果たして、本当にマクロファージはナイーブT細胞をPrimingできるのでしょうか?
マクロファージがナイーブT細胞をPrimingできるという報告を見るようになりかなり経つでしょうか、今は学部生レベルの教科書でもそれが記載されています。
ですが、樹状細胞屋の私としては、マクロファージがナイーブT細胞に抗原提示して分化まで持っていくのは楽ではないと思っています。
それが起こる可能性自体は否定しませんが、樹状細胞の比で考えると、かなり弱いイベントのような気がしています。
Virtoの系でしか見ていませんが、大方の抗原の場合、マクロファージはナイーブT (4, 8 共に) を活性化できていません。
そもそも、エフェクターTやメモリーまで爆発的に活性化させるとは思えないのですが。
CFSE, サイトカインイントラ, CD44, CD69, CD25などのマーカーを見ても、マクロファージvsナイーブTはおろか、vs Splenic whole T でも活性化はとても弱いです。樹状細胞に比べるとですが。
抗原特異性があるという情報はありました。ですので、色々試しましたが、OVA peptide, Viru peptide, Bacterial lipoproteinなど、どれでもナイーブTから分化しません。
これもある一種の、免疫学あるある、とある信者が唱えた神話の一つなのでしょうか。それとも、弱くとも起こっていることは事実なのでしょうか。
どなたか何かご存知でしょうか。 |
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