Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

初歩的なクローニングで躓いています トピック削除
No.7234-TOPIC - 2018/09/15 (土) 09:37:48 - CLN
あまりにも基本的な実験でしかないんですが、詰まっています。

...gagctcggtacccggggatcccgcca...というMCSの、SmaI-BamHIに700 bpのプロモーターを、その後SacI-SmaIに700 bpの遺伝子(WTと変異ありの2種)を導入しようとしています。

PCRしたプロモーターをライゲーション
→プロモーター内部のプライマーとベクターのM13RevとでコロニーPCRし、サイズ完璧
→ミニプレップ
→PCRした遺伝子をライゲーション
→遺伝子内部のプライマーとベクターのM13FwdとでコロニーPCRし、サイズ完璧
→ミニプレップ
→シークエンス

という何の変哲もないステップなのですが、シークエンスを読んだ結果、まず、プロモーターがBamHIとすぐ下流のSmaIサイトでもなんでもない意味不明な所に挿入されていました。

プロモーター用プライマーの相補鎖は...ATGCCCGGGTとなる(=プライマー自身は5'ACCCGGGCAT...3')のですが、読んだシークエンス結果は5'...cccggggatcc...(プロモーター700 nts)...atgcccccgcca...3'という感じです。

確かにSma-Bamの間が短すぎて大丈夫かな、とは思ってたんですが、それでもなぜこんな風になるのかが謎過ぎます。切れたのはBamHIのみで、一方だけなぜか平滑化…??もちろん、平滑化処理などしていませんし、ベクターはAP処理しています。


そして、導入遺伝子の方は、コロニーPCRで増えていたのに、読んでみたら空っぽ、全く挿入されていませんでした。

なお、WTの方だけコロニーPCRの当たりがあったのでミニプレップを進め、変異の方はライゲーションからやり直したのですが、そのやり直しプレートを用いた変異遺伝子のコロニーPCR時に、コントロールとしてミニプレしたWTプラスミドを一緒にPCRかけたのですが、「変異遺伝子コロニーPCRの当たり=750 bp、サイズ理論どおり」であった一方、コロニーPCR時にはそのサイズだったはずのWTプラスミドは、300 bp程度の増幅産物と、これまた本当に意味不明な状況になりました。

そもそもシークエンスを読んだ結果空だったので、300 bpが増えてきたのも一体なんだったんだ、って話になるのですが…。


またちなみに、1ステップ目のプロモーター導入では、形質転換後大量のコロニーができる完璧な形だったのですが、2ステップ目の遺伝子導入では、形質転換後7, 8コロニーしかできないという、この時点で正直何かおかしいと感じるものでした(変異遺伝子は、1回目当たりが0、ライゲーションし直して、当たりが4/6だった、という感じです)。

(これ以外のクローニングは、普段からそれなりの数やっていますが一切問題ないため、UVうんぬん等の、この系以外の一般的な話は問題ないと思います)


長々と恐縮ですが、意味不明なことが多すぎてどうにも詰まっているので、何か助言がありましたらいただけると幸いに思います。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



12件 ( 1 〜 12 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.7234-12 - 2018/09/16 (日) 01:00:49 - CLN
あ、すみません、シークエンス結果は「…SacI-SmaI-BamHI-プロモーター-(Smaの残骸)…」の誤りですね。

(無題) 削除/引用
No.7234-11 - 2018/09/16 (日) 00:53:56 - CLN
おおさん、再度ありがとうございます。読む気も失せる冗長でダラダラした話にお付き合いいただき誠に感謝しきりです。

やはり酵素処理の問題でしょうね。確認はコロニーPCRのみで、ミニプレ後の酵素チェックをしないというズボラっぷりだったんですが、今回はシークエンス(外注で、結構費用もかかる)前にしておこうと思います。


シークエンス結果の配列ですが、これも書き方が悪かったですが並びとしては「…SacI-SmaI-プロモーター-BamHI-(Smaの残骸)…」となっているので、一応GFPはSac-Smaで入っていてくれてもよかった(けれど入っていなかった)、という感じです。プロモーターの方向が逆で、これはもう使えないので、結局プロモーターの挿入からやり直している所です。


シークエンスについてですが、外注なので詳しい手法は分からないものの普通にab1ファイルが生成されるよくあるやつなんですけど、「ごく一部を読んでいる」とは、ヘテロな集団でもごく一部の配列しか読んでいないので、実は中には正しいのがあるかもしれない、ということでしょうか?経験上、ヘテロな集団だと波形が入り乱れるだけなのでプラスミドは均一だと思いますが………あっ、「ごく一部」は「全長のごく一部しか読んでない」ってことですね!

