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長いプライマーで変異導入したい トピック削除
No.8986-TOPIC - 2020/07/07 (火) 10:38:33 - MN
いつも参考にさせていただいております。今回、Quikchange/InversePCR法による変異導入についてお聞きいたしたく、トピックを立てました。

大腸菌のpET系プラスミドに導入した蛋白質の一部 (10アミノ酸) を異なるアミノ酸配列(同じく10アミノ酸)に置換したいと考え、Quikchange法による変異導入を試みました。プライマーの設計は以下の通りです。
Front 5'- 元と同じ (12bp) - 変異 (30bp) - 元と同じ (17bp) -3'
Rerverse 5'- 元と同じ (12bp) - 変異 (30bp) - 元と同じ (17bp) -3' (もちろん相補的配列)
QuikchangeのマニュアルではFrontとReverseの各プライマー配列が完全に一致するように推奨されていますが、こちらの掲示板で3’側を長くした配列が推奨されていたのでこのように設計しました。

ポリメラーゼにはPfu turbo, PRIME STAR などを使用しています。Quikchange, PRIME STAR MUTAGENESIS などのマニュアルを参考にPCR (正確には伸長反応)したのですが、コロニーは得られませんでした。
これまでに1~6bp程度の変異導入の経験は豊富にあり、試薬や基本的な操作には問題ないと考えています。プライマーの設計に問題があるか、長いプライマーを用いた伸長反応におけるノウハウがあるかと思うのですが、どなたかお気づきの方、アドバイスいただけませんでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.8986-20 - 2020/07/17 (金) 02:26:34 - おお
目的のものが取れてよかったです。結果報告も有用な情報なので感謝します。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.8986-19 - 2020/07/16 (木) 13:48:18 - MN
>おおおさん
ありがとうございました。
>iPCRは単純にPCRして平滑末端のフラグメントを作り、それをライゲーションでつなげるだけでQuick changeなどとはやり方が違います。プラスミドが平滑末端を作る制限酵素で切られた状態を思い浮かべてください。
この説明、よくわかりました。


実験の方ですが、今後のことも考えてKODを購入して、試したところ、コロニーが得られました。4コロニー中1コロニーで目的の変異体が得られました。残りはプライマー配列が挿入された(重複した)配列でした。
これで解決としたいと思います。

次に試すときは、Nanashiさんおすすめのプライマー設計方法を試してみようと思います。
みなさまありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.8986-18 - 2020/07/10 (金) 10:22:59 - おおお
追記ですみませんが、オーバーラップ部分はNanasiさんがやられているように15bpあれば十分です。いつも15bpになるように設計して作れてます。
有り合わせのプライマーで作ろうとして、12bpしかオーバーラップがない時は自分は失敗しました(コロニー得られず)。
プライマーグレードは脱塩しか頼みませんが、失敗したことはないですね。万が一エラーが入ってしまったら、それを修正するプライマー買ってまたインバースPCRすればいいだけなので。

(無題) 削除/引用
No.8986-17 - 2020/07/10 (金) 09:48:26 - おおお
変異を入れたい部分の30塩基を欠失させるようにプライマーを設計し、オーバーラップ部分として新しく30塩基挿入するイメージですね

(無題) 削除/引用
No.8986-16 - 2020/07/10 (金) 09:43:48 - おおお
まさに30塩基挿入の例がタカラバイオのサイトに出ています。
http://catalog.takara-bio.co.jp/com/tech_info_detail.php?mode=3&masterid=M100002492
ライゲーション反応もリン酸化も不要で、PCRでバンドが増えれば、PCR産物をそのままトランスフォーメーションして問題なく挿入体が作れています。
PrimeSTAR Maxで作る例ですが、KOD Oneでももちろん作れています。

(無題) 削除/引用
No.8986-15 - 2020/07/10 (金) 09:19:25 - a
kinase です。失礼しました。

以下はキットをもとにした解説のようですが、inverse PCR のことを分かりやすくまとめてくれてあると思います。

https://lifescience.toyobo.co.jp/upload/upld87/protocol-c/kodplus87pc01.pdf

(無題) 削除/引用
No.8986-14 - 2020/07/10 (金) 00:25:30 - おお
>[Re:13] MNさんは書きました :

> >おおさん&aさん
> PCR → フォスファターゼ → ライゲーション
> ライゲーションした方が効率は良さそうですが、必須でしょうか。
> 大腸菌がニックを修復してくれるし、合成途中の中途半端な長さのプラスミドができてしまう恐れもありそうです。

iPCRは単純にPCRして平滑末端のフラグメントを作り、それをライゲーションでつなげるだけでQuick changeなどとはやり方が違います。プラスミドが平滑末端を作る制限酵素で切られた状態を思い浮かべてください。ただし、末端は通常のプライマーから出来るためリン酸化されていません、リン酸化する必要があります。PhosphataseでなくKinaseです。

