみる気にはなれない感じですねぇ。
あ、でも、montさんがおっしゃっていたのを思い出しましたが、専用パッドを使わない場合は短縮プロトコルが使えないだけで、30分の標準プロトコルなら可能、という話だった気がしますし、ろ紙でもいけるという話でしたね、そういえば。
あんまり適当言うのもあれですが、多分ろ紙を重ねても、何だかんだ10分の転写とかでワークしそうな気がします。パッドも、全然そこまで特別なものには思えなかったので。
(まぁでもやっぱり、イオンスタックうんぬんという面において、このEcoClothが高電流下において絶妙な働きをしてくれているという可能性もなきにしもあらずなので、煙が上がるぐらいの高電環境ですし、下手なアレンジはしない方が吉かもしれませんね)
私個人的には、まだ1回使っただけですが、これは買ってよかった商品かな、と思います。自分の金じゃないからかもしれませんが(笑) |
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