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効率的なプラスミド回収法 トピック削除
No.8287-TOPIC - 2019/10/01 (火) 13:30:26 - ひろすぃ
お世話になっております。
大腸菌(DH5α)からの効率的なプラスミド抽出についてです。
実験の都合上、大量のプラスミドが必要で、Maxi prep、Mega prep(の類似品)を使ってプラスミド抽出を行っています。
取説通りの培養液量、培養時間で大腸菌培養し、そのあと抽出しています。
増やしているプラスミドはpUC18系です。肉眼でしか、濁度はわかりません。
取扱説明書の通りの手順で抽出しているのですが、メーカー公称値の半分以下の収量しか得られません(1000-2000μgのキットで500μg、6−10mgのキットで2.6mg)。

いくつか文献を読むと
おそらくだいたいのキットが以下のような構成になっているのかと推察しています。
溶液1:リゾチーム液(Lysozyme 溶液)

溶液2:アルカリSDS液(Alkaline SDS 溶液)

溶液3:高濃度塩溶液(High salt 溶液)

フィルターでタンパク質、ゲノムDNA除去

平衡化したカラムに添加

70%エタノール洗浄

TE溶出

手を加えるとしたら、溶液3の反応時間を長くする(over night)とかでしょうか?(取説では氷上5分とかの反応時間になっています。)
もともと入っているのか不明ですが溶液3を反応させた後に少量エタノールを加えたりするのはどうでしょうか?
もし、キットを使っての高効率なプラスミド回収法をご存じの方がおられましたらご教示いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
 
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16件 ( 1 〜 16 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.8287-17 - 2019/10/04 (金) 13:28:29 - おお
こんなのがありました
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12798186
RNAなどとの分離をよくするみたいです。

(無題) 削除/引用
No.8287-16 - 2019/10/04 (金) 13:25:24 - AP
失礼しました。
水で溶出されると書いてあるから、おそらくイオン交換ではないですね。

独自のマトリックスらしいですがやはりシリカ系なんだと思います。
エタノール添加はそのマトリックスの結合条件に調整するためなのでしょう。
当社のマトリックスと独自の結合システム、というのに必要な。

思い出したんですが、シリカ系のgDNAやRNAの精製システムでもカラムに乗せる前にアルコール添加するものがありました。それによって沈殿が生じるかもしれないけれど、よくサスペンドしてそれも一緒にアプライしろみたいな、

(無題) 削除/引用
No.8287-14 - 2019/10/04 (金) 13:02:01 - AP
>イオン交換ゲルが漏れ出たりする持ち込みもない

それはイオン交換方式でないと言っているのではなく、カラムの品質、性能のことを言っているのでは?

(無題) 削除/引用
No.8287-13 - 2019/10/04 (金) 12:55:46 - おお
BiomigaのEndoFree ezFlow ezFilter Plasmid Mega6 Kitの説明を見てみるとグアニジンは使わないと書かれているので通常のシリカの方法ではないみたいだし、イオン交換ゲルが漏れ出たりする持ち込みもないと書かれてますね。

シリカでもイオン交換でもない方法を使っているんだろうか、、、一度カルボキシル化したビーズがシリカなどよりよりきれいになるとか言う話があったが、、、

ちなみにイオン交換だと吸着したカラムをTritonXなどの界面活性剤を含むWashing bufferであらうとLPSなどはかなり除去できるので大抵のキットはそういう方法を使っていると思う。

(無題) 削除/引用
No.8287-12 - 2019/10/04 (金) 12:31:34 - AP
もっと理論に詳しい人が登場してくれるといいんだけど。
私の理解の範囲で、
シリカとイオン交換で特に違うのは溶出です。
シリカは塩濃度ゼロにして塩橋を外す結果、溶出液は塩を含まないので、そのまま多くの目的に使えますね。
イオン交換の場合は、塩濃度を上げて対イオンの交換を起こして溶出します。イオン強度を調節することで、二重鎖DNA, RNA, オリゴヌクレオチドなど差次的に溶出することも可能です。その結果、溶出液は塩を含むので、最後にアルコール沈殿をするプロトコールになっていると思います。

アルコールは
おそらく核酸から水和水を奪って裸のイオンにするためだと想像します。

イオン交換カラム方式の核酸精製はキアゲンが老舗で多分、始祖じゃないかな(今ではシリカ方式も出してるけど)。Qiatipなんか。
カラムフォーマットでの核酸精製自体、キアゲンがトップランナーだった。

そのキアゲンのハンドブックなどには、原理の詳しい説明があったと記憶します。
興味が湧いたならご自分で勉強されるといい。

(無題) 削除/引用
No.8287-11 - 2019/10/04 (金) 11:19:35 - ひろすぃ
AP様

なるほど、そういうことなのですね。ご説明いただき、ありがとうございます。
自分の知っている知識では塩橋方式の吸着、溶出の機序は
<吸着時>
高塩濃度液を流すと
シリカ-塩-核酸
で塩橋を介して吸着され