変なものがまぎれるかもしれないというなら電気泳動で切り出しをするとかなりのものが除けますし、普通の感覚の人はすると思います。

(無題) 削除/引用
No.8986-13 - 2020/07/09 (木) 19:20:06 - MN
>おおさん
Nestedについての説明ありがとうございます。
2段階にすることの利点として、短いプライマーで済むというところがあるんですね。

>おおさん&aさん
PCR → フォスファターゼ → ライゲーション
ライゲーションした方が効率は良さそうですが、必須でしょうか。
大腸菌がニックを修復してくれるし、合成途中の中途半端な長さのプラスミドができてしまう恐れもありそうです。

(無題) 削除/引用
No.8986-12 - 2020/07/09 (木) 16:55:37 - a
私が以前 inverse PCR でプラスミドに変異導入したときは、KOD plus ver2 を用いましたが、理由は正確性の高さと blunt end であることでした。PCR → フォスファターゼ → ライゲーションしてシーケンスをみたら完全に設計どおりにいっていました。

(無題) 削除/引用
No.8986-11 - 2020/07/09 (木) 14:57:00 - おお
>[Re:10] MNさんは書きました :

> >おおさん
> Nested法を調べたのですが、利点がよくわかりませんでした...

プライマーを変異導入する部分の半分まで位にしていちどPCRして(このときそんなにサイクル数をまわす必要がない)、そのプライマーの部分の配列にアニーリングする残りの変異導入部分を含んだプライマーを用いてさらにPCRする。iPCRになるようにして、リン酸化してLigation後Transformationする。

へたに長すぎるプライマーでそのデメリットを引きずってPCRしないでいい。

(無題) 削除/引用
No.8986-10 - 2020/07/09 (木) 13:56:28 - MN
一昨日につづき、皆様ありがとうございます

>aさん
inversePCRの方が良さそうですね。

>Nanasiさん
>5'端側は鋳型DNAの配列は要らないと思います。
やはりinversePCRが良さそうですね
具体的なプライマー設計の話もありがとうございます。

>おおさん
Nested法を調べたのですが、利点がよくわかりませんでした...

>おおおさん
サイクル数を増やすのは試しましたが、うまくいきませんでした

過去スレを含め、多くの方がKODをお勧めされているので、
KODを購入することにしました。
それで失敗したら、Nanashiさんの方法でinversePCRを試してみようとも思います。

まとまった結果が出たら、お知らせします。

(無題) 削除/引用
No.8986-9 - 2020/07/08 (水) 11:18:49 - おおお
マニュアルだと数サイクルで止めてますが、25サイクルくらいかけて、PCR後にバンドが増えていることを確認できれば、問題なく作れますね。
酵素はKOD One一択です。

(無題) 削除/引用
No.8986-8 - 2020/07/08 (水) 10:43:20 - おお
Nestedで伸ばしながらiPCR

(無題) 削除/引用
No.8986-7 - 2020/07/08 (水) 10:00:50 - Nanasi
センスもアンチセンスも5'端側は鋳型DNAの配列は要らないと思います。
3'側だけに鋳型DNAの配列を20-25b程度入れて、5'側は全て変異配列にして良いかと。
センスとアンチセンスの(変異配列の)相補的部分はいつも15bにしてますが、あるいは12とかでもいけるのかもしれませんが試したことはありません。
よって、自分がプライマーを作るとしたら
センス・プライマー:  5'-(変異配列30塩基のうち5'端から第8-22塩基の15b)-(変異配列30塩基のうち5'端から第23-30塩基の8b)-(鋳型DNAに相補的配列20-25b)-3'
アンチセンス・プライマー:  5'-(センスプライマーの5'端15bに相補的配列15b)-(変異配列の5'端から第1-7塩基に「相補的配列」7b)-(鋳型DNAに相補的配列20-25b)-3'

とすれば、プライマーを最短化出来ると思います。
鋳型に相補的な部分を20bにするならば、
センス:43b、アンチセンス:42b
で、これなら経験的には脱塩グレードのものでも機能する長さだと思います。
但し、オリゴDNAの会社にもよるのかも知れないので分かりませんが。

(無題) 削除/引用
No.8986-6 - 2020/07/08 (水) 09:45:54 - a
導入する変異のサイズが大きい場合、inverse PCR法を用いるといとも簡単にできる場合もありますが...

