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タンデムな配列のプラスミドづくりについて トピック削除
No.8328-TOPIC - 2019/10/18 (金) 15:24:47 - かえるくん
早速本題ですが、
Aドメイン(塩基配列にして500bp程度)をタンデムに連結したA-Aという配列を持つプラスミドを作製したいと考えております。過去トピックにもある通り、制限酵素を3種類(α、β、γ)用いて導入しようとしています。

1. α-A-βをPCRで作製
2. 制限酵素処理→ライゲーションでベクタープラスミドに導入
3. E.Coliで増幅
4. コロニーを回収して、プラスミド抽出
5. PCRでα-A-βの導入を確認
6. β-A-γをPCRで作製
7. 制限酵素処理→ライゲーションで、α-A-βが既に入っているプラスミドにβ-A-γを導入
8. E.Coliで増幅
9. コロニーを回収して、プラスミド抽出
10. PCRでα-A-β-A-γの導入を確認

ここまでの操作を何度かやっているのですが、8でE.Coliのコロニーができないケースや、ようやくコロニーができていてもPCRをかけるとAドメイン1個分しかプラスミドに入っていないというのが現状です。プラスミドへの導入確認PCRに用いているプライマーは制限酵素サイトの外部を読むものを用いているため、確実に1つしかAドメインは入っていないと思います。

私が今考えている可能性は3つあります。

1. Aドメインが2つ存在するとE.Coliへの毒性が強すぎてコロニーができない。
2. 同じドメインを2つ導入する場合、E.Coliでの相同組み換えが起きてしまい、片方が省かれてしまう。
3. 制限酵素処理2回で2つのドメインを導入することがそもそも難しい


3の可能性について、短い配列では制限酵素処理2回で2つの配列を導入することはできました。
1の可能性を検討するために、E.Coliのlacリプレッサーを過剰発現することで毒性タンパク質をコードするプラスミドも増幅できるE.Coliを購入しようかと考えていますが、その前に皆様の意見をお聞きしたいと思い、この度トピックを作成させていただきました。


質問は以下の通りです。

1. E.Coliへの毒性が高いプラスミドをE.Coliでトランスフォーメーションするための大腸菌株をご存知でしたらご教授いただければ幸いです。
2. 今回用いるAドメインのような500bpほどある配列でもE.Coliでの相同組み換えは起こり得るのでしょうか。
3. 相同組み換えが起きる場合、それを抑制する方法がございましたらご指導ください。
4.制限酵素処理2回で2つのドメイン(500bp程度)を導入することは難しいのでしょうか。この方法でタンデムにドメインを導入した論文はいくつか知っているためこの可能性は低いと考えていますが、どうでしょうか。


かなり長い内容かつ汚い文章となってしまいましたが、一部分だけでもわかる方がいらっしゃいましたらご指導いただければ幸いです。他の意見がございましたら、そちらも歓迎いたします。

それでは宜しくお願い申し上げます。
 
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15件 ( 1 〜 15 )  前 | 次  1/ 1. /1


返信ありがとうございます 削除/引用
No.8328-16 - 2019/10/19 (土) 23:33:23 - かえるくん
返信が遅れ申し訳ありません。

おお様
様々な方法を考えていただきありがとうございます。全ての方法で試してみることにします。

mamma様
golden gate assemblyという方法は存じ上げませんでした。英語版のWikipediaにあるほど有名な方法なのですね。調べて試してみることにします。ありがとうございます。

ちき様リピート以外が原因というの考えたことがありませんでした。様々な目線から考える必要がありますね。一つずつ条件を検討しなおしてみます。



AP様
確かにlacリプレッサーは関係ありませんね。ベクターの種類によっては気をつけなければいけないことを心に刻んでおきます。ありがとうございます。


皆様本当に様々なご意見をご指導いただきありがとうございました。新しい知見やご意見を参考に、もう一度試してみることにします。これでできないようでしたら、再度トピックを立てさせていただきますので、その際は何卒宜しく申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.8328-15 - 2019/10/19 (土) 16:43:12 - AP
>ベクターとしてはpcDNA3.1を、

lac プロモータ下流にインサートを入れているわけじゃないから、lacリプレッサーもグルコースも関係なさそうだな

(無題) 削除/引用
No.8328-13 - 2019/10/19 (土) 10:59:18 - おお
α-A-βとβ-A-γが入ったプラスミドがあるのだから、片方を切り出しもう一方に入れればいいという発想もあるとおもう。PCR Productsはメチレーションされてないのでプラスミドから取ったフラグメントよりインサートが入りにくいから。

