グラントの申請書は、1つの読み物であるべきであって、データがあればいいとか、参考文献があればいいとかそんなの本質論ではありません。
基本的には、広いビジョン(問題提起)があって、そのためにどう考えて(解決方法)、それを解決したらどういう可能性がさらにひらけるから世の中に貢献できるという流れが伝わるように書くものです。
自分のデータを提示するってのは、自分の仮説が”確からしい証拠”を提示して、その仮説の確からしさを示すことにあるのと、研究を進める上での準備状況を示して実行可能性を担保することにあると思います。多くの場合これらの項目は、科研費の場合は審査に関する評価の各項目に該当すると思いますので、それぞれの項目に高評価を与えられる根拠にもなります。
「先行文献を引用したらオリジナリティーがなくなる」なんてのは正直ずれた解釈です。そもそも世の中に自分と似たような考え方でアプローチをしてる人なんてたくさんいるのだから、逆に自分の考えるようなコンセプトが一般性のあることだ、ということを補強する上でもそう言う考えをうまく背景などに加えなくては単なるひとりよがりの妄想だと思われてもしょうがなくなります。一般的には、あくまでできるだけ広いビジョンでの問題提起において引用していくことが多く、それを具体的アプローチに落とし込むときには自分のテーマとなる素材や研究手法を宣伝する意味も込めて自分や自分の研究室の過去の論文やプレリミナリーデータを載せて説明した方がいいと思います。
とにかく、良くかけてる申請書とそうでないのを複数読んでみればわかります。 |
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