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受容体Xのリガンド同定方法 トピック削除
No.7414-TOPIC - 2018/11/17 (土) 14:23:31 - 理科I類M2
こんにちは。初めて投稿させてもらいます。よろしくお願いします。

私はある受容体Xのリガンドを同定できればと考えています。
受容体Xにはこれまでのところたった一つのリガンドYが報告されていますが、受容体Xはレクチンになりますので、おそらく広範なリガンド認識を取っていると考えています。

その方法としてこれまで受容体XとヒトIgGの組換え融合タンパク質を作製し、リガンドYノックアウトマウスのembryo lysateからプルダウンして質量分析計によって同定を試みていましたが、コントロールFcと大差なく、Xをbeitに用いた時では何も検出されませんでした。

次に発現クローニングではどうかと、まず COS細胞でリガンドYのノックアウトをCRISPR-Cas9で作製しました。この細胞をcDNAライブラリーを導入する容器として使用し、発現クローニング法で同定できないか考えています。

ここまで自力で出来ましたが、cDNAライブラリーの作製は周りに聞ける人がおらず、羊土社のDNAライブラリーの指南書も2000年出版で古く、この購入にためらいがあります。

考えていることは、リガンドYノックアウトマウスの組織からcDNAライブラリーを作製し、ウイルスを用いてYのノックアウトCOSにライブラリーを感染発現させ、受容体XとヒトIgGの組換え融合タンパク質で染まる細胞をソートし、DNA解析により導入された遺伝子を同定するという方法を用いたいです。

これを行うにはリガンドYノックアウトマウスからcDNAライブラリーを作製しないといけません。
これは受託で作製してもらった方がいいでしょうか?それとも自前で行えるものでしょうか?
2018年代のこの辺りの常識というのがわかっていませんので、どれがよいのかもしこの辺りい明るい方がいらっしゃれば情報をシェアしていただけませんでしょうか?

よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.7414-23 - 2018/12/04 (火) 11:55:33 - 理科I類M2
おお様、週末勉強していました。

>エピソーマルにふえるベクターなら可能です。
何れにせよ、大腸菌に入れなくてもベクターバックボーンの配列からPCRすれば入っているプラスミドの中身を取り出すことができます。

確かに言われてみればそうでした。

>最近ではそれぞれの遺伝子のプロモーターに特異的に結合するように設計されたライブラリーもあったはず。

私のコアファシリティのコーディネータからもおお先生の方法を提案されました。

アドジーンからライブラリを購入可能みたいですね。
早速勉強してみましたところ、ライブラリを増幅する過程で必要な計算方法に疑問が湧きました。

media.addgene.org/cms/filer_public/7e/62/7e62e200-c383-4593-9b45-e370b171872b/sam-library-protocol.pdf

上記PDFの2ページ目の”3. Plate a dilution to calculate transformation efficiency”の”This is a 10,000-fold dilution of the full transformation”というところですが、これは8,000の間違いですよね?

あともう一つの計算で、”6. Calculate transformation efficiency”の”b. Multiply this number of colonies by 80,000 for the total number of colonies on all plates.”というところですが、これも8,000の間違いでいいですよね?

フェン博士ラボのプロトコルなので間違っているとは思えないですが、確認させていただけますと幸いですすみません...。

あとライブラリを形質転換後の大腸菌コロニー数に関してですが、”c. Proceed if the total number of colonies is at least 7 x 10^7. ”の記述から逆算して、10cmディッシュ1 dishあたり、at least 7 x 10^7/80となり、8.75 x 10^5となる計算になります。

ただ、私のcDNAライブラリ増幅プロトコル、なる本を読むと、ライブラリの増幅の際の大腸菌プレートにはせいぜい1プレートあたり100個ほどのコロニーが出るように薄くまく必要がある、と書かれてあります。
しかし、今回のフェン博士のプロトコルでは、1プレートあたり8.75 x 10^5個ほどのコロニーが出るのが正解と読み取れるのですが、それは正しいでしょうか?

