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抗体の特異性の確認と共焦点の使い方 トピック削除
No.7447-TOPIC - 2018/11/30 (金) 13:36:42 - 初心者
初めまして。いつも参考にさせていただいております。
抗体を使って切片の染色を行っているのですが、近くに経験者がおらずどうにもこうにもわからず、行き詰ってしまったので質問させてください。

現在、ウサギに2種類の菌体をそれぞれ接種して作ったポリクローナル抗体を使い切片内の蛍光二重染色を行っております。
研究の流れは以下の通りです。
1、病変部にいる菌を単離し目的菌が原因かをチェック
2、切片の染色する際に単離して保存してあった菌体を用いて、全く同じ条件で染色
3、共焦点顕微鏡で、菌体が交叉して反応していないかを確認し
4、3で使ったのとまったく同じ光量(レーザー強度、ゲイン?、スピード、倍率などすべての菌体を見た時の条件そのまま)で切片の観察

ここからが質問です。
・今回、ポリクローナル抗体も自分で作成しており、目的の菌だけが本当に染色できているのか不安です。
切片を1次抗体をPBSで染めて切片上のネガティブを確認はしているのですが、なにせ病理的なことは当研究室では一切しておらず、菌がいない切片を持っていないため、その他の組織と反応していないと言い切れるのか不安です。
今のままだと、細菌検査で目的菌しか検出されず、かつ、グラム染色でそまるからきっと目的物が染まっているんだ、ということになるのですが、その程度で論文にしたときに許されるのでしょうか・・・。
何か安価にもっと抗体の質を保証できる方法がないでしょうか。

・共焦点で観察するときに、以前菌体で使った光と同じ光量で測定しなければならないと聞いたのですが、同じ光量で切片を観察すると、菌が重なり合ったり、切片が厚くなっていたりして明るくなりすぎる時があります。
細胞とマウス組織などの例でも良いのですが、単離されたものと組織内のものを観察する際に皆さんどれくらい光量を変えていますか?

・写真を撮ったあとの加工は皆さんどの程度行いますか?バーを入れるだけですか?
光量を合わせて写真を撮っているので、明るさやコントラストは変えてはいけないと思っていじれていないのですが、みなさんどの程度綺麗にしているのでしょうか。


以上3点お伺いしたいです。
よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.7447-3 - 2018/12/04 (火) 11:19:15 - X
> 今のままだと、細菌検査で目的菌しか検出されず、かつ、グラム染色でそまるからきっと目的物が染まっているんだ、ということになるのですが、その程度で論文にしたときに許されるのでしょうか・・・。
> 何か安価にもっと抗体の質を保証できる方法がないでしょうか。

論文にする予定であれば、ネガコン(=菌がいない切片)はあった方が良いと思います。菌がない切片を準備するのが、一番安価なような気がしますが、、、

> 菌体で使った光と同じ光量で測定しなければならないと聞いたのですが、同じ光量で切片を観察すると、菌が重なり合ったり、切片が厚くなっていたりして明るくなりすぎる時があります。

菌体を免疫染色のポジコンとして使うのであれば、切片の染色と同一条件にする必要があります。レーザーの光量や、撮影条件だけでなく、菌体を標本にする過程もできるだけ揃える必要があります。例えば、ホルマリン固定組織をパラフィン包埋して準備した切片を用いている場合は、ポジコンである菌体についても同様に固定し、パラフィンに包埋して切片を切ったものを用いた方が良いです(菌体をそのように処理した経験はないので、できるかどうか分かりませんが、哺乳類の培養細胞株では一般に行われています)。

共焦点顕微鏡の場合、菌の重なりや切片の厚みによる影響は、wide-field型の蛍光顕微鏡と比べかなり少ないと思いますが、どうしても問題であれば、デコンボルーション処理をかけると良いかもしれません。

> 写真を撮ったあとの加工は皆さんどの程度行いますか?バーを入れるだけですか?
> 光量を合わせて写真を撮っているので、明るさやコントラストは変えてはいけないと思っていじれていないのですが、みなさんどの程度綺麗にしているのでしょうか。

高倍率での共焦点顕微鏡イメージングでは、デコンボルーション処理をルチーンで入れてます。ブライトネスやコントラストも多少いじりますが、全ての写真(ポジコン、ネガコン含め)で同ー設定にします。綺麗にする事が目的ではない事を、ご理解頂ければと思います。

(無題) 削除/引用
No.7447-2 - 2018/12/04 (火) 07:32:52 - Karas
まず切片と単離された菌体を同じ撮影条件にする必要はありません。
本来であれば感染(疑い)切片とネガコン切片を同一条件で撮影しますが、
ネガコンを用意するのが無理という前提で話を進めます。

どの程度のサポートデータが必要なのかは、論文の主旨によります。

細菌検査とグラム染色で菌種の同定と細菌感染であることは分かっているが
追加で免疫染色データを出したい、ということでしょうか?

