正直言って、私は抵抗ありますね。アデノウイルスワクチンにも抵抗感があり、インテグレートするかどうか以前の問題です。長期安全性の確認をどこまでするのか、この点に対する感じ方の違いかと思います。
臨床試験で安全性が確認できれば良いわけですが、今回はそこに10年かけるわけにもいかないですよね。長期的な安全性が確立していない状態でDNAワクチンを打つか、判断は難しいのではないでしょうか? 日本のように、打たない事によるリスクが相当低いと予測されるのであれば、さらに難しいと思います。
プラスミドが入った細胞が完全に除去されている事を確認する手法があるのか、存在するならそれがフェーズ1の安全性評価に入っているのか、このあたり分かると考えが変わるかもしれません。
ちなみに、外来遺伝子を組み込んだ細胞がすぐ除外されるとは限らないです。少なくともウイルスの場合は、感染細胞が除去されない場合もありますね。プラスミドとウイルスが同じと言っているのでなく、臨床試験で長期安全性を確認しないと何とも言えないという立場です。おおさんが貼ってくれた論文は、ガンに対するDNAワクチンの話で、末期ガンに対する短期臨床試験だけを対象としていると思われます。感染症に対するDNAワクチンで長期安全性が分かっている研究がどのくらいあるのでしょう?
現時点では、ハイリスクかつ長期安全性を重要視する必要のない高齢者から開始するのが妥当なように思います。全年齢層に広げる場合は、義務化しないで欲しいと思います。 |
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