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アニーリングでDNAにニックができるか トピック削除
No.7573-TOPIC - 2019/01/17 (木) 20:12:16 - たたた
大腸菌から取り出してきたプラスミドDNAを電気泳動にかけると
オープンループとスーパーコイルの二つのバンドが観察されることから、
DNAには自動的にニックができるのだと思います。
それで、DNAにニックができる原因について教えてください。

個人的には熱とか機械的力によって生じるのではないかと考えています。

もしそれがただしいとすると
いま、オリゴDNAをアニーリングするために95℃で加熱し
10分間放置した後に
1時間半かけて室温に戻すという行程を行っているのですが、
これによりニックが生じる可能性があるのでしょうか?

もしそうだとすると、
95℃を90℃に下げたり、
10分間を5分間にさげるなど
といった工夫が必要でしょうか?

検索しても意外とこういったことが書かれたページが見つかりませんでした。
 
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(無題) 削除/引用
No.7573-13 - 2019/01/19 (土) 16:47:33 - AP
最近の人はハイブリ操作なんかしないだろうから馴染みが無いかもしれまえんが、プローブの標識処理や使用前の変性なんかでボイル/急冷なんて操作はルーチンでして、
二重鎖状態のかなりの長さをもったDNAでも沸騰水浴3分程度ですよ。
もちろんPCR出現前からのテクであって、PCR用のチューブなんかそもそもなかったころです。

しかも、今回の目的は合成された一本鎖状態のオリゴの分子内、あるいは分子間でできた部分的なゆるい水素結合を解いて高次構造を解くのが目的でしょう? 全長に渡って対合しているわけでもないんです。
そんなきっつい熱処理は必要じゃないはずです。70℃くらいでも十分なくらい。また継続的なボイルは必要なくて、沸騰水につけてそのまま冷ませばいいです(私はそうしています)。
教科書を読んでTmとかハイブリの理論とか押さえておいたほうがいいんじゃない。あまり理屈離れした心配してもしょうがないよ。


当初の質問だけなら詮索せずに答えられたけれど、
質問が込み入ってきたので、小出しにしないで、もうちょっと何をやろうとしているのか情報がほしいいところ。見当はずれの質問に見当はずれの回答をするのはお互いに時間の無駄になる。

10 kbの範囲でニックがないらないようにというのはどういうこと?
オリゴという話だったけど、実は10 kbなの? それとも短いオリゴだけれどニックが入る分子の割合を換算して10 kbなの?

ニックを気にしているけれど、合成DNAの精度とか、アニールして二重鎖になる効率とか他の要因は問題にならないの? アニールなんて決して100%にはならないですから。一本鎖で残るのや不正な対合をしたものなんかは影響ないか排除できる系なのか?

ニックをもつ二重鎖を排除したいなら、途中でニックが入ることを恐れるより、ニックを持つものを排除したり、ニックを修復するとかを考えたほうがいいんじゃない? それなりの方法はあります。

(無題) 削除/引用
No.7573-12 - 2019/01/18 (金) 20:14:23 - おお
よくよく考えるとチューブを徐々に室温に戻していくのだから、とにかくいったんボイルした水をつくり、そこにチューブを入れて放置すればいちいち95度で何分ときめる必要もないんじゃないか?95度から90度に落ちるのに何分かかるかってこと。でPCRで考えても10秒もやればDenatureされてしまうんだし。

>ニック発生率を少なくとも10 kbpに1回の頻度よりも
>下回る程度に抑える必要があります

えっとそれはそういう実験系があるとしたら、その方法論を使えばいいのでは?それかそういう条件がしっかりとあるなら、それを確かめる系を作っておかないと実際に実験がうまくいかなかったとき、これはニックの頻度が高いからだとか(そうでなくても)評価してしまって変なことになるのでは?


そのオリゴの形状によるけどT4DNApol,Ligaseなど使ってあとで修復って言う手もあるんじゃないか?

(無題) 削除/引用
No.7573-11 - 2019/01/18 (金) 19:58:55 - たたた
あと、10分もボイルするのは
PCRの8連チューブとは異なり
1.5 mLの大きなチューブを使っているため
溶液全体に熱が伝わるのに時間がかかるだろうと考えたためです。

あと、どこかのwebサイトに5分か10分加熱した後に
冷却する、と書かれてあったので
この程度の時間を採用しています。

1,5 mLチューブであっても
1分間で十分でしょうか?

あと、自然冷却とサーマルサイクラーを使って
完全に時間に対してリニアに温度を下げていくのでは
違いが見られるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.7573-10 - 2019/01/18 (金) 19:55:56 - たたた
> 特殊な実験でなければ変わんないと思います。

その特殊な実験を行っています

使っているのはオリゴDNAですが、
ニック発生率を少なくとも10 kbpに1回の頻度よりも
下回る程度に抑える必要があります

それで質問をしました

(無題) 削除/引用
No.7573-9 - 2019/01/18 (金) 18:13:44 - AP
>いま、オリゴDNAをアニーリングするために95℃で加熱し10分間放置した後に

まず、なんえ10分も置くのかが理解できません。
何塩基長かわかりませんが、オリゴなんでしょう?
PCRだって変性のステップは長くても30秒くらいでしょう?
生物から調製したDNAを熱変性させる定番のプロトコルはBiol 3minで氷で急冷でしょ。

10分もボイルするなんて非合理だと思います。

そのうえで、10分で切断が起こったとして、それが実験系に問題になるほどかどうか? よほど特殊な実験でなければ変わんないと思います。

いいですか、
例えば、確率的に300 bpに一回切断が起こる条件だとしましょう。
長いDNA、例えば3 kbならどこか一箇所でも切れた、インタクトではない分子というのは、かなりの高頻度で生じると予想できます。一分子あたり平均10回は切れるってことですから。
しかしこれば30 ntのoオリゴDNAだとしましょう。切れる分子が生じたとしてもその期待値は10分子のうち一分子です。それが問題になるような実験なら問題だろうけれど、多くの実験はそうでないと思いますよ。

(無題) 削除/引用
No.7573-8 - 2019/01/18 (金) 17:52:58 - たたた
ありがとうございます。

> 方法の1つにBioling bathで長時間(30分とか)加熱するというのがあります。

これが気になりました。

Bioling bathということは100℃だと思いますが
100℃30分でもニックができるということですか?