全く経験のない手段ですので、独学で勉強しています。
もし完全に理解できれば教授とディスカッションして、このシステムの購入を打診してみようと思います。
すみませんが、少しお付き合い頂けますと幸いです。
ありがとうございます。恐縮しています...。


MP様、

pMXを使ってライブラリを構築されたことがあるのですね!
すごい...質問をして良かったです。
確かに論文ではK先生ラボへの謝辞が書かれてありました。
そしてホライゾン社のカスタマーサポートと話していて提案されたことですが、MP様がおっしゃられた載せ替えの方法を提案されました。

考えが及ばず、悔しいですが、とっても勉強になりました。
ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.7414-22 - 2018/11/29 (木) 10:30:33 - MP
20年近く前ですがpMXのcDNA libraryは自作したことがあります。pMX開発者の某○科研のK先生に直接アドバイスやコツなどを伝授していただきました。今でも問い合わせればいろいろと教えてくださると思いますよ、気さくな先生ですので。ここでは得られない有益な情報も得られるかもしれません。
発現クローニングはとにかくライブラリーの質が重要です。できるだけ全長を含みかつ十分なクローン数を得る必要があります。そういう点でかなりchallengingですが、やってみる価値はあるでしょう。
もし市販のlibraryでentry vector (pENTR)に入っているものがあれば、gateway反応で丸ごと希望のベクター入れ替え可能です。あるいは別のベクターのライブラリーでも両端にアダプターをつけてライブラリーごとPCRし、in fusionかgatewayで載せ替えることも原理的には可能と思いますが、やったことはないです。

(無題) 削除/引用
No.7414-21 - 2018/11/29 (木) 09:00:14 - おお
>その後に分取細胞からプラスミドを抽出し、大腸菌に形質転換するという操作が一般的かと思います。(Hurt法)

エピソーマルにふえるベクターなら可能です。
何れにせよ、大腸菌に入れなくてもベクターバックボーンの配列からPCRすれば入っているプラスミドの中身を取り出すことができます。

>一方の3は、プラスミドを細胞から抽出しなくても、ゲノムに組み込まれた配列をシークエンスすれば

細胞に一つのウイルスだけが感染しているわけではないだろうから(ウイルスタイターと細胞数で調整することが可能かもしれませんけど)、複数の配列が出てくると思うしそれを2次スクリーニングしないと行けないのでは?2次スクリーニングは1や2でも必要と思いますけど。

最近ではそれぞれの遺伝子のプロモーターに特異的に結合するように設計されたライブラリーもあったはず。
https://www.addgene.org/pooled-library/broadgpp-human-crispra-calabrese-p65hsf/
このメリットは遺伝子一つずつで配列を設計して合成して作っているので、均一化されている。発現している細胞から取ってきたライブラリーを作った場合はアクチンはたくさんあるだろうし、弱い発現のものはほとんどない。


>”発現クローニングは20年以上前の方法論だ”
まあそらなんとでもいえますけど、、、そんなことをいったら普段やっている免疫染色やWesternだって、興味ある遺伝子を発現ベクターに組み込むのだって相当昔からある方法論だし、、、

ここ数年でみるとノックダウンやノックアウトのライブラリーは充実してきています。そういうのは上記で書いているように均一化されていますので、細胞からcDNAを作るよりはやりやすいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.7414-20 - 2018/11/29 (木) 07:22:49 - 理科I類M2
一つまた追加で質問させてください。すみません、、何度も...。

cDNA libraryは購入する許可が降りました。

ただ、子ボスからは、”発現クローニングは20年以上前の方法論だ”と一蹴されてしまいました。
といっても今月号のネイチャーイムノロジーでも発現クローニングでリガンドを同定する論文は出ているので、スマートな方法だとは思います。

ここ10年の発現クローニングの論文を探してみました。
すると3つに場合わけ出来そうです。

1. タカラなどのキットを使用してライブラリーを自家調製

2. 市販のライブラリーを購入

3. 全ての工程を自作で、ライゲーションのためのベクターはpMXなどのレトロウイルスベクターを使用

です。
発現クローニングで受容体Xのリガンドを同定したい場合、どれでもいいのですが、1または2の場合、受容体Xの組換えタンパク質でライブラリー強制発現細胞を染めてポジティブソートすると、その後に分取細胞からプラスミドを抽出し、大腸菌に形質転換するという操作が一般的かと思います。(Hurt法)

