変異体を作成する目的によります。例えばガン遺伝子におけるタンパクリン酸化の機能を見たいのであれば、No.8905-2で指摘されているように、リン酸化されるY、S、Tに変異を入れてリン酸化を阻害したり、逆にリン酸化をmimicしたり、そんな事を昔やってました。同じアミノ酸に、機能阻害型の変異や恒常活性型の変異を入れて比較するような実験も、昔はよくやられていましたね。異なるアミノ酸を置換する場合は、それらの変異によりどのような機能変化が起こるか事前に分かっている場合と、全く機能的意義が分かっていない場合で、比較する目的も変わってくるでしょう。
変異の情報があふれかえっている現在は、臨床側からゲノムシーケンスなどで上がってきた変異の情報に合わせて変異体をデザインする方が多いかもしれませんね。ガン遺伝子の変異の場合は、in silicoの機能予測が色々行われていて、COSMICなどのデータベースには組み込まれていますが、どこまで当てになるかは分かりません。逆に完全には予測しきれないからこそ、やっぱり変異体を作って確認する実験が今でも必要という事になるのかと思います。
私自身、今でも新しい実験を始める度に初心者です。ここで勘違いな質問をした事もあります。初心者だから質問すると思うので、そこはあまり気にしなくても良いと思いますよ。 |
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