それだと95℃10分間のアニーリングで
ニックができる可能性があるということを意味するのでしょうか?

また、95℃10分間のアニーリングした後に、
再度、95℃10分間のアニーリングを行うこともあるのですが
何度も行っているとニックの可能性がどんどん増えていきますか?

(無題) 削除/引用
No.7573-7 - 2019/01/18 (金) 16:51:31 - AP
cccだろうと線形やOCだろうと、ニックが入るということはリン酸ジエステル結合を水分子が攻撃(求核攻撃になるのかな)して加水分解が起こるわけです。
ただ加水分解(に限らず化学反応)が起こるには活性化エネルギーが必要です。

酵素や触媒は活性化エネルギーを下げることで、自発的には起こりにくい反応を起こりやすくします。
正の超らせん状態にあるプラスミドはATPの化学エネルギーを(二重鎖を巻き上げるという)機械的なエネルギーとして吸収することで、活性化エネルギーのハードルを乗り越えやすくなっています。
ただ水に溶けているだけの直鎖状あるいは開環状の核酸の切断は、化学反応は同じ加水分解でも、触媒・酵素もなく、活性化エネルギーの供給もない条件の自発的な反応だけではほとんど進まないんでしょう(けれど速度が遅いだけで全く起こらないわけじゃない)。

ちなみに、酵素なし、触媒なしの状態でも熱を加えてやるとDNAは切断されます。
例えばキャリアDNA としてサケやニシンの精巣DNAの水溶液を調製しますが、そのままでは分子量が大きすぎて使えないので、断片化してやる必要があります。
超音波をかける方法もありますが、オートクレーブにかけると簡単に程よく断片化します。
また、ISHのプローブをDNAで作った場合、これも浸透性を良くするために程よく断片化する必要がある場合があります。
方法の1つにBioling bathで長時間(30分とか)加熱するというのがあります。

>2本鎖よりも1本鎖の方がニックができやすいとかってあり得ますか?
ないか、あったとしても問題にならないと考えていいと思います。
想像、連想することはいくつかありますけれど、
・一本鎖と二重鎖だと紫外線の吸収効率が違うので、光があたる環境では光吸収エネルギーによる活性化が二重鎖のほうが高くなって自発的に切れやすいかもな。
・RNAはDNAより自発的切断が起こりやすく、とくに二価カチオンがあると促進されるが、2'-OHがリン酸が近傍のリン酸ジエステルを攻撃することで触媒として働くからだとか。

(無題) 削除/引用
No.7573-6 - 2019/01/18 (金) 12:36:01 - たたた
ありがとうございます。
なるほど、cccはニックのできやすい状態にあるのですね。
それでは、普通にリラックスした状態にあるDNAにニックができるとしたらどういう状況なのでしょうか?
2本鎖よりも1本鎖の方がニックができやすいとかってあり得ますか?

(無題) 削除/引用
No.7573-5 - 2019/01/18 (金) 11:09:51 - AP
cccはリン酸ジエステル結合の加水分解反応を起こすための活性化エネルギーを内包した活性化状態にあると考えるといいかも。

(無題) 削除/引用
No.7573-4 - 2019/01/18 (金) 10:26:26 - AP
cccと線形を同列には考えられないと思います。
cccはATPのエネルギーを使ってtopoisomeraseによって正の超らせんになっています。
吸エネルギー反応で生じたものなので、熱エネルギー的に不安定で、超らせんを解除する方向に平衡しようとするでしょう。模型飛行機のプロペラのゴムをギリギリとまきあげた状態のように。このために通常の条件では線形や開環状DNAを切断することはほどんどないような攻撃(水分など)でも、cccではニックが起こりやすいんじゃないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.7573-3 - 2019/01/18 (金) 04:38:19 - おお
>10分間を5分間にさげるなど
たしかに5分でも十分すぎるかもしれません。ただ溶液全体が目的温度に達してからというタイムラグがあるだろうけど

(無題) 削除/引用
No.7573-2 - 2019/01/18 (金) 04:33:29 - おお
熱で簡単に断片化するなら、PCR プロダクトは毎回のサイクルでぼろぼろになり全長はあまり増えないってことになりませんか。

ただし、Mgがあると若干切れやすくなるかもしれません。

アニーリングでDNAにニックができるか 削除/引用
No.7573-1 - 2019/01/17 (木) 20:12:16 - たたた
大腸菌から取り出してきたプラスミドDNAを電気泳動にかけると
オープンループとスーパーコイルの二つのバンドが観察されることから、
DNAには自動的にニックができるのだと思います。
それで、DNAにニックができる原因について教えてください。

個人的には熱とか機械的力によって生じるのではないかと考えています。

もしそれがただしいとすると
いま、オリゴDNAをアニーリングするために95℃で加熱し
10分間放置した後に
1時間半かけて室温に戻すという行程を行っているのですが、
これによりニックが生じる可能性があるのでしょうか?

もしそうだとすると、
95℃を90℃に下げたり、
10分間を5分間にさげるなど
といった工夫が必要でしょうか?

検索しても意外とこういったことが書かれたページが見つかりませんでした。

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