<溶出時>
低塩濃度液を流すと
シリカ-H2O 核酸
で溶出される

と認識しています。
イオン交換方式の場合の吸着、溶出はおそらくこれとは異なるのですね。
その場合、核酸はシリカに直接吸着される形でしょうか?
エタノールはどのような役目を果たしているのでしょうか?
いろいろと質問してしまい、申し訳ありませんが、ご教示いただけますと幸いです。

(無題) 削除/引用
No.8287-10 - 2019/10/04 (金) 11:01:39 - AP
>中和してろ過した、カラム吸着前のサンプルに100%エタノールを入れる」という工程が書いてありまして

それはイオン交換樹脂の吸着条件を調整するためでしょう。
カラム方式の核酸精製系には核酸を塩橋でシリカに吸着させる方式とイオン交換樹脂に吸着させる方式があります。どっちを使っうのか、使っているのか、意識しておいたほうがいいですよ。
イオン交換樹脂方式は乗せるサンプルにアルコールが加わります。

追記 削除/引用
No.8287-9 - 2019/10/04 (金) 09:36:15 - ひろすぃ
先ほどの投稿で書き忘れた点がありましたので追記です。
maxiprepの前にminipurepでpDNAの総量を予測するということに関連してですが、大腸菌培養液の濁度(OD600)の測定は皆さんされていますか?
nucleobondの説明書には最初にOD600を測定してそれに応じて、抽出に用いる液量を決めよと書いてあります。手元にすぐ使える濁度計がなかったので、全液量で抽出を行っていましたが、培養液の濁度はどの程度参考になるものでしょうか?

ありがとうございます。 削除/引用
No.8287-8 - 2019/10/04 (金) 09:02:37 - ひろすぃ
皆様

ありがとうございます。やはり、そもそもの培養菌中のpDNA量の問題で、回収ロスがあるというわけではないようですね。
皆様の回答をまとめると
1.大腸菌はフレッシュなものを使う
2.スケールアップする
3.maxiprepの前にminiprepで大体の収量を予測する
4.菌の再懸濁、アルカリ溶菌、中和のステップを丁寧にする

という感じでしょうか?

抽出にはMaxiのkitはNucleoBond、MegaのkitはBiomigaのものを使っています(公称値で1mgあたりの費用を計算するとBiomigaが非常に安かったので)。BiomigaのEndoFree ezFlow ezFilter Plasmid Mega6 Kitというキットですが、標準のプロトコールで「中和してろ過した、カラム吸着前のサンプルに100%エタノールを入れる」という工程が書いてありまして、これが何か重要なステップなのか?と考えた次第です。エンドトキシン除去用のバッファーと同時に加えるとなっているので、エンドトキシン除去に関係するステップでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.8287-7 - 2019/10/01 (火) 16:39:23 - asan

回収量に大きく影響が出るのは、1液の時点でちゃんと塊をほぐしてない、
2.液を入れた後の可溶化が不十分(やりすぎるとDNAが壊れるが)
3.で中和した時の中和が不十分(プロトコールの数回転倒混和ではまだ粘性が残ってる場合がある)
この辺りが回収量を減らす原因になります。特に通常O/Nで何も考えずに培養すると、比較的多めに大腸菌を入れることになるので、キットのデフォルトの液量でやるときは各ステップでしっかりと混ざってることを確認しないでプロトコールの文字通りやってると十分出ない場合があります。ただ、やりすぎるとDNAがアルカリで変性しすぎたり、ゲノムDNAをコンタミさせる可能性もあるので注意は必要ですけどね。

どうしても上手くいかない場合は、大腸菌のクローンを一度増やしすぎて調子が悪くなってる場合もあります。例えば、何らかの形で耐性を獲得したクローンがコンタミするだけでも、DNAの回収量は極端に悪くなると思います。調子悪いな、とおもったら、一度プレートからシングルコロニーを取り直すと改善することもあります。

(無題) 削除/引用
No.8287-6 - 2019/10/01 (火) 16:22:49 - ちき
> 培養中にプラスミドを落としているのではないですか?同じ培養から一部を取ってミニプレップをやってみれば、プラスミドがそもそも少ないのか、あるのにロスっているのか区別がつきますよね。

最近はたいていそうしています。cultureの1/100量からminiprep、DNA量定量して、100倍した値がカラムのcapacityを越えていなければ、maxiprepにはすすまないようにしてます。

公称capacityの1.5倍ぐらいとれるときもあるので(QIAGENの場合)、純粋に載せる量の問題というのは皆さんの指摘のとおりだと思う。

(無題) 削除/引用
No.8287-5 - 2019/10/01 (火) 15:42:49 - 小言幸兵衛
培養中にプラスミドを落としているのではないですか?同じ培養から一部を取ってミニプレップをやってみれば、プラスミドがそもそも少ないのか、あるのにロスっているのか区別がつきますよね。

