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10%血清培地上清からHisタグタンパクの精製 トピック削除
No.8242-TOPIC - 2019/09/11 (水) 17:58:21 - 初トライ
哺乳類細胞(293株)によって10%血清培地中に分泌されたHisタグタンパク質の生成について質問です。

分子量35000程のHisタグ付きタンパク質を哺乳類細胞(293株)に分泌発現させます。培地は10% FBS in DMEMです。
ネットでFBSをSDSPAGEしたものを見たのですが、目的分子量付近またはそれ以下のタンパク質はほとんどないように見えました。
・そこで限外ろ過や透析を利用すれば、血清入りの培地からでもHisタグタンパク質を効率よく精製できると考えております。実際のところどうなのでしょうか?
・上記の方法で何か問題点がありますか?

哺乳類細胞にタンパク質を分泌発現させるのは初めてでして、そのようなことをするのも研究室で私しかおりません(ノウハウ・経験はありません)。
無血清培地は高いので利用しない方向で進めたいです。
・無血清DMEM、無血清培地(タンパク用の)、血清入りDMEMではやはりタンパク質の発現量は異なるのでしょうか?(血清入りDMEMだと一番良い?)

宜しくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.8242-12 - 2019/09/21 (土) 17:19:42 - ERdeg
使用目的はなんでしょうか?どのくらいの量が必要なのでしょうか(ここ重要)。1回分のin vitro実験用に取れればOKですか。今後その精製タンパク質を使ってin vivoも含めていろいいろやる予定なのですか。

基本的に大腸菌と比べて動物培養細胞は生物として賢くて変なタンパク質や不要なタンパク質が貯まらないようにする仕掛けがいろいろあるので、細胞の方で、自分に害が無いように発現量(タンパク質量)をうまく調節するので強制発現といってもその量はたかが知れてます。大腸菌のそれとは訳が違います。精製過程でのロスもあるし、純度を上げるにはHis-affinity単独では必ずしもOKとは限らないので時には他の精製法を併用することになるので最終的な回収率は物によっては20%以下とかもあります。それなりの量が欲しいならば大量培養で力技で取るしかないです。ガチでそれなりの量(mgオーダー)を取るなら高さ20cmくらいのローラーボトル数本〜時に10本<とかもしますしカラムもそれに合わせてスケールアップすることになります。

(無題) 削除/引用
No.8242-11 - 2019/09/19 (木) 01:03:23 - おお
ベクターは強いプロモーターとそこそこのものを用意しておいたほうが無難かと思います。分泌蛋白など小胞体から合成されるものは発現が高すぎると返って分泌経路、プロセッシング蛋白などに対して飽和状態になりうまく行かないという話もよく聞きます。

また分泌といえども、細胞内の発現もチェックしておくべきだと思います。

細胞の選択肢はないのですか?293TならSV40Oriがついたベクターはエピソーマルに増殖しますからかなり強い発現が期待できます(ただし上記に有るように強いとかえってだめということもあります。実際ここでも試された方が報告しています)。またその他の細胞もありますよね。

(無題) 削除/引用
No.8242-10 - 2019/09/18 (水) 17:03:04 - 初トライ
新たに疑問が生じたので質問させていただきます。

ベクターpEGFP-N1(プロモーターはCMVです)に目的タンパク質(分子量35000ほど・EGFPの手前に終始コドンあり)を乗せたものを、HEK293にトランスフェクションし、上清に分泌発現させる。(pEGFP-N1にした理由は特にありません。そこにあったからです。)


・培養細胞による分泌発現、上清から簡易精製してきてSDSPAGE+CBBによる検出で目的タンパク質が現れなかった場合、どのような順序で条件検討を行うべきなのでしょうか?
ベクターの検討もあるかと思うのですが、劇的(数十倍、数百倍)に変化するとは思えず、その効果について懐疑的です。

・タンパク質によるかと思うのですが、培養細胞ではどのくらいの収量が見込めるのでしょうか?今のところHek293の接着培養(10cmデッシュ、培地9ml)で考えております。

・上記の質問に関係するのですが、条件検討はどのくらいの規模で行うべきなのでしょうか?(これも一概に言えないかもしれませんが…)

(無題) 削除/引用
No.8242-9 - 2019/09/18 (水) 16:36:29 - 初トライ
asan様

ありがとうございます。数十ugレベルで最終的に得ることができればと考えております。
血清フリーにして24時間カルチャーするとのことですが、10%血清ありでNiカラムは厳しいでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.8242-8 - 2019/09/18 (水) 16:32:25 - 初トライ
あかね様

ありがとうございます。
研究室に親和性精製できるカラムがNiカラムしかないので、できればHisタグで解決したいです。他のタグに変えることも視野に検討していこうと思います。

(無題) 削除/引用
No.8242-7 - 2019/09/18 (水) 16:29:29 - 初トライ
mon様

ありがとうございます。一次粗精製にはイオン交換がよろしいのですね。
目的産物のpIを調べたところ塩基性より(8.5ほど)であることがわかりました。研究室内に陽イオン交換カラムがあったので、陽イオン交換により一次粗精製するつもりです。
血清タンパクのほとんどのpIが酸性よりということをネットで見ました。陽イオン交換によりだいぶ目的タンパクと血清タンパクを分けれるのでは?と考えておりますが甘いでしょうか?