それはそうですね。でも、PCRではGFPforward-M13Fで増えて、シークエンスもM13Fで読んでいるので、入ってなきゃおかしいと思えたんですが、これもPCRの不確実性が原因かもしれませんね。

とりあえず再クローニングを進めてみます。色々と本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.7234-10 - 2018/09/15 (土) 16:09:44 - おお
何が書いてあるか理解するまで時間がかかってしまったのですが、Ligationがうまく行かない場合は大腸菌が、菌ないのDNAを適当に切り貼りしたりして環状にしてしまうので、わけがわからないプラスミドができるんだと思ってます。

みなさんが指摘しているようにEnzyme digestionがうまく行ってないのかもしれません。

5'...cccggggatcc...(プロモーター700 nts)...atgcccccgcca...3'
これをSacI-SmaIで切ったら中身切り出されてしまうよね。。。。

それと、シーケンス読んだとしても、そのプラスミドのごく一部のものを見ているから、その配列がどこにどのように入っているかは確定できなかったりもする。

(無題) 削除/引用
No.7234-9 - 2018/09/15 (土) 14:25:15 - CLN
APさん、重ね重ねありがとうございます。

コロニーPCRが完璧ではないのはもちろん同意なのですが、プライマーはインサート部とベクター部に別れていること(これももちろん結合済み産物を触ってしまう可能性はありますが)、当たりと外れが見事に共存しており、さすがに当たりはコロニー由来であろうと思われること、そして普段のクローニングではほぼ完璧に機能していることから、個人的には割と信頼しているんですが、実際コロニーPCRのバンドサイズと取得したプラスミドのバンドサイズが異なったので、過信は禁物ですね(しかし、プラスミドPCRで300 bpが得られたのに、シークエンスでは全く何も入っていなかったのが本当に謎です…なお、シークエンスに用いたのは、PCRで用いたのと同じM13Fwdです)。

実はインサートはただのGFPです。ベクターバックボーンは汎用Yeast-E.coliシャトルベクターでして、毒性の方もまずないように思うんですが…。

やっぱり、GFPの挿入が全くうまくいっていなかったのが本当に引っかかります(最初に書いた通り、そもそもライゲーション後のコロニー数が僅少だったので、何かがおかしいはず……でも、GFPにもプロモーターにも、SacもSmaもありませんし、なぜこんな極めて普通のクローニングが上手くいかないのか、本当に謎です)。

とりあえず正しくプロモーターが入ったもので再度チャレンジしてみます。上手くいくといいのですが…。

(無題) 削除/引用
No.7234-8 - 2018/09/15 (土) 14:09:30 - AP
コロニーPCRの落とし穴については、このフォーラムでも繰り返し論議されています。問題は、大腸菌に入ったプラスミドだけじゃなく、同時にプレートに塗布されるライゲーション反応液のも鋳型になりうるDNAが存在することです。

もう一つ、入れた遺伝子が毒性の場合、当たりの大腸菌が増えてこない、あるいは選択圧がかかって、変異や欠失を起こしたものが増えてくることがあります。ベクター骨格が明かされていないので、はっきりとは言えませんが、培養温度を下げると回避できることがあります。

(無題) 削除/引用
No.7234-7 - 2018/09/15 (土) 13:34:39 - CLN
APさん、ありがとうございます。

最初に書いておくべきでしたが、使っているのはThermoのFastDigestで、バッファーはuniversalだし、インサートの入り方を見る限りBam-Sma同時でも切れてるんだけどな…と思ったんですが、お示しのリンクを見てみたら、まさにこのpUC系のMCS(BamHIの下流には既に別のものが入っているのですが)でのBam-Smaカットには問題があるようですね。

たぶんさんの話からも、近すぎるために生じる問題と考えて間違いなさそうですね。

大変勉強になりました。

ただ、2ステップ目の遺伝子導入の方は、基本的に同様の問題はないはずなのにこの意味不明な現象に陥っているのはなぜだ??という疑問が晴れませんが、プロモーターがメチャクチャな入り方をしたせいで何かメチャクチャなことが起こってるのかもしれないので、プロモーターが正しく入ったベクターで、今一度チャレンジしてみようと思います。
(まぁ、シークエンス上は、SacもSmaも生きているので、入っててもらわなきゃ困る話ではあるんですが…。)

皆様どうもありがとございました。

(無題) 削除/引用
No.7234-6 - 2018/09/15 (土) 13:20:00 - たぶん
近すぎるのだと思います。

私も近すぎる制限酵素サイトで、同じような経験があります。

結局、一箇所のみにして、in fusionクローニングで一発で入れました。

(無題) 削除/引用
No.7234-5 - 2018/09/15 (土) 13:18:26 - AP
制限酵素消化末端が削れることはよくあります。exonucleaseのコンタミが原因のこともあるし、自発的な加水分解のこともあるでしょう。
おそらくSがよく切れていない状況ですから、設計通りのライゲーションは起こらない、そんな中で、環状化してコロニーが生えてきたやつなら、末端が偶然削れてライゲーションが起こったものばかりなのは当然。

