私は真琴さんの言う、IFによる評価は当てにならない(ことが多い)という話は、全くその通り、と思います。むしろ、SALIさんの仰ることの方が感傷的というか、理屈に合わないかな、と思います。どんな仕事(研究)にだって意味がある、というのと、それが一流の仕事かどうか(雑誌の本来の格に見合っているかどうか)というのは別の話じゃないかなあ、と。ただ、心情的には仰りたいだろうことはよくわかります。
しかし、雑誌に対する印象というのは世代や分野によって個人個人で違うから、そこで揉めてもしょうがないというのもあると思いますよ。
わかりやすい所でいうと、そろそろ退官される位の年齢の方々の中ではJBCというのは(IFが下がった)今でも光り輝いている雑誌と捉えている人が多いですが、ここ10年位に分野に入った人からすると全然ピンと来ない話でしょう。
真琴さんの「NatCommの仕事をNAR並みに評価するなんて馬鹿げてる」という話は、RNAやってる私の知り合いに言わせると、NARがIF二桁になってるのはまさに"NGSデータ(RNAseq, ChIPseqなどなど)"によるインフレのお陰であって、中身はどっちも二流紙だ、となります。
私の分野外なのですがCirculationとかJASN、これらはその分野内ではかなり良い雑誌なんだろうと捉えていましたが、中の人から実態の酷さについて愚痴を聞いたことがあります。曰く、どちらもIF5点程度が妥当なんだが、と。
そういえば、IF詐欺といえばCell Researchは酷い、みたいな話はよく聞きますね。私も、昔はCNSに連発していたようなラボだったのにが勢いが落ちてきて最近はCell Research連発になってたりするのを見るのは寂しいなぁ、と思ったことがあります。ま、あくまで印象の話ですが。
色々書いたけれど、Foxo1さんの「ジャーナルを丸ごと糞という感覚が理解し難い」に一票。サイレポやPLOS One、さらにはBBRCにだって良い仕事が載ってることありますから、IFに惑わされずにそういうのを見逃さないようにしたいと思います。
(蛇足: ぶっちゃけ、自分はG2Cではそういう仕事を見たことがない。中の偉い人は、ラボの一番の出来の仕事をPNASとかに投稿せずにまずG2Cに出すべきではないのか?) |
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