流儀や好みもあろうかと思いますが、血清を取るなら無処理のほうがいいです。ヘパリンなどの表面処理が溶け出す(?)ためか、凝固が起こりにくくなり、いつまでたっても血餅と血清に分離しないことがあります。
器具の表面処理は、壁にフィブリンがくっつてclotがサスペンドしないようにするためだと理解します。採血途中で凝固するのを防止する効果は期待できません。
血清を分離する方法の流儀もいろいろありましょうが、
室温~ 37℃、30分~1時間置いて凝固を待つ。
攪拌棒等を1,2周するか、軽く転倒混和するかして、管壁に付着したフィブリンを剥がしてから、冷蔵庫に一晩放置。
こうすると、フィブリンが勝手に収縮して血餅をギュッとコンパクトに沈殿させます。中途半端で収縮が治まってしまったら、再び、管壁に付着したフィブリンを切る操作をして、更に放置します。
これで、遠心分離しなくてもきっちり血清と血餅が分離するものです。たぶん、遠心分離を使わずにこうして血清を取るのが昔ながらの方法で、教科書なんかにも出ていると思います。 |
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