(無題) 削除/引用
No.8328-12 - 2019/10/19 (土) 10:29:14 - ちき
256xlacOみたいな変態プラスミドでさえDH5αでつくってるぐらいだから、リピートを持つプラスミドのコンストラクションにstrain依存性はあまりないんじゃないのかな。できたものが安定に保持されるかは全く別の話だと思う。

うまくできないとすればリピート以外が原因だと思う。

(無題) 削除/引用
No.8328-11 - 2019/10/19 (土) 06:31:08 - mamma
目的のプラスミドが増えないのが問題とのことなので、トピ主様の主旨とは外れるかもわかりませんが、golden gate assemblyを使うとワンステップ・精製ナシで2つのDNA鎖をベクターに組み込めます。
pcDNA3.1はEsp3Iで切れるサイトを持っていないので、僕は割とよく使っています。

(無題) 削除/引用
No.8328-10 - 2019/10/19 (土) 02:12:17 - おお
もう一つの方法論はPCRでα-A-βとβ-A-γをつくって両者βで切断してLigationし電気泳動でLigation productsを切り出し(1kbpぐらいになるんでしたっけ)、αとγで切って全長をプラスミドに入れる。

(無題) 削除/引用
No.8328-9 - 2019/10/19 (土) 01:32:12 - かえるくん
AP様
ベクターとしてはpcDNA3.1を、宿主としてはNEB 10-betaを利用しています。rec遺伝子はrecA以外にもあるのですね。その点から無知でした。勉強いたします。培地へのグルコース添加によりleaky expressionが抑制されることも初耳でした。低温での培養も含め一つの方法として試してみます。

ちき様
EGFPでタンデムを作れるというのは貴重なアドバイスです。当研究室にもEGFPはございますので、そちらでそもそも今のベクターと宿主でタンデムを作れるか一度検討してみようかと思います。

SYBR master様
タンデムリピートはやはりLTRなどの配列で起きるものなのですね。低温での培養を試していなかったため、試してみます。cell-free cloningについても完全に初見でした。こちらの方法もちゃんと勉強した後に試してみることにします。
直鎖ベクターというのは、環状のベクターと比べてリピート配列が入りやすいものなのでしょうか。不思議な気がしますが、こちらも検討項目に入れてみようと思います。

おお様
制限酵素は、α=NheT β=HindV γ=XbaTです。NheTとXbaTでLigationできてしまうことは勉強していますが、NheTとXbaTで同時には切断していないことから、問題ないかと考えていました。
DH5αでもリピートを作ることはできるのですね。私はDH5αに近いE.Coli株を使っていますので参考になります。
順次を入れ替える方法はやってみたのですが、それでもうまくいきませんでした。ライゲーションしたプラスミドを用いたoverlap PCRは思いつきませんでした。overlap PCRがなかなか上手くいかなかったため、制限酵素三種類でやる方法に移行したのですが、ライゲーションしたプラスミドを用いた方法はやったことがないため、試してみます。

qq様
書き忘れていましたが、β-A-γのみの導入には成功しております。β-A-δで切断して繋ぎ合わせるというのは初耳でした。自分では絶対思いつかない方法でしたので、一度試してみます。


皆様私の稚拙な質問にお答えしていただきありがとうございます。私の返信の中で、不明な点などがございましたら気兼ねなく申しつけください。また、他のご意見がございましたら宜しくお願いします。

ありがとうございます 削除/引用
No.8328-8 - 2019/10/18 (金) 19:14:10 - かえるくん
皆様貴重なご意見をいただきありがとうございます。早々にお一つずつ返信させていただきたいのですが、実験が立て込んでおりすぐに返信ができません。
今晩の間には返信させていただきますので、それまでおまちください。また、様々なご意見をお聞きしたいと考えていますので、他のご意見がありましたら是非宜しくお願い申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.8328-7 - 2019/10/18 (金) 18:54:13 - qq
>7. 制限酵素処理→ライゲーションで、α-A-βが既に入っているプラスミドにβ-A-γを導入

