そもそも、客員教員というかクロスアポイントになる人というのはお互いにメリットがあるからなる訳であって、箔づけや科研費申請資格を得るためになるという性質のものではないのです。
実際にクロスアポイントになるケースは、もともと著名な実績のある研究者に自分の施設にも協力してもらう、いわばコンサル的な目的、その施設の研究者と多くのコラボレーションを実際に行なっており、現実問題としてクロスアポイントしないと滞在費とか研究遂行において事実上問題になる場合、別の主催者がいるが、その研究者にも入ってもらうことで外部との色々な関係性があることにメリットを求めるものです。
いずれの場合も、公募というよりも、前提にあるのはその施設への貢献が必要で、研究者どうしのコネクションから推薦されるものです。
ただし、すでに回答があるように「単に科研費申請資格を得るためだけに悪用してるのでは?」という批判を受けかねない場合もあり、その場合その施設の査定に響くのでそういうのをしたがらないし、大型研究費などはまず実態がないよね、ということで採択されないケースが多いです。
そもそも留学をしてる人は科研費を持ってないのは当たり前なので、その分海外の著名な研究者とのネットワークや、研究業績(日本では得られにくい研究技術)で勝負するべきです。ま、一部の国際的基金とかに申請すればいいし、北米などに10年とかずっといるならそもそも日本に帰国を考えずに現地でPIになることも本気で考えるべきだし、それを前提にグリーンカードとか申請してグラントを取得する準備をすべきでしょう。
国内でPIクラスを応募する場合はもちろん競争資金獲得状況などがラボの運用、立ち上げの都合上求められると思うが、どっちみち最初から業績があれば通るだけの基盤Cレベルでは運用できない。結局、海外がら直でPIに応募して勝負になるならさきがけクラスの大型を応募して凱旋帰国を目指すしかありません。一番多いのは、国内の大御所ラボに特任准教授などで移って、数年間の間に国内地盤をつくりながらポストを目指すのが一般的かと思います。どうせそれなりの推薦がないとまともなのは通らないしね。
要は、”付け焼き刃の小さい研究費なんて留学勢に求められてない”というのが正解だと思います。どうしても欲しけりゃ海外可の民間グラントを漁るしかないでしょう。 |
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