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せっかく精製したタンパク質が4度で分解していました。 トピック削除
No.7564-TOPIC - 2019/01/15 (火) 02:18:58 - ぴょん吉
質問させてください。

COS7からヒトIgG融合タンパク質Xを分泌させ、プロテインAで自作調製しました。
酸性バッファーで溶出後、そのままアミコンの30k cut-offのチューブでPBSにバッファー置換、濃縮しました。

これをCBB染色でシングルバンドを確認し、シルバー染色でも99%目的のものだと確認できました。

この精製タンパク質Xと既知の結合タンパク質Yとを混和し、プルダウンでYが落ちてくることは確認しました。
YはコントロールIgGでは落ちてきませんでした。

4mgを300mlの培地から精製できたので、1mg/mlに調製し、キャリアやグリセロールも入れずに-80度で保存しました。一方、当面使う分は、4度で3週間保存していました。

昨日、このタンパク質Xを用いて再度Yがプルダウンされるかを確認したところ、プルダウンされませんでした。不思議に思い、CBB染色をしたところ、X(通常の還元状態でのSDSPAGEで本来70kDaのはず)がコントロールFcのやや下あたりにバンドが出現し、予想された70kDのバンドはわずかに見えるくらいでした。

前置きが大変長くなりましたが、このように自家調製した組換えタンパク質を通常のエッペンチューブで4度保存していると、分解されてしまうものなのでしょうか?

プロテアーゼが混入していたか、保存条件が悪いのか、お聞きしたいです。BSAなどのキャリアはやはり必要でしょうか?

ちなみに-80度保存したXを解凍し、CBBで確認したところ70kDでしたし、Yもプルダウンしてきました。
 
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(無題) 削除/引用
No.7564-8 - 2019/01/17 (木) 17:30:43 - gaku
APさん

分かりやすい説明ありがとうございます。
雑多なものが含まれているとよくないことが起こりそうなイメージだったのですが、身代わりになるものも相応に含まれていると考えると納得しました。

(無題) 削除/引用
No.7564-7 - 2019/01/17 (木) 17:10:41 - AP
細胞中、あるいはライセート中にあるタンパク質は雑多なタンパク質の混合物でタンパク質の濃度もすごく高いです。一方、精製したタンパク質は微量で、それが溶媒に溶けているわけです。

系の中に多種類、大量のタンパク質があれば、様々な攻撃(酸化、水分子などの攻撃)もたくさんのタンパク質に分散されるし、ものによっては酸化されやすいとかなどの性質で他のタンパク質の保護に役立っているものもあるかもしれない(その分、分解酵素などの夾雑も多いですが、それも標的が分散されるし、第一、それを見越して阻害剤を使っている)。

一方、精製したタンパク質は孤立無援、丸裸で攻撃を一身に受けてしまう。
保存容器の管壁界面での相互作用も一身に受けるので、吸着によるロスが大きく出ますし、あるいは界面という特殊な相でおこる分解ほかの化学反応が進んでしまうかもしれない。
だからBSAなどのタキャリアータンパク質を過剰に入れておくもんです。

(無題) 削除/引用
No.7564-6 - 2019/01/17 (木) 16:35:38 - gaku
横からすみません。
キャリアタンパク質を加えると安定性が増す理由は何でしょうか?

BSAがよく使われるみたいですが、プロテアーゼを失活させるからでしょうか?そのほかに物理的な影響などがあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.7564-5 - 2019/01/15 (火) 04:09:07 - ぴょん吉
えー!

そうなんですか!かなりがモノなのでおっしゃーって感じでした。
畜生。

やはりアリコットを作りまくるしかないですね。

ちなみに今作製しようとしてる新規分泌タンパク質は、これも人抗体融合ですが、day3でむしろ分泌が減少していました。分解かエンドサイトーシスでしょうか、、

(無題) 削除/引用
No.7564-4 - 2019/01/15 (火) 03:59:45 - おお
>精製度を上げるとのことですが、銀染色でも99%はモノでした。

そんなの当てにならないですよ。


もう一つ注意事項として、銀染色は定量性がありません(
まあこれはものが低く見積もられている可能性もありますけど)。

(無題) 削除/引用
No.7564-3 - 2019/01/15 (火) 03:39:34 - ぴょん吉
えー!よくあることなんですか...知らなかったです。

精製度を上げるとのことですが、銀染色でも99%はモノでした。
1%以下にプロテアーゼが含まれていたということでしょうか。ショックです。
もう企業と同じグレードのものを大量に自作してラボに貢献したぞ!と意気込んでいたので、大変ショックです。

キャリアをまずは入れてみます。
ありがとうございます♩

(無題) 削除/引用
No.7564-2 - 2019/01/15 (火) 03:22:11 - おお
まあまああることかと思います。対策としては精製度をあげる、BSAなどをくわえる、プロテアーゼインヒビターを加えるなどでしょう。

せっかく精製したタンパク質が4度で分解していました。 削除/引用
No.7564-1 - 2019/01/15 (火) 02:18:58 - ぴょん吉
質問させてください。

COS7からヒトIgG融合タンパク質Xを分泌させ、プロテインAで自作調製しました。
酸性バッファーで溶出後、そのままアミコンの30k cut-offのチューブでPBSにバッファー置換、濃縮しました。

これをCBB染色でシングルバンドを確認し、シルバー染色でも99%目的のものだと確認できました。

この精製タンパク質Xと既知の結合タンパク質Yとを混和し、プルダウンでYが落ちてくることは確認しました。
YはコントロールIgGでは落ちてきませんでした。

4mgを300mlの培地から精製できたので、1mg/mlに調製し、キャリアやグリセロールも入れずに-80度で保存しました。一方、当面使う分は、4度で3週間保存していました。

昨日、このタンパク質Xを用いて再度Yがプルダウンされるかを確認したところ、プルダウンされませんでした。不思議に思い、CBB染色をしたところ、X(通常の還元状態でのSDSPAGEで本来70kDaのはず)がコントロールFcのやや下あたりにバンドが出現し、予想された70kDのバンドはわずかに見えるくらいでした。

前置きが大変長くなりましたが、このように自家調製した組換えタンパク質を通常のエッペンチューブで4度保存していると、分解されてしまうものなのでしょうか?

プロテアーゼが混入していたか、保存条件が悪いのか、お聞きしたいです。BSAなどのキャリアはやはり必要でしょうか?

ちなみに-80度保存したXを解凍し、CBBで確認したところ70kDでしたし、Yもプルダウンしてきました。

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