(無題) 削除/引用
No.8287-4 - 2019/10/01 (火) 15:15:02 - おお
もしロスがあるとしたなら改善策はあるだろうけど、その辺はどうなのかなと思う。すでに指摘があるように想定内のことかもしれない。

それでもいくらか収量を上げたいならcarbenicillinをつかうとか、回収前に遠心などして培地を除きampicillinを更新して数十分培養すれば程度は分からないが収量は上がるだろう。

(無題) 削除/引用
No.8287-3 - 2019/10/01 (火) 14:16:51 - AP
それくらいの収量のぶれは想定内。それで困るようなら培養をスケールアップすればよろしい。あるいは高密度まで増えるような、TB1、 2xYTなどリッチな培地をつかうとか。

結局収量の違いは菌体量とプラスミドのコピー数の影響が大きいでしょうね。
プラスミド(レプリコン)の種類(細胞あたりのコピー数の違い)、あるいは入っているインサートによる菌の増殖性の違いによる菌体の取れ高の違い、なんかがあります。
あとは、カラムからの溶出のところで下手打ってロスすることもあるかも。

いすれにせよ、その収率がコンスタントだというなら、スケールアップだけで解決でしょう。


まず、どんなキットもsoln 1, 2, 3なんて言ってるものは古典的でMolecualr Cloningなどの実験書に中身と原理は載っているのだから、、、、
3にアルコールを入れることにどんあ期待しているのか、、、

(無題) 削除/引用
No.8287-2 - 2019/10/01 (火) 13:44:25 - TK-1
2倍程度の差はプラスミドによって出てもおかしくない。

> 取扱説明書の通りの手順で抽出しているのですが、メーカー公称値の半分以下の収量しか得られません(1000-2000μgのキットで500μg、6−10mgのキットで2.6mg)。
>
> いくつか文献を読むと
> おそらくだいたいのキットが以下のような構成になっているのかと推察しています。
> 溶液1:リゾチーム液(Lysozyme 溶液)
今時、Lysozymeなんかつかってますか?文献なんか読まなくても添付のマニュアルに書いてませんか。

> ↓
> 溶液2:アルカリSDS液(Alkaline SDS 溶液)
> ↓
> 溶液3:高濃度塩溶液(High salt 溶液)
中和用の酢酸バーファー

> ↓
> フィルターでタンパク質、ゲノムDNA除去
> ↓
> 平衡化したカラムに添加
> ↓
> 70%エタノール洗浄
> ↓
> TE溶出
どこのキットですか、プロメガ?シリカベースなら、大きいプラスミドの場合溶出バッファーを50−60度にあっためておくと効率は良くなる。Qiagen何かのion-exchange系ならTEでは溶出されないでしょう。

>
> 手を加えるとしたら、溶液3の反応時間を長くする(over night)とかでしょうか?(取説では氷上5分とかの反応時間になっています。)
> もともと入っているのか不明ですが溶液3を反応させた後に少量エタノールを加えたりするのはどうでしょうか?
根拠はなんですか。クロロフォルムと混同してないですか。フィルターキットの場合、有機溶媒なんて入れていいんでしょうか。

> もし、キットを使っての高効率なプラスミド回収法をご存じの方がおられましたらご教示いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
どうせライシス用のバーファーなんて過剰についてきてるので、倍欲しければ培養の量を倍にすればいいと思いますが。

効率的なプラスミド回収法 削除/引用
No.8287-1 - 2019/10/01 (火) 13:30:26 - ひろすぃ
お世話になっております。
大腸菌(DH5α)からの効率的なプラスミド抽出についてです。
実験の都合上、大量のプラスミドが必要で、Maxi prep、Mega prep(の類似品)を使ってプラスミド抽出を行っています。
取説通りの培養液量、培養時間で大腸菌培養し、そのあと抽出しています。
増やしているプラスミドはpUC18系です。肉眼でしか、濁度はわかりません。
取扱説明書の通りの手順で抽出しているのですが、メーカー公称値の半分以下の収量しか得られません(1000-2000μgのキットで500μg、6−10mgのキットで2.6mg)。

いくつか文献を読むと
おそらくだいたいのキットが以下のような構成になっているのかと推察しています。
溶液1:リゾチーム液(Lysozyme 溶液)

溶液2:アルカリSDS液(Alkaline SDS 溶液)

溶液3:高濃度塩溶液(High salt 溶液)

フィルターでタンパク質、ゲノムDNA除去

平衡化したカラムに添加

70%エタノール洗浄

TE溶出

手を加えるとしたら、溶液3の反応時間を長くする(over night)とかでしょうか?(取説では氷上5分とかの反応時間になっています。)
もともと入っているのか不明ですが溶液3を反応させた後に少量エタノールを加えたりするのはどうでしょうか?
もし、キットを使っての高効率なプラスミド回収法をご存じの方がおられましたらご教示いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

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