ウェスタンが難しい組織というより、単にアクチンとミオシンとその他その関連蛋白質がかなりの割合を占めるために、一定の組織蛋白質量あたりでみると、相対的に量の少ない蛋白質の検出がしにくいのです。可溶化の方法を変えて(易可溶性用→普通用→難溶性用)段階的に蛋白質を分画、抽出するとか、することで、各々分画試料中の対象蛋白質の相対的存在量を増す(濃縮の効果)とか工夫すれば解決する場合が多いです。もちろん分画の過程で手技的なことで差が出ないように、比較すべきサンプルでは同時に実施するとかは注意は必要かもしれなですが。
SDSや高濃度尿素含有bufferだと、多くの難溶性蛋白質も含めてたいていの蛋白質が抽出されますので、``全蛋白質をもれなく調べる``という点では優れていますが、上記のような欠点もあります。目的や事情の応じてlysis bufferを上手に選択することはけっこう重要です。 |
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