一方の3は、プラスミドを細胞から抽出しなくても、ゲノムに組み込まれた配列をシークエンスすれば、遺伝子がモノが連れてくると思います。できれば3が個人的にはいいなと感じています。

ただ問題は、ウイルスベクターベースのcDNA libraryが売られていないことです。
私が見つけられていないだけかもしれませんが、ATCCやaddgeneも見てみましたが、ウイルスベースのライブラリーが見つけられませんでした。

もしウイルスベクターで発現クローニングをしたいのであれば、自家調製しか方法はないでしょうか?

どうか、ご教授ください。
宜しくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.7414-19 - 2018/11/29 (木) 07:13:20 - 理科I類M2
MP様、

ありがとうございます!
確かにタカラのキットを読み直すと、やはり最後に形質転換していますね。
考えたら当然ですね...
LBプレート数100枚...大した数ではない...という印象なのですね。
頑張れば出来そうですね。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.7414-18 - 2018/11/26 (月) 15:56:48 - MP
プラスミドライブラリーは増幅してから実験に使うのが一般的ではないかと。ただ増えにくいcDNAがあったりすると抜けていく可能性は確かにありますね。
100枚というのもそんなに大した枚数ではないと思いますが、面倒なら半固形培地でボトルごと培養して遠心で回収というやり方もあります。

cDNA libraryについて質問させてください。 削除/引用
No.7414-17 - 2018/11/26 (月) 10:51:35 - 理科I類M2
おお先生、

返信をいただいていたとは...ご無礼しました。
はい、がんばります。修論ももちろんそうですが、ドクターに進学しますので、皆様に助けていただいてブレインストーミングはとっても有意義だと理解しました。ありがとうございます。


ボスはcDNA libraryは買ってもいいし、自家調製してもよい、とのことでした。
当初考えていたYのノックアウトから自家調製したcDNA libraryではなく、ここでアドバイスいただいたように野生型サンプルでのcDNA libraryをスクリーニングにしようすることにします。

cDNA libraryの作製方法についてタカラ社からキットが出ているので、学べる機会ですし、せっかくですからWTマウスからcDNA libraryを自家調製してみようと思っています。

一見簡単そうに思えましたが、最後のcDNA libraryを”増幅”させるステップは大腸菌プレートを100枚以上(ライブラリーの出来具合に応じて)プレートし、そこからプレップしなければならない、と書かれてありました。私一人で行う実験なので、100枚以上をハンドルできるかは疑問です。

そこで質問させていただけないでしょうか?
このライブラリーの”増幅”というのはライブラリーの”作製”において必ず必要なステップでしょうか?
つまり、一回の実験でしか使用しないのであれば、増幅しなくても最初に作ったバッチで十分トランスフェクション可能ということでしょうか?複数回実験を重ね、cDNA libraryが足りなくなった”時点で、増幅”しなければならないという理解でいいのでしょうか?

100枚もプレートをハンドルする自信がありませんし、増幅はバイアスがかかってしまうとのことですので、非常に不安です。できれば、増幅せずに、オリジナルのものでスクリーニングしたいです。

全く見当もつかないcDNA library構築ですので、経験豊富な方がいらっしゃればお聞きしたいです。
よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.7414-16 - 2018/11/21 (水) 02:56:13 - おお
>ひょっとしたら、という表現型はあります。それはYのノックアウトでは認められていません。

言いたいことは、色々漠然なところをいろいろつめて理屈を考えれば、具体的になってきて実験で検証できるレベルまで持ち込めるか、そうでなくても論文や修論でしっかりとしたDiscussionがかけるのでそういう意識をなるだけ持つのが大事かなと思った次第です。

(無題) 削除/引用
No.7414-15 - 2018/11/20 (火) 12:55:21 - 理科I類M2
おお様、

ありがとうございます。

おっしゃる通り、
>Y KOで見られない異常(表現型)がX KOで見られると考えられますけど、どうでしょうか。

ひょっとしたら、という表現型はあります。それはYのノックアウトでは認められていません。

>膜型レセプターの場合は双方向にシグナルが出る場合があるのでそうなるともっと複雑になるかもしれませんけど。ただあまり理屈をこねくり回すところではないかもしれませんね。

