単に標本としてとっておくとか、HEで染色するくらいの組織学だったら、かまやしない、使用するまでずっと漬けっぱなしでもいいくらい。
しかし、過固定という現象があって適当な時間でフォルマリン液からだしてやらないといけないことも多い。固定しすぎると例えば
・組織がもろくなり粘りがなくなって切片にするとぼろぼろになる。
・抗原性が失われ免疫染色がうまくいかなくなる。
・カルシウムなどが溶け出してカルシムでできた構造が損なわれる。
などの問題がおこる。
なので、適当な時間でフォルマリンから出して、70%エタノールや水にうつして保存する必要がある(免疫染色の場合、抗原の性質によっては保存が難しいものもある)。しかし、フォルムアルデヒドによる固定は、可逆的なのでアルコールや水に移すと徐々に固定が解けていく。
だから、どういう使い方をしたいのかによります。 |
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