低分子を認識する抗体には、抗ビオチン抗体もありますよ。
抗体のエピトープ認識様式としては、
(1)相手がタンパク等の高分子抗原の場合、複数のCDRの(頂点付近?の)1~数個のアミノ酸が抗原の広い範囲に点在する複数部位に3次元的に結合する(水分子が間にある場合もあるので「相互作用する」と言った方が正しいかも)、
(2)相手がペプチドのような線状構造の場合、6つのCDRが形成する溝に抗原がはまり、(溝部分のすべてのアミノ酸が関与するわけではないが)CDRの複数のアミノ酸が抗原と相互作用する、(3)相手が低分子の場合、6つ(?)のCDRが形成する穴構造に、抗原がはまりCDRの複数のアミノ酸が抗原と相互作用する、
(4)ラクダ抗体のような特殊なVHだけで結合する抗体は、抗原の穴にVH-CDR3の塊がはまる、
(5)上記様式が組み合わさったもの、等があります。
エピトープ・抗体間に疎水結合・イオン結合があると結合力は強くなります。
汎用抗リン酸化チロシン抗体に比べ、汎用抗リン酸化セリン抗体に良い物がない(?)のは、セリンの構造(小さく、極性等の特徴がない)が原因だと思います。 |
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