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新鮮凍結標本での蛍光タンパクの観察 トピック削除
No.7776-TOPIC - 2019/03/17 (日) 07:44:25 - フレッシュ
いつもお世話になっております。
マウスの肝臓・腎臓に内因性に発現させたEYFPを蛍光顕微鏡で観察する実験を行っています。普段は4%PFAを用いて還流、浸潤固定した組織をOCTブロックにしていて、これを用いた切片からは十分な明るさのYFPを観察できています。
今後、様々な抗体を用いた免疫染色や、マイクロダイセクションを用いたDNA回収を計画しており、新鮮凍結ブロック+後固定でうまくYFPを観察できれば、と思い新鮮凍結ブロックを初めて作成したのですが、非常に弱いYFPシグナルしか観察できなくなってしまいました。改善点、注意点等ありましたらご教授いただけましたら幸いです。

今回行った方法は以下の通りです。

マウスより臓器を回収、すぐにOCTに包埋し凍結。
その後すぐに−80℃保存するべきだったのですが、他の作業に追われ、半日ほど−20℃にブロックを放置してしまった後に−80℃保存。
クライオスタットで薄切するため、ブロックを−80℃から取り出し−20℃で1時間ほど放置。
7-10umで薄切。
4%PFA10分、4%PFA20分、100%エタノール20秒のいずれかで後固定。
PBSで洗浄後、封入し観察。

後固定前にOCT付きのままの切片を観察した際は、OCTのバックグランドとともにポジティブと思われるYFPの蛍光をある程度認めたので、組織にいくらかは蛍光タンパクが保持されていると思うのですが、固定直後の観察では非常に蛍光が弱くなっており、固定液の添加と同時にすぐに大量の蛍光タンパクが流れ出てしまっている様な印象です。
エタノール固定では最終的にいくらか蛍光は認められるものの周囲へ染み出している?様な像で、もやっとした蛍光になってしまいました。一方PFAではYFP陽性・陰性の構造的な境界はややましなのですが、多くの陽性部位を見逃してしまいそうなほど暗いです。

−20℃にしばらくブロックを置いておいてしまったことは単純なミスですが、これはどれほどクリティカルになりうるものでしょうか?(もしクリティカルであれば、薄切の度にブロックを−20℃環境にしばらく保持する際の対策等はあるのでしょうか?)
また上述の様に、印象では後固定・洗浄の過程でかなりYFPをロスしてしまっているように感じられるのですが、改善点、注意点等ありましたらお教えいただければと思っております。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.7776-4 - 2019/03/19 (火) 13:20:03 - フレッシュ
totoさん

ありがとうございます。
似たような経験がおありとのこと、新鮮凍結標本では内因性の蛍光をうまく保持するのは結構難しいのかもしれませんね。
他のタンパクの免染をする際に一緒にYFPの染色で乗り切れるのであれば、免染はありだとは思います。

おおさん

ありがとうございます。
なるほど、固定が弱いのか、ということばかり考えていたのですが、仰る様にPFAによる蛍光の減弱の可能性もありえますね。質問にも書きましたが、ごく短時間のエタノール固定の方がまだ蛍光が明るかったですし。
今後、免染なしで何とか乗り切りたい場面もありうるので、PFAの過固定の可能性も考えてもう少し固定条件を検討してみたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.7776-3 - 2019/03/19 (火) 00:41:02 - おお
培養した細胞とかPFA固定するとGFP系の蛍光は極端に弱くなりますね。還流固定より強い固定がかかってしまうのかもしれません。

蛍光タンパクといえどそういう理由で抗体で染めるというのはよくある事だと思います。

(無題) 削除/引用
No.7776-2 - 2019/03/18 (月) 11:50:52 - toto
似たような事はありました。どうしてもこの場合-20℃の時間が長くなってしまうので、おそらく膜が壊れて細胞質タンパクが漏れ出るのかと思ってました。いろいろと工夫はあるとは思いましたが、単にGFP抗体で免染しました。ばかげてますが、有る無しがわかればいいだけで、当然ながら蛍光蛋白の自家蛍光よりも免染のほうが強くシグナルがでますので。論文で特に言われたこともないです。

新鮮凍結標本での蛍光タンパクの観察 削除/引用
No.7776-1 - 2019/03/17 (日) 07:44:25 - フレッシュ
いつもお世話になっております。
マウスの肝臓・腎臓に内因性に発現させたEYFPを蛍光顕微鏡で観察する実験を行っています。普段は4%PFAを用いて還流、浸潤固定した組織をOCTブロックにしていて、これを用いた切片からは十分な明るさのYFPを観察できています。
今後、様々な抗体を用いた免疫染色や、マイクロダイセクションを用いたDNA回収を計画しており、新鮮凍結ブロック+後固定でうまくYFPを観察できれば、と思い新鮮凍結ブロックを初めて作成したのですが、非常に弱いYFPシグナルしか観察できなくなってしまいました。改善点、注意点等ありましたらご教授いただけましたら幸いです。

今回行った方法は以下の通りです。

マウスより臓器を回収、すぐにOCTに包埋し凍結。
その後すぐに−80℃保存するべきだったのですが、他の作業に追われ、半日ほど−20℃にブロックを放置してしまった後に−80℃保存。
クライオスタットで薄切するため、ブロックを−80℃から取り出し−20℃で1時間ほど放置。
7-10umで薄切。
4%PFA10分、4%PFA20分、100%エタノール20秒のいずれかで後固定。
PBSで洗浄後、封入し観察。

後固定前にOCT付きのままの切片を観察した際は、OCTのバックグランドとともにポジティブと思われるYFPの蛍光をある程度認めたので、組織にいくらかは蛍光タンパクが保持されていると思うのですが、固定直後の観察では非常に蛍光が弱くなっており、固定液の添加と同時にすぐに大量の蛍光タンパクが流れ出てしまっている様な印象です。
エタノール固定では最終的にいくらか蛍光は認められるものの周囲へ染み出している?様な像で、もやっとした蛍光になってしまいました。一方PFAではYFP陽性・陰性の構造的な境界はややましなのですが、多くの陽性部位を見逃してしまいそうなほど暗いです。

−20℃にしばらくブロックを置いておいてしまったことは単純なミスですが、これはどれほどクリティカルになりうるものでしょうか?(もしクリティカルであれば、薄切の度にブロックを−20℃環境にしばらく保持する際の対策等はあるのでしょうか?)
また上述の様に、印象では後固定・洗浄の過程でかなりYFPをロスしてしまっているように感じられるのですが、改善点、注意点等ありましたらお教えいただければと思っております。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

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