(無題) 削除/引用
No.7234-4 - 2018/09/15 (土) 12:56:05 - AP
Sma1, BamH1の同時消化は問題あり。至適バッファも違うしね。
S->Bの順次消化が安全
B->SではSが切れない。
http://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.php?unitid=U100006081
確かNEBなどほかのメーカーも独自の資料を出していたはずだけど、web上では見当たらなかった。
紙版のカタログのappendix、ガイド冊子なんかを隅々まで目を通しておくと役立ちます。

(無題) 削除/引用
No.7234-3 - 2018/09/15 (土) 11:24:10 - CLN
おおさんレスありがとうございます。それはそうかもしれないんですけど、そもそもなぜプロモーターが謎な位置に入ったのかが謎でして、ベクター内でのBamHIとSmaIの位置が近すぎることが原因だったりするんでしょうか…?

一応、切れるのに十分な長さはある気がするのですが、少なくともシークエンス結果からはSmaIが切れていなさそうなので、まずSmaIから切って、BamHIは後から追加でやり直ししてみようかなと思っています。

何か他に陥りがち見落としがちなポイントありましたら、ご指摘いただけると助かります。

(無題) 削除/引用
No.7234-2 - 2018/09/15 (土) 11:17:33 - おお
コロニーPCRがうまくワークしてないというのはまあまああることです。

初歩的なクローニングで躓いています 削除/引用
No.7234-1 - 2018/09/15 (土) 09:37:48 - CLN
あまりにも基本的な実験でしかないんですが、詰まっています。

...gagctcggtacccggggatcccgcca...というMCSの、SmaI-BamHIに700 bpのプロモーターを、その後SacI-SmaIに700 bpの遺伝子(WTと変異ありの2種)を導入しようとしています。

PCRしたプロモーターをライゲーション
→プロモーター内部のプライマーとベクターのM13RevとでコロニーPCRし、サイズ完璧
→ミニプレップ
→PCRした遺伝子をライゲーション
→遺伝子内部のプライマーとベクターのM13FwdとでコロニーPCRし、サイズ完璧
→ミニプレップ
→シークエンス

という何の変哲もないステップなのですが、シークエンスを読んだ結果、まず、プロモーターがBamHIとすぐ下流のSmaIサイトでもなんでもない意味不明な所に挿入されていました。

プロモーター用プライマーの相補鎖は...ATGCCCGGGTとなる(=プライマー自身は5'ACCCGGGCAT...3')のですが、読んだシークエンス結果は5'...cccggggatcc...(プロモーター700 nts)...atgcccccgcca...3'という感じです。

確かにSma-Bamの間が短すぎて大丈夫かな、とは思ってたんですが、それでもなぜこんな風になるのかが謎過ぎます。切れたのはBamHIのみで、一方だけなぜか平滑化…??もちろん、平滑化処理などしていませんし、ベクターはAP処理しています。


そして、導入遺伝子の方は、コロニーPCRで増えていたのに、読んでみたら空っぽ、全く挿入されていませんでした。

なお、WTの方だけコロニーPCRの当たりがあったのでミニプレップを進め、変異の方はライゲーションからやり直したのですが、そのやり直しプレートを用いた変異遺伝子のコロニーPCR時に、コントロールとしてミニプレしたWTプラスミドを一緒にPCRかけたのですが、「変異遺伝子コロニーPCRの当たり=750 bp、サイズ理論どおり」であった一方、コロニーPCR時にはそのサイズだったはずのWTプラスミドは、300 bp程度の増幅産物と、これまた本当に意味不明な状況になりました。

そもそもシークエンスを読んだ結果空だったので、300 bpが増えてきたのも一体なんだったんだ、って話になるのですが…。


またちなみに、1ステップ目のプロモーター導入では、形質転換後大量のコロニーができる完璧な形だったのですが、2ステップ目の遺伝子導入では、形質転換後7, 8コロニーしかできないという、この時点で正直何かおかしいと感じるものでした(変異遺伝子は、1回目当たりが0、ライゲーションし直して、当たりが4/6だった、という感じです)。

(これ以外のクローニングは、普段からそれなりの数やっていますが一切問題ないため、UVうんぬん等の、この系以外の一般的な話は問題ないと思います)


長々と恐縮ですが、意味不明なことが多すぎてどうにも詰まっているので、何か助言がありましたらいただけると幸いに思います。

12件 ( 1 〜 12 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。