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タンパク質定量時のトラブル
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No.7749-TOPIC - 2019/03/09 (土) 14:59:09 - まり
基礎的なことでお恥ずかしいのですが、質問をさせてください。
培養細胞のホールライセートからウェスタンブロットをしようとしています。
SigmaのcOmplete™ Lysis-MというBufferで培養細胞を溶解し、15,000rpmで遠心して上清を取り、Bradfordでタンパク質を定量後、サンプルバッファーに溶解して20ug/leneでウェスタンを行いました。
しかし、beta-actinを検出するとバンドの太さがばらつくというトラブルが継続して発生しています。
同サンプルをQubit Proteinでもはかってみましたが、界面活性剤が阻害して定量できませんでした。
これは、そもそもBradfordの定量の時点で夾雑物などがあり正確に測れていないということなのでしょうか。
ちなみに、Lysis Mというバッファーを使わなかったときはこのような問題は起きていませんでした。
どなたかこのような経験がおありでしたら、ご教示ください。
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(無題)
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No.7749-9 - 2019/03/11 (月) 13:54:05 - おお
>今回の失敗の原因を探るためにメンブレンをCBBで染色してタンパク質量
個人的には膜を染色するならCBB染色はWB検出を阻害するという話があるのでCBBがベストとは思いませんが、なにかいいプロトコールなどを持っているならそれでも構いません。今まで使ったメンブレンを染めるのならCBBで確認するというのはありですけど。
https://beta-static.fishersci.com/content/dam/fishersci/en_EU/suppliers/millipore/Millipore1.pdf
See page 14- (Protein Visualization Technique)
サンプルに余裕があるならゲルを2枚用意して同じ容量を流し(Duplicate)一方のゲルをCBBで染めてもう一方を膜に転写すればいいでしょう。
CBBやその他の染色の結果からロードする量を補正することもありえる手法です。
>濃度は1〜2ug/uLと出ます。
それくらいになら、測定の仕方によるけどたいてい直線に乗る範囲内ですね。ただ個人的にはもう少し薄いほうが正確に測れるかなと思ったりもします。バッファーの持ち込みも下げれるので3ー4倍ぐらいにPBSなどで薄めて(水でもいいくらいですが)、スタンダードもLysis bufferを同様に薄めた溶液でつればいいでしょう。
(無題)
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No.7749-8 - 2019/03/11 (月) 12:20:51 - まり
>おおさん
ご提案ありがとうございます、たしかに、レーン間のばらつきを確認してからWBを行ったほうがいいですね。
タンパク質定量はBradfordでリトライしてみようと思います。
もうサンプルがないので、今回の失敗の原因を探るためにメンブレンをCBBで染色してタンパク質量を確認してみようと思います。
次回からも、メンブレンを染めてロード量を確認した後抗体反応などを行おうかと思うのですが、この方法はよくないでしょうか。
>Lysisした原液を直接Bradfordに持ち込んでますか?それで濃度はどれくらいと出ますか?
はい、原液を持ち込むか、Lysisの液量が多いときは一度アセトン沈殿をかけてから測定します。
濃度は1〜2ug/uLと出ます。
(無題)
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No.7749-7 - 2019/03/09 (土) 20:01:07 - おお
>Lysis Mののプロトコルを読むと、Bradfordに対応しているとは書いてありませんでした。
Furthermore, the cell lysate is compatible with protein assays such as Coomassie staining and BCA (2′-Benzoyloxycinnamaldehyde) protein assays,
https://www.sigmaaldrich.com/catalog/product/roche/04719956001?lang=en®ion=US
Coomassie stainingとかかれているのでBradfordに使えるんじゃないかな。。。
で、Lysisした原液を直接Bradfordに持ち込んでますか?それで濃度はどれくらいと出ますか?一つのサンプルにたいしてn=1ですか3とかであればどれくらいのばらつきを拾ってますか?
ま、BCAに変えてみるのをだめといいませんけど。
またタンパク量は測れているけどアクチンが変動しているのか、タンパク量がばらついているかは、直接的根拠がなさそうなのでもしまだLysisしたサンプルをもっていたら、電気泳動してCBBでゲルを染色してLane全体でサンプル間のタンパク量を判断してみてはどうでしょうか?
