お二方のアドバイスは大変参考なり、お陰様でかなり整理がついてきました。本当に有難うございます。
774様
>どっちにしろ論文化するという段では両方のデータが必要だと思いますよ。
>ヒトの欠損の場合に出生時の低体重とかの報告がないのなら、KOじゃなくて幼若期(成長期)のノックダウンの方が関連を示しやすいのかも。
その通りですね。
低体重児関連の研究における手法についても調べてみます。出生後(歯が生え揃った後)のノックダウンについても検討してみます。
AA様
>ちなみに体格差はいつから出始めるか見られましたか?
>P0や授乳初期には体格体重は同程度なのでしょうか?
生後2週時に、個体番号標識・テールカットを行い、ジェノタイピングを行っているため、それ以前の差は、計測したことは無いです。しかし、2週齢の時点で、KOは小さいので(体重の20%程度)、出生時点で差がある可能性が高いと考えています。
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私の考えとしては、目的遺伝子のノックアウトは、発生・成長ともに、影響があると考えています。理由は、破骨細胞や骨芽細胞に影響が出ている可能性が高いからです。歯の萌出には破骨細胞の働きが重要なようですし、結果的に、歯が生えることと、骨格成長の両方に影響が出ている可能性があると思います。
また、離乳後から成長曲線の乖離が急に大きくなってしまうため、歯がないことによる摂餌量の減少が、両群の差において、かなりのウエイトを占めているように感じました。
そのため、どうすれば、歯に起因する摂餌量の減少の問題を除外して(論文にアクセプタブル、かつ、できれば簡単な方法で)、該当遺伝子欠損の骨格成長への影響を比較できるか・・・ということを考えておりました。
現在は、より生理的な条件に近付けるため、通常飼料をそのまま粉砕したパウダー食を、両群に、自由採餌で与えて様子をみています。この方法で、KO群が問題なく摂餌できているようであれば、これを継続しようと思います。
しかし、この方法での自由採餌も難しい場合は、当該週齢の野生型マウスの平均摂餌量と飼料の単位量あたりのカロリーを計算し、その総カロリーと同量になるように、ゲル餌をゾンデで両群に与えてみようと思います。
また、骨格成長に関する影響に焦点を当てるための、インデューサブルな遺伝子欠損マウスを作成できるかについても、検討してみます。 |
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