自動でスーパーインポーズされるスケールバーの方こそ、信頼にたるものじゃない、というのが私ら世代の常識です。そういうのはあくまでも作業を助けるための目安であって、ちゃんとデータに使うなら、対物マイクロメータや標準スケールのビーズなんかをサンプルと同じ光学系で並行して撮影し写真上の実測値から測定したりスケールバーを描いたりしたものだし、いまでもそれが正統的だと信じています。そう、元来、スケールバーは自分で書き込むものだったんです。
今は顕微鏡もソフトももっと賢くなっているでしょうけれど、スーパーインポーズされるスケールバーはフォーカルプレインが異なると実測とのスレ程度が変わるといったしろものでした。まあ、メーカーがプライドをかけてより正確なものを作っているとは思いますが、国際規格とかで標準化されている計測器ではないでしょうね。
上で書いたような歴史的、技術的な経緯からも、スーパーインポーズされたスケールバーが「元画像の情報」であるとは私は思わない。ましてや人を叱るほどのこともない。本質をわかっていないんじゃないか?
まあ、別に写真に入れ込まなければいけないということはないので、写り込んだバーはそのままにして、外にスケールバーを描いてもいいし、別に中に書き込んでも構わないだろう。出版されている論文でもそういうのあるでしょ。 |
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