一つの考え方として、短い断片が吸着するわけですから、同じ条件なら長いものも吸着しているはずです。でも吸着の具合はイーブンではなさそうだということですよね。
もう一つ考慮に入れるとすれば、お使いのものでどれだけの吸着のキャパシティーがありますか?得られた短い断片がそのキャパシティーより10分の1とかだと、コンペティッションがかかっているとは考えにくいですよね。
Hisの部分がフォールディングにより隠れてしまっている。アグリゲーションなどでHisの部分が隠れてしまっている可能性もあるかと思いました。
実際リコンビナント精製にちょっと型破りだけどまずゲル濾過をかけてしますという、タンパクの結晶をつくる研究室はまあまああるようです。
解決法はすぐ思いつくのは塩濃度をあげるとか、弱いカオトロピック作用をもつLiCl1M以上を使ってみるとか。2MぐらいまでのUreaだと破壊的な変成は起こりにくいという人もいます。もう一つはシンプルに何かデタージェントを使うというのも考えられるかと思います。
ちなみにLiClは燐酸バッファーと相性がわるいです。
あ、いま条件をちらっと見ましたがバインディングの条件でイミダゾールがはいってますよね。基本的に入れる方がきれいになるといわれてますので間違えと指摘するわけではないですが、イミダゾールを下げるかなくしてしまうと弱い相互作用の物もひっかけられます。
それで精製後得られるものが汚い可能せいはありますが、イミダゾールグラジェントをかけるとどの濃度で出てくるか分かりますし、その濃度を基準に得られたものを再度Niカラムにかけてきれいにする手はあります。もちろんNiカラムにこだわらなくてよく溶出物をイオン交換やゲル濾過で精製する手はあります。 |
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