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結合タンパク質の質量分析解析 トピック削除
No.8227-TOPIC - 2019/09/05 (木) 22:34:46 - keko
目的タンパク質の結合タンパク質を免疫沈降と質量分析によって同定しようと考えております。

免疫沈降した後に、そのまますべて質量分析する方法と、
免疫沈降産物をSDS-PAGEしてから、特定バンドをゲル切り出して解析する方法があります。

今回の目的タンパク質は複数のものが結合すると考えられるので、前者の免疫沈降産物をすべて質量分析すれば手っ取り早いように思ったのですが、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

また質量分析は外注する予定なのですが、相場はどのくらいになるのでしょうか?


どなたか教えてください。
 
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抗体の混入を避けるために 削除/引用
No.8227-8 - 2019/09/12 (木) 21:25:57 - &
抗体の混入を回避し、コンタミのタンパク質をできる限り減らすには、IP用に市販されている磁気ビーズに直接、抗体を架橋させ、溶出は出来るだけ少量のGlycine-HCl (pH2.0~2.5)で行い、そのあとTris-HCl (pH8.8)を1/10くらいいれて中和すれば良いです。

注:抗体液にはアミン類(グリシンとかトリスとか)や安定化のためのタンパク質(BSAとか)を含まないものを使用することが重要。これらは抗体とビーズの架橋反応を著しく妨害します。

Negative cont(コンタミのタンパク質のサブトラクション用)としてnormal IgGあるいは低分子化合物に対する抗体を等量、ビーズに結合させたものを用意して全く同様の工程を行い、(切り出し法ならば)同じゲル位置を切り出してMSで分析することもしてください。

(無題) 削除/引用
No.8227-7 - 2019/09/07 (土) 14:36:28 - asan

>後者のように特定バンドを切り出すのは、上記の複雑さがないので解析は容易ですが実験者自身で対象を限定してしまうので、クマシーで染まらないくらいの量のタンパク質をはじめ、隠れた重要なものを逃すリスクがあります。


銀染色しても全面を切り出して比較する方法もありますよ。
と言うか、目視で明らかに変化があるバンドだけを切り出すのは正直限界があるので最近はあまり取られないと思います。

単純に測定回数が増えるだけの話なので、場合によってはコストがかさみますが、IP-MSで一発で測定すると先にのべたIgGやケラチン等のコンタミによって同定数が下がるとか、色々注意点もあるので目的と依頼先の得意不得意、要望などにもよると思います。

(無題) 削除/引用
No.8227-6 - 2019/09/07 (土) 02:27:30 - い
マスはLC-MS/MSによる分析ということでいいですね。
使用する機器にもよるかもしれないですが、今は前者の方で分析することが多いと思います(というか分析する方から、できればその方がいいと勧められます)。最大のメリットはマイナーなものも含めてバイアスかけずに(建前にしても)全てのタンパク質を分析できる点です。多数のタンパク質をふくむ試料の複雑さゆえに、解析は単一バンドの場合と比べると面倒になりますし、マイナーなものの中には同定が難しくなるものもあります。それでも同定されたタンパク質のリストを得ることができます。量的な情報も得ることができます。
後者のように特定バンドを切り出すのは、上記の複雑さがないので解析は容易ですが実験者自身で対象を限定してしまうので、クマシーで染まらないくらいの量のタンパク質をはじめ、隠れた重要なものを逃すリスクがあります。

(無題) 削除/引用
No.8227-5 - 2019/09/07 (土) 01:21:43 - おお
自身で決めることになるでしょうが、まず依頼先を絞ってそこと相談しながら決めるといいでしょう。抗体は支持体に固定して、抽出条件を試行錯誤してみるのもありかもしれません。抗体に直接ついた蛋白の溶出が効率的でなくてもそれについたタンパク質が効率に溶出できれば分析に有用なので意外といい条件が見るかるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.8227-4 - 2019/09/06 (金) 22:03:13 - keko
みなさまコメントありがとうございます。

なるほど、沈降産物を全部読もうとすると、結合タンパク質よりも元のタンパク質や抗体が多量に読み込まれてしまって、結局、結合タンパク質の量が少ないと読めるかどうかわからないのですね。

まずは免疫沈降産物をクーマシーなどで染めて、特異的バンドの量や数などをしっかりと確かめてから、どちらに使用か改めて考えてみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.8227-3 - 2019/09/06 (金) 17:30:04 - asan

>免疫沈降した後に、そのまますべて質量分析する方法と

オンビーズで消化して脱塩後そのままダイレクトに検出する場合は、IgGやビーズのコンタミとか色々注意点があります。また、よりディーブに同定したい場合は当然分子量で分画するほうが候補タンパク質の同定数は上がります。

>どのようなデメリットがあるのでしょうか?

上で言った通りが一番大きいです。銀染色とか噛ませれば、サンプルの品質チェックもできるし、タンパク質の多い部分とあまりない部分を切り出す大きさを変えて回収すれば質量分析の効率も上がります。

>また質量分析は外注する予定なのですが、相場はどのくらいになるのでしょうか?

測定の方法によっても色々ありますが、一般的なDDAを企業に出すと1 サンプルで数十万とられますから、アカデミックは基本的に外部受託を受けてるどこかの大学の質量分析センター等に依頼した方が圧倒的によいです。できれば共同研究ベースで受け入れ先のラボを仲介すると楽ですが。その場合で1 run 数千円(実費)から1万程度ですから、トリプリケートとっても10万かからないぐらいでできることが多いかな。


シングルショットでの測定は大抵の素人の調整したサンプルでの依頼は嫌われる場合が多いですから(サンプル調整を間違えると機械を汚す)、よく受託先相談する必要があります。あなたの言うように楽、ノンラベルで定量する場合はゲル切り出しをすると定量性が落ちる(擬似定量する方法はあります)ので新規候補分子の同定が目的ではなくて数字として全体のdifferentialをとることを優先する場合はそちらの方がいいかもしれません。が、一般的には切り出しの方が楽ですかね。

(無題) 削除/引用
No.8227-2 - 2019/09/06 (金) 01:48:18 - おお
やり方によってはかなりの量の抗体が混入するため感度が落ちる。

支持体などに結合した多種のノンスペを拾うのでどれがスペシフィックか基準をどのように置くかなど悩む点がおおい(2つのタグなどでタンデムに精製してバックグランドを落とす工夫もよくやられている)。

結合タンパク質の質量分析解析 削除/引用
No.8227-1 - 2019/09/05 (木) 22:34:46 - keko
目的タンパク質の結合タンパク質を免疫沈降と質量分析によって同定しようと考えております。

免疫沈降した後に、そのまますべて質量分析する方法と、
免疫沈降産物をSDS-PAGEしてから、特定バンドをゲル切り出して解析する方法があります。

今回の目的タンパク質は複数のものが結合すると考えられるので、前者の免疫沈降産物をすべて質量分析すれば手っ取り早いように思ったのですが、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

また質量分析は外注する予定なのですが、相場はどのくらいになるのでしょうか?


どなたか教えてください。

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