私はT2AではなくP2Aを使っていますが、多少融合したところで問題ない実験でもあるので気になったことはありません。それよりか2A系統は上流のタンパク質に17aa程度、下流に1aa余分なアミノ酸が付くのでその為に使えないことはあります。
IRESにもいくつもの種類がありますが、中でも一番良く使われているEMCV由来IRESは、昔からIRES下流の発現量が非常に落ちるとかIRES前後の発現量が非常に不均等になると言われています。実は歴史的な背景もあり複数の変異体が存在しているのですが、ほとんどの論文がEMCV IRESのどの変異体を使ったのか記載してないので混乱に拍車が掛かっています。
市販されているIRES配列は下流の発現量を下げる変異がわざと入れてあるもので、ウイルス本来の配列に直すことで下流の発現がだいぶ増えるとの報告があります。
個人的にはクローニングのし易さや発現量コントロールを別々に出来ることを考えると、細胞にプラスミドで一過性に発現させるだけであれば別々のプラスミドの上に遺伝子を載せます。そうでなければ2Aで繋げ、それでも難しければプロモーターを2つ同じベクターに載せて別々のmRNAから2種類の遺伝子を発現させるでしょうか。 |
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