Yの細胞質内ドメインは20アミノ酸程度で機能的なドメインは見つかっていません。
今のところ、Yはトランスの細胞へシグナルを伝えうる働き(のみ?)と考えています。

おお先生とお話しさせていただいて、頭が少し整理されました。
ありがとうございます。まずは免疫沈降で落ちてくるものはないか、今日から頑張ってみます。

(無題) 削除/引用
No.7414-14 - 2018/11/20 (火) 09:46:30 - おお
>XのノックアウトとYのノックアウトは表現型が一致しているものもあれば、片方にしか認められない表現型もあり、

単純にリガンドがXにシグナルを送ると言う図式でかんがえると、Y KOで見られない異常(表現型)がX KOで見られると考えられますけど、どうでしょうか。またはY KOよりX KOのほうが異常が強く出るとか。膜型レセプターの場合は双方向にシグナルが出る場合があるのでそうなるともっと複雑になるかもしれませんけど。ただあまり理屈をこねくり回すところではないかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.7414-13 - 2018/11/20 (火) 06:40:00 - 理科I類M2
おお様ありがとうございます。

> それを根拠に膜に存在するというのはちょっと厳しいとおもいます。それよりも大事なのはY以外のリガンドが存在するのか、あわよくばどこに存在するのか、それは膜タンパクなのかなどにかんしての根拠です。

XのノックアウトとYのノックアウトは表現型が一致しているものもあれば、片方にしか認められない表現型もあり、これは従来の1対1の関係ではなく、未知のリガンドがあることを示唆するものだと思います。
どこにあるかは皆目見当もつきません。

> Y KOのいろいろなプライマリーなどの細胞(ESからのDifferentiationでもいいかもしれません)でレポータ細胞が反応するかどうか見ながら絞っていくのも手じゃないですか?

おそらく血球細胞もしくは血管内皮だと考えています。
ただYノックアウトの血球はX組替えタンパク質では染まりませんでした。

(無題) 削除/引用
No.7414-12 - 2018/11/20 (火) 06:28:36 - おお
>[Re:11] 理科I類M2さんは書きました :

>
> おお様、
>
> >想像はどの程度の根拠などからいっているのかわかりませんが、あまり根拠がないところから始めると大怪我をする可能性はあります。そのへんを詰める事も考えたほうがいいのではないかと思いますよ。
>
> ...抗ヒトFcで架橋したイムノコンプレックスをレポータ細胞に加えるとGFPを発現するようになることから、Xの既知リガンドのYは可溶性ではだめで、膜タンパク質として細胞膜上にあることがXを刺激するのに重要なのではないかと考えています。おお様にとっては科学的な根拠とは言いがたいとは思いますが...

それを根拠に膜に存在するというのはちょっと厳しいとおもいます。それよりも大事なのはY以外のリガンドが存在するのか、あわよくばどこに存在するのか、それは膜タンパクなのかなどにかんしての根拠です。

Y KOのいろいろなプライマリーなどの細胞(ESからのDifferentiationでもいいかもしれません)でレポータ細胞が反応するかどうか見ながら絞っていくのも手じゃないですか?

(無題) 削除/引用
No.7414-11 - 2018/11/18 (日) 08:31:09 - 理科I類M2
トピ主です。

みなさまありがとうございます。

中年様、

>CRISPR-Cas9の系はin vitroでも効率よく機能するようなので、Yノックアウトマウスから自前でcDNAライブラリーを作製しなくとも、野生型マウス由来のcDNAライブラリーを購入するなりして用意しておいて、そこに含まれるYのcDNAのみをin vitroで切断して取り除くというのはいかがでしょうか?

なるほど、その手がありましたか。
では購入した方が良さそうですね。ありがとうございます。

Mac様、

なるほど、確かにポジコンとして、敢えて残しておくことの方が重要そうですね。
盲点でした。ありがとうございます!

