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チロシンリン酸化抗体でのウエスタンについての質問 トピック削除
No.8149-TOPIC - 2019/08/10 (土) 03:44:18 - TAKE
チロシンリン酸化抗体(p352 Syk from CST)を使って血小板ライセートのウエスタンを行なっています。
BSAでブロッキング、一次抗体希釈をするようにとデータシートに書かれてありましたが、スキムミルクで構わないと上司に言われ、そのようにしています。

結論から申し上げると、刺激有無でそのバンドは変わらず、非常に強いバンドが見られました。
血小板上には活性化マーカーであるPセレクチンは表面上に出ていないので、刺激前の血小板にすでに刺激が入ってはいないです。また、リン酸化akt抗体では刺激時に綺麗にバンドが見れるようになるので、実験は上手に行っています。また過去の同様の実験条件の文献からAktとSykのリン酸化動態は同じようです。

質問は、ブロッキング(15分室温)、一次抗体反応(4度、オーバーナイト)、二次抗体(室温、一時間)の全てをスキムミルクで行なった場合、本来出るはずのないバンドが出てしまう、ということはありますでしょうか?あるいはリン酸化フォームだけでなく、トータルのSykが認識されてしまうようなことがひょっとしたらあるのではと考えています。

上司が言うには、0.1%BSA in PBSTでブロッキング、一次抗体、二次抗体反応させるとバックが非常に高くブロットが汚かったため、スキムミルクを勧めたようです。
スキムミルクでのブロッキングはチロシンリン酸化抗体を用いる際はやめておいた方がいいでしょうか?
 
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14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.8149-14 - 2019/08/16 (金) 02:03:15 - M
コラーゲン刺激だと、Y352もリン酸化される気がしますね。逆にGP6の阻害とか可能であれば、無刺激で見られるバンドの特異性に関する情報が得られるかもしれません。また、自己リン酸化が関与しているなら、SYKそのものの阻害でも良いかもしれません。

市販のY525/526抗体は、ヒト特異的抗体がほとんどですが、マウスに反応する抗体も出てたような記憶が、、、(無責任モードです、すいません)

リン酸化抗体のブロックでBSAが推奨される理由は理解した上で、あえてミルクを第一選択にしてます。BSAで、TAKEさんと同じようなバックグランドの問題を何回か経験したので、BSAは第二選択にしてます。ちなみに、P-AKTはT308、S473どちらで見てますか? S473であれば、少なくともこの抗体の場合は、リン酸化セリンをターゲットにしていても、ミルクのP-serineとは反応しないと考えて良さそうですね。

自分の場合、貧乏ラボなので、抗体は可能な限り再利用します。最初の一、二回目でメンブレンのミルクに吸着され、その後バックが綺麗になるような気がする事も、たまにあります(科学的な考察とは言えませんが)。

(無題) 削除/引用
No.8149-13 - 2019/08/14 (水) 15:04:11 - 1
Milk casein ----multiple pSer

target for your antibody------pTyr (Syk)

CST blog------pThr (Akt)

ゆえにcase by caseかと思う。

(無題) 削除/引用
No.8149-12 - 2019/08/14 (水) 11:25:23 - ちき
> これは、リン酸基だけでなくアミノ酸配列も認識する特異性の高い(ウサギ)モノクロだからですね。
> 一昔前?の抗リン酸化ペプチド抗体は、ポリクローナル抗体が多くリン酸化ペプチドで精製していてもスキムミルクだとバックが高くなるものも有りましたよ。

monさん、
ご教示ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.8149-11 - 2019/08/14 (水) 06:05:32 - mon
> リン酸化抗体でもmilkで何ら問題ないとCSTのブログに書いてあります。
これは、リン酸基だけでなくアミノ酸配列も認識する特異性の高い(ウサギ)モノクロだからですね。
一昔前?の抗リン酸化ペプチド抗体は、ポリクローナル抗体が多くリン酸化ペプチドで精製していてもスキムミルクだとバックが高くなるものも有りましたよ。
あらかじめスキムミルクで吸収すれば良かったのかな?

