共同研究者に頼まれて、ラットのホルマリン固定パラフィン包埋組織標本の免疫染色をしたところ、細胞だけがまるで溶けたように消えてしまいました。膠原繊維や軟骨基質などの非細胞成分は残っています。また色素顆粒を持った細胞では細胞だけが消えて色素顆粒は残っています。連続切片で染めたHE染色では細胞が消えるようなことはありませんでした。
抗原賦活化はpH9.0のバッファーに入れてオートクレーブ処理をしています。他人の作ったパラフィンブロックなので、組織固定条件は不明です(問い合わせ中)。抗原賦活化で組織が剥がれることはしばしばありますが、組織が剥がれているわけではなく細胞成分だけが消えています。
組織染色はかなりたくさんやっていますが、こんな経験は初めてです。こういう経験のある方、原因をご存知の方はいらっしゃいませんか? |
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