おお様、

>想像はどの程度の根拠などからいっているのかわかりませんが、あまり根拠がないところから始めると大怪我をする可能性はあります。そのへんを詰める事も考えたほうがいいのではないかと思いますよ。

Xを強制発現させたT細胞ハイブリドーマ(2D4細胞)を樹立しました。Xは前述しましたようにレクチン様の受容体で、細胞内にITAMドメインを持っています。この細胞にはNFAT-GFPのレポータが搭載されていまして、Yを発現するCOSと共培養するとGFPを発現しだします。一方、可溶性のY組替えタンパク質をそのレポータ細胞に加えてもGFPは出てこず、そのY組替えタンパク質(ヒトFc融合です)を抗ヒトFcで架橋したイムノコンプレックスをレポータ細胞に加えるとGFPを発現するようになることから、Xの既知リガンドのYは可溶性ではだめで、膜タンパク質として細胞膜上にあることがXを刺激するのに重要なのではないかと考えています。おお様にとっては科学的な根拠とは言いがたいとは思いますが...

ちなみに可溶性Y組替えタンパク質はXを強制発現させたレポータ細胞には結合はしているようです(フローサイトメトリーで解析)。

>プライマリーの脂肪細胞(YのKO)で細胞表面にXは付きますか?

それはまだ行っていません。YのノックアウトのCOSにはXは結合しませんでした。
なので、少なくともCOSはYのみがXのリガンドであると考えています。

プライマリの肥満細胞ではまだ行っていません。

(無題) 削除/引用
No.7414-10 - 2018/11/18 (日) 08:14:07 - おお
>[Re:7] 理科I類M2さんは書きました :

> 既知リガンドYは膜タンパク質で、Yは肥満細胞のXと結合するとヒスタミン放出を誘引します。Notchのような、膜タンパク質同士の結合をしています。
> 私も未知リガンドも膜タンパク質であると想像して、道程を行いたいです。

想像はどの程度の根拠などからいっているのかわかりませんが、あまり根拠がないところから始めると大怪我をする可能性はあります。そのへんを詰める事も考えたほうがいいのではないかと思いますよ。まあそのへんを曖昧にしてぶっ飛んだアイデアで成し遂げちゃう人もいるんだけど。

プライマリーの脂肪細胞(YのKO)で細胞表面にXは付きますか?
もし付くならLysateと簡単に言うけど、膜だけを回収したほうが効率がいいと思いますよ。

もしつかないなら本当に考えているものがその細胞膜にありますか?幻を追っているのかもしれません。

>
> COSで同定できれば、肥満細胞に戻り、新規リガンドで刺激をしたりして、機能的な実験を順を経て行う予定です。
>
> 方法論として間違っているでしょうか?

間違っているとかあっているとかはないんですよ。Functional Cloningなら例えば増殖能を指標に増殖してくる細胞がらそこに発現している(ライブラリーからの)遺伝子をとってくるとかできますけど、そういう事を考えているのかなとおもうと、どんなアプローチを考えているのだろうかと、、、

COS7などにライブラリーを発現させてLysateをつくり蛋白をPull downしようと言うならそれも方法かもしれませんが、個人的な感想ですがそんなにうまくいくのかなと、、、万単位の遺伝子がCOSにはいり発現するわけですが(もちろん一つの細胞で発現するのは一部ですけど)。

もし膜や細胞表面にあるのが確実なら、ライブラリーを発現させて(浮遊して飼える細胞がいいと思うけど)、Xのついた磁気ビーズ(必ずしも磁気でなくてもいいかもしれませんが)で発現している細胞をトラップして目的の遺伝子が入った細胞を濃縮していく方法も取れるかもしれません。おそらく2次、3次スクリーニングが必要でしょうけど。

そうそうライブラリーで古い情報がどうこうといってたけど、新しい手法としてはライブラリーだけども混ざった状態じゃなく一つ一つを96Wellにいれて売っているというやつもあります。要するに総当たりができるわけで、ロボットをつかって総当たりでみるスクリーニングもされています。考えてみればあなたの場合は膜タンパクやその予想が外れていても分泌蛋白だからそれだけをピックアップすればうまくいけば手動で総当たりしても永遠に続くような仕事にはならないかも。