プラスミドの方のβとγを切断するところで、βとγが近すぎると、切れない可能性があるかもしれない。個別に切断できても、βで切断した結果γでは切れなくなっていることはありうる。
PCRしたDNAがβかγで切断できていない可能性もあるのでそこも考慮する。

単に空のベクターにβ、γでAをクローンしてみる。これはうまく行くと思っているでしょ?
仮にうまく行けば、βとδ(γの先にあるベクターの適当なところで良い)でα-A-βプラスミドとβ-A-γプラスミドを切断して、つなぎ合わせれば良いですよ。
制限酵素部位が適当でなければβ-A-γプラスミドは取れないでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.8328-6 - 2019/10/18 (金) 18:33:40 - おお
制限酵素は何でしょうか。メちレーションなどにセンシティブだったり思いつかないことでうまくワークしてないかもしれません。

相同組み換えなどで変なプラスミドが出来る可能性があることは否定できませんが大抵の場合クローンが拾えないほど抑制的な因子でもないようにおもいます。レトロウイルスベクターを作るためのコンストラクションでもStbl などを使えと書いてあったりするけど、DH5アルファー等で作っちゃったりしてわりかし平気なのことがおおいので、商品を買わせるためのうたい文句的な言い方をする人もいますから。ただ現状うまくいかないなら大腸菌を変えてみてもいいでしょう。

順序をかえてβ-A-γから先に入れてみるとか、α-A-βが入ったプラスミドとβ-A-γをライゲーションしたのちα-Aの上流からA-γのγ側の末端でPCRをかけてPCRでα-A-β-A-γのフラグメントをつくり、それをベクターに挿入するとか、いろいろちょっと違った手段でアプローチも出来るのでやってみるといいとおもう。

>10. PCRでα-A-β-A-γの導入を確認
わたしはPCRは信用してないので、、、いくらかクローンを拾って制限酵素で確認してもいいのかもしれません、

α-A-βが既に入っているプラスミドのβとγの制限酵素の間に何かユニークな制限酵素認識部位があるならβ-A-γとライゲーション後その酵素で切っておけばバックグランドが減らせる事は結構あると思います。

(無題) 削除/引用
No.8328-5 - 2019/10/18 (金) 17:37:11 - SYBR master
>[Re:1] かえるくんさんは書きました :
> 2. 今回用いるAドメインのような500bpほどある配列でもE.Coliでの相同組み換えは起こり得るのでしょうか。

レトロウイルスとかが持つLTR(long terminal repeat)で、頻繁に起きます。ちなみに短いタンデムリピート(9-15 base)間でも起きたことはあります。LTRを持ったvectorでも、基本培養を30度以下で行えば、DH5-alphaで取れることも経験があります。寒天上での保存は2-3日、液培の時は、富栄養培地(TBとか)で定常期に入る前にplasmid抽出する。

>他の意見がございましたら、そちらも歓迎いたします。

その後の用途にもよりますが
1. cell-free cloning, repeatで検索してみてください。最近、RNA転写の鋳型作成の時はこちらで行っています。組換え体作成しないので、組み替え実験の申請が不要になるので。組換え体を作成する場合(タンパク発現)は、もちろん申請していますが。作成法上、タンデムもインバートも高GCもトリプレットリピートも可能で、配列制限が無いだけではなく、基本的には長さの上限もないです。たぶん制限酵素3種類なら、1日で作成可能だと思います。

2. pJAZZ vector, 直鎖vectorでrepeatが維持されやすいらしいですが、高価なので使用経験は無いです。

(無題) 削除/引用
No.8328-4 - 2019/10/18 (金) 17:20:48 - ちき
> recAは多くのrec関連遺伝子にepistaticなので、変異を重ねてもあまり意味はないかも。組換えの問題というより、プラスミドの複製の問題かもしれません。

すでにAPさんの指摘がありました。失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.8328-3 - 2019/10/18 (金) 17:10:07 - ちき
普通に一種類の制限酵素サイトに断片をクローニングする時でも、タンデムに入ったものがとれることがあります。狙ってやった経験としては、EGFPをタンデムに2コピーあるいは3コピー重ねたことや、酵母での相同組換え率を調べるために基質となるプラスミド(タンデムリピートを持つ)を作ったことがあります。いずれも特に難しくはなかったです。

偶然invertedに2コピー入ることは経験上ほとんどないので、invertedのほうが難しいのだと思います。

recAは多くのrec関連遺伝子にepistaticなので、変異を重ねてもあまり意味はないかも。組換えの問題というより、プラスミドの複製の問題かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.8328-2 - 2019/10/18 (金) 16:40:51 - AP
現時点でどんなベクター、宿主を試したのかしら?