またFBSが少ない方が精製しやすいとのことですが、FBSが精製に影響ない場合(上記の陽イオン交換により幾分精製できる場合)下げなくてもよろしいのでしょうか?
あくまでFBSを少なくする理由は精製の問題を解消するためであって、細胞のタンパク生産(栄養的な面)では多い方が良いのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.8242-6 - 2019/09/18 (水) 16:19:11 - 初トライ
おお様

ありがとうございます。BSAのバンドの濃さに引っ張られて安易に見積もってしまいました。。。勉強になります。

(無題) 削除/引用
No.8242-5 - 2019/09/13 (金) 15:55:48 - asan

効率よく、という意味にもよりますが、過剰で上清から回収するなら可能ですよ。
MS/MSに持って言って翻訳後修飾を調べるぐらいの質、量は回収できます。

NiNTAは培養細胞のライセートだと厳しいですが、上清ならそんなにバックは出ませんよ。血清フリーにして24時間ぐらいカルチャーして回収して、washしてから、イミダゾールで溶出すれば普通にCBBで見えるぐらいにはなります。washの条件は事前に検討すべきです。

ただ、当然ですが、大腸菌で作るみたいなmg単位で取れるとかそんなことは無理なので、当然量は限られます。ただ、それなりの純度のもの普通に取れます。

(無題) 削除/引用
No.8242-4 - 2019/09/12 (木) 18:57:18 - あかね
FBSに多量に含まれるBSAはヒチジンリッチで、Niビーズに吸着するタンパク質として有名です。

Hisタグじゃなくて、別のタグをオススメします。

(無題) 削除/引用
No.8242-3 - 2019/09/12 (木) 09:01:26 - mon
Hisタグによる精製は、培地中のアミノ酸によって阻害されるので、あらかじめそれらの除去が必要。血清濃度が高いとき限外濾過は目詰まりしやすい。
一次粗精製としてイオン交換がお薦め。DEAEセルロースによるバッチ精製が安価で良いのだけど販売中止になっている。どなたか入手先を知りませんか?
FBSは少ない方が精製しやすいので、遺伝子導入後1,2,5%に下げてみて発現量を比較する。ITSを加えると生存率が上がる時がある。
栄養分は多い方が良いので、非必須アミノ酸や0.3~0.5% Yeast Extract (Yeastlateの方が良い)を加えて発現量を比較する。
無血清培地を自作するなら、DMEM/F12+ITS+CD Lipid Concentrate (GIBCO)でも良いかも(遺伝子導入後に置換)。
分泌タンパクは分解されやすいものがあるので、回収日を2日目〜7日目?(生存率が低下するまで)で比較する。

(無題) 削除/引用
No.8242-2 - 2019/09/11 (水) 22:36:58 - おお
>ネットでFBSをSDSPAGEしたものを見たのですが、目的分子量付近またはそれ以下のタンパク質はほとんどないように見えました。

アルブミンの濃度が30mg/ml以上だから1mg/mlの濃度のたんぱく質でも全体の3%。メインのアルブミンのバンドの30分の1のバンドでも相当な量ですよね。

Serum 2D PAGEとかで検索するといいです。


http://clinchem.aaccjnls.org/content/53/10/1792/tab-figures-data

>限外ろ過や透析を利用すれば、血清入りの培地からでもHisタグタンパク質を効率よく精製できると考えております。

そら、発現量が同じ分子量付近の共雑物に対して10倍ほどでも共雑物は10%ぐらい含まれるわけだし、発現量が分からないのにどうコメントすればいいのか。

また、共雑物の活性が使う実験に影響する可能性をどう否定するのかも考えるべきだし、細胞から分泌される蛋白量など私は詳しくないけどあるだろうし。

限外ろ過で詰まったり吸着しないでうまくいくなら高分子カット、あなたのサイズより小さいポアで濃縮して、ニッケルカラムで精製という手はあるかもしれない。

10%血清培地上清からHisタグタンパクの精製 削除/引用
No.8242-1 - 2019/09/11 (水) 17:58:21 - 初トライ
哺乳類細胞(293株)によって10%血清培地中に分泌されたHisタグタンパク質の生成について質問です。

分子量35000程のHisタグ付きタンパク質を哺乳類細胞(293株)に分泌発現させます。培地は10% FBS in DMEMです。
ネットでFBSをSDSPAGEしたものを見たのですが、目的分子量付近またはそれ以下のタンパク質はほとんどないように見えました。
・そこで限外ろ過や透析を利用すれば、血清入りの培地からでもHisタグタンパク質を効率よく精製できると考えております。実際のところどうなのでしょうか?
・上記の方法で何か問題点がありますか?

哺乳類細胞にタンパク質を分泌発現させるのは初めてでして、そのようなことをするのも研究室で私しかおりません(ノウハウ・経験はありません)。
無血清培地は高いので利用しない方向で進めたいです。
・無血清DMEM、無血清培地(タンパク用の)、血清入りDMEMではやはりタンパク質の発現量は異なるのでしょうか?(血清入りDMEMだと一番良い?)

宜しくお願い致します。

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