(無題) 削除/引用
No.8986-5 - 2020/07/07 (火) 21:43:38 - MN
みなさん、早速ありがとうございます。

>[Re:2] pIHCさんは書きました :
> FとRのプライマーの5’側に変異を変異を5アミノ酸分導入して、それでiPCRをやるのはいかがでしょうか?
> 私はquick changeでうまくいかないような場合、ここのトピックを参考にして上記の方法に変えたところうまくいきました。
これは5'側に変異を入れることで、chain reactionにするという手法でしたっけ?
変異を増やすとノンスペが増えると思って試していませんでした。

この書き込みを拝見して、そもそも60bp中、30bp近くが不一致なので、アニーリングの温度を下げた方がいいのではと思いました。早速試してみます。


>[Re:3] asanさんは書きました :
> PCRで目的のものがちゃんと増えればいけると思いますけどちゃんと確認してますか?
ゲルで見えるほど増えないと思っていて、確認していません...
おそらくPCRで増えていないと思います。

> KOD FXとかの酵素が個人的には一番効率が良い気がするのでそれで試す。うまくいかないならば酵素を変えてみるか、素直に別の方法でやった方手っ取り早いということもあります。
PfuがダメだったのでPrime Starにしたのですがダメでした。KODは手元に無いです...

>素直に別の方法でやった方手っ取り早い
今回の変異導入部位を前半と後半に分けて、Quikchange x2回したほうが早いかもしれません。


>[Re:4] G25さんは書きました :
> プライマーのグレードは?
> 合成オリゴの合成や精製、QCのグレードをできる限りいいものに(例えばPAGE精製とか)したほうがいいでしょう。

これも注文のときに悩みましたが、精製オプションを加えると値段が跳ね上がったので、ケチってしまいました。
上にも書きましたが、変異導入部位を前半と後半に分けて、Quikchange x2回したほうが安くて早いかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.8986-4 - 2020/07/07 (火) 17:28:22 - G25
プライマーのグレードは?

昔に比べりゃ合成の精度は進歩してきているとは思いますが、それでも合成オリゴは長ければ長いほど、エラーを持つ分子が増えてきます。

正しい配列をもち実質的にワークする分子の割合が減ったり、想定している反応の効率が下がったり、出来上がった産物が設計通りにならなかったりということが、合成オリゴが長くなるほど深刻になります。

合成オリゴの合成や精製、QCのグレードをできる限りいいものに(例えばPAGE精製とか)したほうがいいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.8986-3 - 2020/07/07 (火) 16:03:09 - asan

PCRで目的のものがちゃんと増えればいけると思いますけどちゃんと確認してますか?


理論上はPCRプロダクトをメガプライマーのように用いてもPCRがかかればいけますし、quickchangeも昔はそのようなキットをうたって販売してましたけど、PCRがうまくかからない可能性が上がります。

primerが長くなればなるほどPCRの部分がうまくいかないことが多いので、quick changeはinsertionはそこがネックになることはあります。

KOD FXとかの酵素が個人的には一番効率が良い気がするのでそれで試す。うまくいかないならば酵素を変えてみるか、素直に別の方法でやった方手っ取り早いということもあります。

(無題) 削除/引用
No.8986-2 - 2020/07/07 (火) 13:46:23 - pIHC
FとRのプライマーの5’側に変異を変異を5アミノ酸分導入して、それでiPCRをやるのはいかがでしょうか?
私はquick changeでうまくいかないような場合、ここのトピックを参考にして上記の方法に変えたところうまくいきました。

長いプライマーで変異導入したい 削除/引用
No.8986-1 - 2020/07/07 (火) 10:38:33 - MN
いつも参考にさせていただいております。今回、Quikchange/InversePCR法による変異導入についてお聞きいたしたく、トピックを立てました。

大腸菌のpET系プラスミドに導入した蛋白質の一部 (10アミノ酸) を異なるアミノ酸配列(同じく10アミノ酸)に置換したいと考え、Quikchange法による変異導入を試みました。プライマーの設計は以下の通りです。
Front 5'- 元と同じ (12bp) - 変異 (30bp) - 元と同じ (17bp) -3'
Rerverse 5'- 元と同じ (12bp) - 変異 (30bp) - 元と同じ (17bp) -3' (もちろん相補的配列)
QuikchangeのマニュアルではFrontとReverseの各プライマー配列が完全に一致するように推奨されていますが、こちらの掲示板で3’側を長くした配列が推奨されていたのでこのように設計しました。

ポリメラーゼにはPfu turbo, PRIME STAR などを使用しています。Quikchange, PRIME STAR MUTAGENESIS などのマニュアルを参考にPCR (正確には伸長反応)したのですが、コロニーは得られませんでした。
これまでに1~6bp程度の変異導入の経験は豊富にあり、試薬や基本的な操作には問題ないと考えています。プライマーの設計に問題があるか、長いプライマーを用いた伸長反応におけるノウハウがあるかと思うのですが、どなたかお気づきの方、アドバイスいただけませんでしょうか。

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