毒性云々よりまず組換え安定性高い宿主を選ぶのがいいんじゃないかな。
反復配列による毒性ってのは、インサートの遺伝子発現によるというより、プラスミドの複製阻害だと言う話もあったと思う(過去トピ)。
recAだけでなく複数のrec遺伝子の欠損体を使う。Sure (Stratagene), Stable (NEB)、Stbl (Invitrogen)のシリーズなど。

培養温度を下げるだけで意外とうまくいくこともある。
主な作用は、pUC系高コピー数レプリコンのコピー数を減らす(oriが温度感受性)、代謝速度が下がってタンパク質発現の緩やかになるなど、おもに産物に毒性があるときに有効なようだけれど、
全体的に代謝速度が低下することによっていろいろな効能があるのかもしれない。

本当にlacプロモータからのleaky expressionが原因なのであれば、上記の他に培地にグルコースを入れとくのも手。

毒性タンパク質に強いという宿主はあるけれど、タンパク質発現を意図したものだし(BL21の派生株fだったり)、発現用宿主で組換え欠損株というのはあんまりないはずなので、このへんで解決しようというの望み薄じゃないかと思う。

タンデムな配列のプラスミドづくりについて 削除/引用
No.8328-1 - 2019/10/18 (金) 15:24:47 - かえるくん
早速本題ですが、
Aドメイン(塩基配列にして500bp程度)をタンデムに連結したA-Aという配列を持つプラスミドを作製したいと考えております。過去トピックにもある通り、制限酵素を3種類(α、β、γ)用いて導入しようとしています。

1. α-A-βをPCRで作製
2. 制限酵素処理→ライゲーションでベクタープラスミドに導入
3. E.Coliで増幅
4. コロニーを回収して、プラスミド抽出
5. PCRでα-A-βの導入を確認
6. β-A-γをPCRで作製
7. 制限酵素処理→ライゲーションで、α-A-βが既に入っているプラスミドにβ-A-γを導入
8. E.Coliで増幅
9. コロニーを回収して、プラスミド抽出
10. PCRでα-A-β-A-γの導入を確認

ここまでの操作を何度かやっているのですが、8でE.Coliのコロニーができないケースや、ようやくコロニーができていてもPCRをかけるとAドメイン1個分しかプラスミドに入っていないというのが現状です。プラスミドへの導入確認PCRに用いているプライマーは制限酵素サイトの外部を読むものを用いているため、確実に1つしかAドメインは入っていないと思います。

私が今考えている可能性は3つあります。

1. Aドメインが2つ存在するとE.Coliへの毒性が強すぎてコロニーができない。
2. 同じドメインを2つ導入する場合、E.Coliでの相同組み換えが起きてしまい、片方が省かれてしまう。
3. 制限酵素処理2回で2つのドメインを導入することがそもそも難しい


3の可能性について、短い配列では制限酵素処理2回で2つの配列を導入することはできました。
1の可能性を検討するために、E.Coliのlacリプレッサーを過剰発現することで毒性タンパク質をコードするプラスミドも増幅できるE.Coliを購入しようかと考えていますが、その前に皆様の意見をお聞きしたいと思い、この度トピックを作成させていただきました。


質問は以下の通りです。

1. E.Coliへの毒性が高いプラスミドをE.Coliでトランスフォーメーションするための大腸菌株をご存知でしたらご教授いただければ幸いです。
2. 今回用いるAドメインのような500bpほどある配列でもE.Coliでの相同組み換えは起こり得るのでしょうか。
3. 相同組み換えが起きる場合、それを抑制する方法がございましたらご指導ください。
4.制限酵素処理2回で2つのドメイン(500bp程度)を導入することは難しいのでしょうか。この方法でタンデムにドメインを導入した論文はいくつか知っているためこの可能性は低いと考えていますが、どうでしょうか。


かなり長い内容かつ汚い文章となってしまいましたが、一部分だけでもわかる方がいらっしゃいましたらご指導いただければ幸いです。他の意見がございましたら、そちらも歓迎いたします。

それでは宜しくお願い申し上げます。

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