(無題) 削除/引用
No.8149-10 - 2019/08/12 (月) 19:25:45 - ちき
リン酸化抗体でもmilkで何ら問題ないとCSTのブログに書いてあります。

https://blog.cellsignal.com/tech-tips-video-milk-or-bsa-choosing-a-blocking-protein-for-western-blot

自分でも問題を経験したことはありません。
問題があると主張している人は噂を広めるのでなく自らの経験をシェアしていただけると助かります。

(無題) 削除/引用
No.8149-9 - 2019/08/12 (月) 11:41:40 - み
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/01350002.asp?entry_id=3078

https://www.nacalai.co.jp/products/entry/d005004.html

(無題) 削除/引用
No.8149-8 - 2019/08/12 (月) 05:05:18 - TAKE
スキムミルク in TBSTと5%BSA in TBSTとで比較しました。

まずサンプルを電気泳動し、PVDF膜に転写までは同じです。

次に膜を二つに切り、それぞれを上記したブロッキング剤で前者は15分室温、後者は4度でオーバーナイトブロッキングを行いました。

その後、それぞれのブロッキング剤で一次抗体を希釈し、4度でオーバーナイト反応させました。

その後に膜をTBSTで5回洗浄を行い(各10分)

その後、それぞれのブロッキング剤で二次抗体を希釈し、室温で45分反応させました。

その後に同様に洗浄を行い、X線フィルムに当てました。


結果は、スキムでは非常に綺麗なシングルバンドを認め、5秒でも1分でもバックは非常に低いものでした。
ただ、肝心のpSykはまったく動かずです。pAktは刺激により綺麗にシグナルの増加を認めます。

一方、BSAの方では非常に多くのバンドが出まして、バックも非常に高く、5秒もX線フィルムに当てると膜全体が真っ黒になります。

今後データシートに従いBSAでやるならもちろん二次抗体濃度を下げるなど、工夫はあるでしょうが、
スキムで見ているバンドが本物だとすれば、どうしてBSAにこだわる必要はあるのだろうか?と疑問でなりません。

おおさんをはじめ、多くの方がスキムではバックが高くなるとおっしゃいましたが、私の手ではそのような印象はまったくありません。もしかしたら使ってる抗体に依るのかもしれませんが...


今一度お聞きしたいのですが、スキムを使ってはならない根拠は理解していますが、その上でみなさんはリン酸化抗体(チロシンにかかわらず)のウエスタンはどのように行なっていらっしゃいますでしょうか?

シェアをしていただけますと大変助かります。
どうか、よろしくお願いいいたします。

TAKE

(無題) 削除/引用
No.8149-7 - 2019/08/11 (日) 01:28:47 - TAKE
みなさま、コメントありがとうございます。

M様

マクロファージでもY352は動かないんですね...私も驚きました。
私の扱う血小板では、論文によりますとコラーゲンやトロンビン刺激でY352が綺麗に増加するようです。
論文はその一報だけではなく、他にも多くありますので、血小板をコラーゲン刺激するとY352はリン酸化されるはず、だと思って行なっていますが、強度はまったく変わりません。

論文だと、無刺激ではpY352はまったくバンドがなく、コラーゲン刺激で非常に強いバンドを認めています。

はい、コラーゲン刺激ですのでGP6が関与します。
GP6は血小板表面に発現していました。

>SYK Y525/526

このCSTから購入したpSyk抗体は持っているのですが、
cellsignal.com/products/primary-antibodies/phospho-syk-tyr525-526-c87c1-rabbit-mab/2710

これはマウスにも反応するのでしょうか?
私がこの抗体を使うと、90-100kDあたりにシングルバンドが出ます。
分子量からおそらくノンスペなのかと思うのですが、CSTはヒトへの抗体だとして売っています。
もしよろしければまたコメントいただけると幸いです。

小池様、おお様、み様、frtbgh様、

上司はBSAは高価だという理由もあり、スキムを勧めているのだと思いますが、そうですね一度両者並べて比較するのも必須ですね。

あとすみません、推奨されているBSA濃度は5%でした。それで行います。
あと、カゼインにはリン酸化セリンではなく、リン酸化チロシンではありませんでしたか?

dfrty 削除/引用
No.8149-6 - 2019/08/10 (土) 13:03:39 - frtbgh
かぜんいんはリン酸化せリン残基がいっぱいあるのでリン酸化部位がせりんだと競合する場合があるですそれとリン酸化みるときはモノクロがいいですていうかぽりだと非リン酸ふぉーむをにんしきすることがあるのですていうかそもそもリン酸かふぉーむ抗体はよいのがとてもすくなくてこまります。