もうひとつのアイデアは、そのリガンドが発現しているだろう細胞にXを強制発現させるほうが効率がいいだろうと思ったりします。場合によってはマイルドなクロスリンクがつかえる(つかいやすい)ので弱い結合などの場合も確実性があがります。

(無題) 削除/引用
No.7414-9 - 2018/11/18 (日) 02:39:09 - Mac
興味深い実験ですね。未知のリガンドが分泌タンパクだった場合には検出できないのが、この戦略の難点かもしれませんね。

cDNAライブラリーについては、必ずしもYノックアウト由来である必要はないかもしれません。エンドのYと違って、ライブラリー由来のYは感染したCOSのうち、シングルクローンで発現するだけですから。逆に、内在性のポジコンとして有用かもしれません。XーFcが結合するCOS細胞から、ライブラリー由来YのcDNAが回収できれば、実験系がワークしている事を確認できますよね。逆にYが回収されないのに、他のcDNAが取れてきた場合は、要注意(XーFcの非特異結合)かもしれません。

ライブラリー作成については、資金があれば受託サービスを使っても良いでしょうし、野生型でよければ直接購入も可能ですね。

(無題) 削除/引用
No.7414-8 - 2018/11/17 (土) 22:29:11 - 中年
なるほど。

CRISPR-Cas9の系はin vitroでも効率よく機能するようなので、Yノックアウトマウスから自前でcDNAライブラリーを作製しなくとも、野生型マウス由来のcDNAライブラリーを購入するなりして用意しておいて、そこに含まれるYのcDNAのみをin vitroで切断して取り除くというのはいかがでしょうか?

まずはYをCOSで発現させると、ベクターのコントロールに対して明らかにシグナルが増強されることは確認しておくべきでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.7414-7 - 2018/11/17 (土) 20:51:29 - 理科I類M2
おお様

説明が足らずすみません。

未知リガンドが結合し何が起こるかはまだわかりません。
Xは肥満細胞に発現しています。

既知リガンドYは膜タンパク質で、Yは肥満細胞のXと結合するとヒスタミン放出を誘引します。Notchのような、膜タンパク質同士の結合をしています。
私も未知リガンドも膜タンパク質であると想像して、道程を行いたいです。

COSで同定できれば、肥満細胞に戻り、新規リガンドで刺激をしたりして、機能的な実験を順を経て行う予定です。

方法論として間違っているでしょうか?

>[Re:6] おおさんは書きました :
> 受容体Xとリガンドの結合により何が起こるとお考えでしょうか?
>
> リガンドは細胞から分泌されているのか、細胞膜につなぎとめられているとお考えなのか。

(無題) 削除/引用
No.7414-6 - 2018/11/17 (土) 17:10:26 - おお
受容体Xとリガンドの結合により何が起こるとお考えでしょうか?

リガンドは細胞から分泌されているのか、細胞膜につなぎとめられているとお考えなのか。

(無題) 削除/引用
No.7414-5 - 2018/11/17 (土) 15:09:24 - 理科I類M2
中年様

ありがとうございます。
はい、野生型の肺のライセートや野生型のCOSのライセートからXの組換えタンパク質でプルダウンするとCBBでも確認できるほどのYが落ちてきています。

(無題) 削除/引用
No.7414-4 - 2018/11/17 (土) 15:07:21 - 理科I類M2
おお様
コメントいただきありがとうございます。

やはり自作は一筋縄ではいかなさそうな印象を持ちました。
キットを買えばいいのかもしれませんが、、


リガンドYは色々な細胞に出ているので、発現クローニングをするためにCOSでノックアウトを作製しました。

発現クローニングには、導入する細胞にはエンドのリガンドが発現していてはいけませんよね?なのでわざわざノックアウトを作製しました。
私としては理にかなっており論理的な展開だと思っていましたが、おお様的には腑に落ちませんでしょうか?大変お手数ですがご指摘頂けると幸いです。

私のCOSを用いる理由はただのライブラリの入れ物として使うだけです。

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