それとも細菌検査やグラム染色では分からないデータを免疫染色で出したい
ということでしょうか?

前者であれば、
「隣り合った切片3枚用意し1枚をグラム染色で1枚をポリクロ抗体Aで
最後の1枚をポリクロ抗体Bで染色する」もしくは
「ポリクロで免疫染色→撮影→グラム染色→撮影」。
菌体であれば光学顕微鏡で見えるでしょうし、菌体がちゃんと染まり
組織が非特異的に染まっていないことを主張できます。

後者ですと、抗体の抗原特異性を生化学的に示すデータが欲しい所です。
単離菌体と感染切片を磨り潰してポリクロ抗体でウェスタンするなど。

ただ今更で申し訳ないのですが、抗体を自作された際には
何かしらのネガコンで特異性を確認されてから本実験に入られた方が良いかと、、、
未確認のまま実験を行い、最後の最後で抗体に目的とする特異性が無くて
データが全部無駄になるという悲劇は本当によくある事です。

更に論文を公表すれば、その抗体を譲って欲しいという研究者も出てきます。
その際に外ならぬ自分自身が不安を持っていては、自信をもって返事が
出来なくなってしまいます。
論文として許されるか許されないかとは別に、自分自身がデータを信用する
為にも特異性を担保する実験はされた方が良いと思います。

画像の編集に関してですが、調べれば出てきますがジャーナルのガイドラインの一例を載せます。
The Journal of Cell Biology’s guidelines state:
No specific feature within an image may be enhanced, obscured, moved, removed, or introduced.
The grouping of images from different parts of the same gel, or from different gels, fields, or exposures must be made explicit by the arrangement of the figure (e.g., using dividing lines) and in the text of the figure legend.
Adjustments of brightness, contrast, or color balance are acceptable if they are applied to the whole image and as long as they do not obscure or eliminate any information present in the original.
Nonlinear adjustments (e.g., changes to gamma settings) must be disclosed in the figure legend.

抗体の特異性の確認と共焦点の使い方 削除/引用
No.7447-1 - 2018/11/30 (金) 13:36:42 - 初心者
初めまして。いつも参考にさせていただいております。
抗体を使って切片の染色を行っているのですが、近くに経験者がおらずどうにもこうにもわからず、行き詰ってしまったので質問させてください。

現在、ウサギに2種類の菌体をそれぞれ接種して作ったポリクローナル抗体を使い切片内の蛍光二重染色を行っております。
研究の流れは以下の通りです。
1、病変部にいる菌を単離し目的菌が原因かをチェック
2、切片の染色する際に単離して保存してあった菌体を用いて、全く同じ条件で染色
3、共焦点顕微鏡で、菌体が交叉して反応していないかを確認し
4、3で使ったのとまったく同じ光量(レーザー強度、ゲイン?、スピード、倍率などすべての菌体を見た時の条件そのまま)で切片の観察

ここからが質問です。
・今回、ポリクローナル抗体も自分で作成しており、目的の菌だけが本当に染色できているのか不安です。
切片を1次抗体をPBSで染めて切片上のネガティブを確認はしているのですが、なにせ病理的なことは当研究室では一切しておらず、菌がいない切片を持っていないため、その他の組織と反応していないと言い切れるのか不安です。
今のままだと、細菌検査で目的菌しか検出されず、かつ、グラム染色でそまるからきっと目的物が染まっているんだ、ということになるのですが、その程度で論文にしたときに許されるのでしょうか・・・。
何か安価にもっと抗体の質を保証できる方法がないでしょうか。

・共焦点で観察するときに、以前菌体で使った光と同じ光量で測定しなければならないと聞いたのですが、同じ光量で切片を観察すると、菌が重なり合ったり、切片が厚くなっていたりして明るくなりすぎる時があります。
細胞とマウス組織などの例でも良いのですが、単離されたものと組織内のものを観察する際に皆さんどれくらい光量を変えていますか?

・写真を撮ったあとの加工は皆さんどの程度行いますか?バーを入れるだけですか?
光量を合わせて写真を撮っているので、明るさやコントラストは変えてはいけないと思っていじれていないのですが、みなさんどの程度綺麗にしているのでしょうか。


以上3点お伺いしたいです。
よろしくお願い致します。

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