>そもそもBradfordの定量の時点で夾雑物などがあり正確に測れていない
はっきり言って夾雑物で正確には測れないです。ただし、同じバッファーで抽出していて夾雑物もサンプル間で劇的に変わることはよほどドラスティックな変化がサンプル間で起きてない限りないです。だからサンプル間のタンパク量を合わせるのにクルードなCell lysateでもよく使われます。
(無題)
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No.7749-6 - 2019/03/09 (土) 16:44:00 - まり
>asan様
お返事ありがとうございます。
Lysis Mののプロトコルを読むと、Bradfordに対応しているとは書いてありませんでした。BCAには対応しているようでした。
>細胞培養中の上清をのぞいた後にちゃんとPBSwash
ありがとうございます、Washもやっているのですが、きちんと取り除けていない可能性もありますね。回数を2回に増やしてやってみようと思います。
>バンド自体が歪む
バンドはゆがんでいません。
バンドの太さがレーンごとに違います(つまり定量ができていないということだと思います)
おかげで改善点が見つかりました、一つずつ検討していこうと思います。
(無題)
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No.7749-5 - 2019/03/09 (土) 16:19:14 - asan
Bradfordは界面活性剤の影響が出やすいし、定量範囲がずれやすいと個人的には感じてるのでBCA assayなどの方が再現性がいいことが多いです。
ただし、lysis bufferで市販のものがBradfordに対応してない成分が入ってるとはちょっと考えにくいので、まずはメーカーに聞いてみるのが話は早いでしょうが、別の原因も考えられます。
例えば、細胞培養中の上清をのぞいた後にちゃんとPBSwashをかまさないとたくさんのFBS由来のアルブミンを持ち込むので定量値はおかしくなりますし、場合によっては泳動バンドが歪みます。
バンド自体が歪む場合で、再現性のあるなら例えば2MEなどの還元剤を入れ忘れるとタンパク質によっては虹構造が完全にほぐれないのでシャープなバンドが見えないものもあります。bアクチンがそれかは知りませんが、定量以外の問題の可能性もあるのではないでしょうか?
(無題)
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No.7749-4 - 2019/03/09 (土) 16:11:45 - まり
>moz様
お返事ありがとうございます。
>標準濃度タンパクで検定線(標準曲線)を引く際にも測定予定試料と同じ溶液組成で測定していますか?
はい、もちろんそのようにしております。
>界面活性剤の影響を受けやすい
界面活性剤が入っているので、Bradfordも適していなかったのかもしれません。定量前にアセトン沈殿をしてみたのですが、状況は変わりませんでした。
どうしても定量が安定しないようでしたらほかの方法で抽出してみようと思います。
今回の実験系は、アクチンに干渉する系なので、それも原因かもしれません。沈殿もとったほうがよかったのでしょうか。
アクチンではなく別のコントロールにしたほうがいいかもしれません、ご指導ありがとうございます。
(無題)
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No.7749-3 - 2019/03/09 (土) 15:56:37 - moz
アクチンは細胞骨格を形成するので、細胞の状態・マイルドな抽出法によって沈殿画分に核成分と一緒に結構含まれることもあります。
(無題)
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No.7749-2 - 2019/03/09 (土) 15:52:28 - moz
当たり前のことですが、標準濃度タンパクで検定線(標準曲線)を引く際にも測定予定試料と同じ溶液組成で測定していますか?
Bradford法は簡易ですが、標準タンパクとして使用するBSAやIgGで検定線の傾きが変わりますし、界面活性剤の影響を受けやすいので注意が必要です。
タンパク質定量時のトラブル
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No.7749-1 - 2019/03/09 (土) 14:59:09 - まり
基礎的なことでお恥ずかしいのですが、質問をさせてください。
培養細胞のホールライセートからウェスタンブロットをしようとしています。
SigmaのcOmplete™ Lysis-MというBufferで培養細胞を溶解し、15,000rpmで遠心して上清を取り、Bradfordでタンパク質を定量後、サンプルバッファーに溶解して20ug/leneでウェスタンを行いました。
しかし、beta-actinを検出するとバンドの太さがばらつくというトラブルが継続して発生しています。
同サンプルをQubit Proteinでもはかってみましたが、界面活性剤が阻害して定量できませんでした。
これは、そもそもBradfordの定量の時点で夾雑物などがあり正確に測れていないということなのでしょうか。
ちなみに、Lysis Mというバッファーを使わなかったときはこのような問題は起きていませんでした。
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