まず切片と単離された菌体を同じ撮影条件にする必要はありません。
本来であれば感染(疑い)切片とネガコン切片を同一条件で撮影しますが、
ネガコンを用意するのが無理という前提で話を進めます。
どの程度のサポートデータが必要なのかは、論文の主旨によります。
細菌検査とグラム染色で菌種の同定と細菌感染であることは分かっているが
追加で免疫染色データを出したい、ということでしょうか?
それとも細菌検査やグラム染色では分からないデータを免疫染色で出したい
ということでしょうか?
前者であれば、
「隣り合った切片3枚用意し1枚をグラム染色で1枚をポリクロ抗体Aで
最後の1枚をポリクロ抗体Bで染色する」もしくは
「ポリクロで免疫染色→撮影→グラム染色→撮影」。
菌体であれば光学顕微鏡で見えるでしょうし、菌体がちゃんと染まり
組織が非特異的に染まっていないことを主張できます。
後者ですと、抗体の抗原特異性を生化学的に示すデータが欲しい所です。
単離菌体と感染切片を磨り潰してポリクロ抗体でウェスタンするなど。
ただ今更で申し訳ないのですが、抗体を自作された際には
何かしらのネガコンで特異性を確認されてから本実験に入られた方が良いかと、、、
未確認のまま実験を行い、最後の最後で抗体に目的とする特異性が無くて
データが全部無駄になるという悲劇は本当によくある事です。
更に論文を公表すれば、その抗体を譲って欲しいという研究者も出てきます。
その際に外ならぬ自分自身が不安を持っていては、自信をもって返事が
出来なくなってしまいます。
論文として許されるか許されないかとは別に、自分自身がデータを信用する
為にも特異性を担保する実験はされた方が良いと思います。
画像の編集に関してですが、調べれば出てきますがジャーナルのガイドラインの一例を載せます。
The Journal of Cell Biology’s guidelines state:
No specific feature within an image may be enhanced, obscured, moved, removed, or introduced.
The grouping of images from different parts of the same gel, or from different gels, fields, or exposures must be made explicit by the arrangement of the figure (e.g., using dividing lines) and in the text of the figure legend.
Adjustments of brightness, contrast, or color balance are acceptable if they are applied to the whole image and as long as they do not obscure or eliminate any information present in the original.
Nonlinear adjustments (e.g., changes to gamma settings) must be disclosed in the figure legend. |
|