(無題) 削除/引用
No.8149-5 - 2019/08/10 (土) 11:20:24 - み
ミルクはカゼインでバック高くなったりシグナルマスクされる危険性あるしやめた方がよい。
今の時代リン酸化蛋白検出用のblocking剤安くで売ってますね。
BSAは5%とかでやっても良いけど専用の市販品よりシグナル弱い傾向あるかな

(無題) 削除/引用
No.8149-4 - 2019/08/10 (土) 06:02:56 - おお
ミルクに含まれるリン酸化蛋白が問題でバックグランドが高くなると言われています。

それをそのまんま受け止めると、ミルク中のタンパク質が膜を覆い、そこからシグナルを拾ってしまうと思えるので、特定のバンドが現れたりという風には考えづらいです。

BSA 0.1%は結構低いと思いますけど皆さんはBSAを使うときどうしているのでしょうかね。

また他のブロッキング剤としてPolyvinylpyrrolidoneがあります。もしかしたらスキムミルクより安いんじゃないかと。人工的なポリマーですのでリン酸化されている心配はないです。バクテリアがわく心配も殆どないし。

ミルクで変になっているという可能性は個人的には殆どないと思いますが、気になるなら他のブロッキング剤も使ってみるといいかと思います。

(無題) 削除/引用
No.8149-3 - 2019/08/10 (土) 05:24:52 - M
マクロファージで同じような実験をやってますが、私の実験系でもSYK Y352は恒常的にリン酸化されてます。刺激によってAKTのリン酸化が綺麗に誘導されますが、SYK Y352はほとんど変化しません。TAKEさんが血小板で見ているのと同じなので、ちょっと興味深いと思いました。

私のマクロファージの系では、Fc gamma 受容体とリン酸化SYKが恒常的に結合している状態でGPCRの刺激が入ると、迅速にPI3Kbeta (p110 beta)の活性化が起きてAKTがリン酸化されると考えています。血小板の場合はGPVIとか関与するのでしょうか? ちなみに血小板の刺激は何でやってますか? 

技術的な面では、上司の方のご意見に賛同します。一般にBSAの方がバックグランドが高い傾向にあると思いますし、私の場合はリン酸化抗体でも、まずはミルクでやってます。

もしバンドが飽和していて変化が見づらい場合は、抗体の希釈やロードするタンパク量を調整すると良いかもしれませんね。また、SYK Y525/526の抗体を試しても良いかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.8149-2 - 2019/08/10 (土) 04:32:18 - こいけ
ミルクとBSA両方でやってみて比較してみたらいいんじゃないですか?

チロシンリン酸化抗体でのウエスタンについての質問 削除/引用
No.8149-1 - 2019/08/10 (土) 03:44:18 - TAKE
チロシンリン酸化抗体(p352 Syk from CST)を使って血小板ライセートのウエスタンを行なっています。
BSAでブロッキング、一次抗体希釈をするようにとデータシートに書かれてありましたが、スキムミルクで構わないと上司に言われ、そのようにしています。

結論から申し上げると、刺激有無でそのバンドは変わらず、非常に強いバンドが見られました。
血小板上には活性化マーカーであるPセレクチンは表面上に出ていないので、刺激前の血小板にすでに刺激が入ってはいないです。また、リン酸化akt抗体では刺激時に綺麗にバンドが見れるようになるので、実験は上手に行っています。また過去の同様の実験条件の文献からAktとSykのリン酸化動態は同じようです。

質問は、ブロッキング(15分室温)、一次抗体反応(4度、オーバーナイト)、二次抗体(室温、一時間)の全てをスキムミルクで行なった場合、本来出るはずのないバンドが出てしまう、ということはありますでしょうか?あるいはリン酸化フォームだけでなく、トータルのSykが認識されてしまうようなことがひょっとしたらあるのではと考えています。

上司が言うには、0.1%BSA in PBSTでブロッキング、一次抗体、二次抗体反応させるとバックが非常に高くブロットが汚かったため、スキムミルクを勧めたようです。
スキムミルクでのブロッキングはチロシンリン酸化抗体を用いる際はやめておいた方がいいでしょうか?

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