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RNA抽出にDNaseは絶対必要? トピック削除
No.7159-TOPIC - 2018/08/21 (火) 12:47:22 - momozo
はじめまして

RT−PCRのためのRNA抽出を最近やり始めたのですが、DNase処理というのは
現在、必ずやるべき処理と認識されているのでしょうか?

少し調べたところ、プライマーをイントロンを挟むように設計したり、FwまたはRvどちらかのプライマーがエキソン間をまたがっているように設計していれば、DNAを誤って認識?検出?してしまうことはないから、その場合はDNaseは不要とのことでした。

理論上まったくその通りだと思うのですが、様々な論文を読んでもDNaseを使っていることが多いのが不思議におもって質問させていただきました。

このようにプライマーを設計した場合でも皆さんはDNaseを使用されているのでしょうか?

私がやろうとしているRT-PCR→電気泳動では、目的の遺伝子が150bpで検出できるようにプライマーを設計し、そのプライマーはイントロンを挟むように設計してあります。

この場合、仮にDNAを検出してしまっても、そのバンドはずっと大きいバンドとして検出されるため、誤検出のリスクは無いと思っています。

この領域に詳しくないため、わかりずらい質問となってしまいましたが、皆様のご意見をうかがえたら幸いです。よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.7159-15 - 2018/08/23 (木) 01:49:59 - Ct25-28
先になんか勘違いしたレスをあげてしまいました。削除してもう一度。

>[Re:13] APさんは書きました :
> 10 ntならともかく2 ntでも起こりますかね? もしそうなら機序に興味があります。

自分もさすがに2ntで起こった時にはかなりビックリ(かつガッカリ)しました。機序は自分ではちょっと想像もつきません。エキソンにかかった2bpと一つ前のエキソンにかかった18bp、この18bp部分がたまたま2bpがのったエキソンの直前のイントロン部分に似た配列だったのか?一応調べた結果は、特に似ているということはなかったのですが……。でもまあ、ここが似たものを認識されてアニールされてしまったと考える位しかないでしょうかね。

作ったプライマーは殆どが5〜7bpの3'末がエキソンにかかるデザインでした(一時期、他の条件を全て無視してとにかく5bp(全長は20-22bp)かかるようにしたこともあります)。これでもgDNAからの増幅はあり、サイズの良く似たノンスペなのかどうかを疑ってシークエンスにかけたことが何度かありますが、困ったことにはノンスペじゃなかったことばかりです。

>よく「プライマーの3’末の一塩基がくっついてさえいればPCRはかかる」なんて言い方をします。
> これは流石にホラじゃないでしょうか。

自分も流石に本気にしている訳では無く、大げさに言ってるだけの話だとは思います。プライマー設計の際に3'末が重要だと教える為の言葉かなんかじゃないですかね?

> あと気をつけなきゃいけないのは、校正活性のある酵素だと3'のミスマッチは削られてマッチするところから伸長を始めてしまうこと。

発現ベクターに入れる為の遺伝子取りでもない限りは校正活性の無い安い酵素を使ってます。具体名を出すとGoTaq。まあ、私のやり方(長いイントロンを挟む2エキソンそれぞれにプライマーを設計)では校正活性のある酵素を使っても問題にならないですね。もともとミスマッチと認識されるような部分は無いのだし。

イントロンが短いところで、それこそ18bpと2bpがエキソンジャンクションにかかるようなデザインなら確かに校正活性のある酵素を使えば問題になるかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.7159-13 - 2018/08/22 (水) 12:42:19 - AP
>よく「プライマーの3’末の一塩基がくっついてさえいればPCRはかかる」なんて言い方をします。私がデザインしたプライマーでは3’末の2〜10bp程度が一方のエキソンにかかるデザインでした。F、R、両プライマーの3’末が一つのエキソン上にある場合に、gDNA由来の起こって欲しくないPCRがかかってしまうことは案外多くあるように思います。

10 ntならともかく2 ntでも起こりますかね? もしそうなら機序に興味があります。

>よく「プライマーの3’末の一塩基がくっついてさえいればPCRはかかる」なんて言い方をします。

これは流石にホラじゃないでしょうか。一塩基マッチだけじゃポリメラーゼが乗っからないはず。だからあえて一塩基目じゃなく2塩基目をミスマッチにしてアリルを区別したりする方法もある。

あと気をつけなきゃいけないのは、校正活性のある酵素だと3'のミスマッチは削られてマッチするところから伸長を始めてしまうこと。

(無題) 削除/引用
No.7159-12 - 2018/08/22 (水) 09:54:17 - Ct25-28
>[Re:9] APさんは書きました :
> 十分なEDTAを入れると防げますが、市販の系だと、そのまま次の反応に持っていけるようにかなり濃度低めの設定です。
>
> 濃度を上げて後でバッファ交換するとか、フェノール抽出するのがいいのかも。


目的によっては仰るとおりの作業を行う必要があると思います。ただ、通常のRNAの取り扱いにおいて、自分は「手を加えれば加えるだけRNAを失う(あと、壊れる)チャンスが増える」と考えていて、出来る限り手を加えないようにしています。とくにフェノール抽出なんかは綺麗なRNAが必要な時は良いのですが、ロスが大きく、ごく普通にqPCRするだけなら特に必要ない作業だと思うので、プライマーのデザインで「DNase処理からのバッファ交換/フェノール抽出」を避けれるなら、自分はそっちを選ぶかなあと思います。EDTA濃度を上げてのDNase処理でRNAを失わなかった分を、フェノール抽出(自分では上手い方だと思っているのだが、やはりロスする……)でロスしたら元も子もないので。

(無題) 削除/引用
No.7159-11 - 2018/08/22 (水) 09:30:52 - おお
たしかに理想的なプライマーを設計しないとバックグランドは出てくるという問題ははらんでいる方法論だとは存じ上げています。

(無題) 削除/引用
No.7159-10 - 2018/08/22 (水) 09:22:19 - Ct25-28
>[Re:8] おおさんは書きました :
> あ、プライマーの配列が2つのエクソン由来ということです(exon junctionといえばいいですかね)。片方だけでもそうするとゲノムを引っ掛けるリスクはかなり減りますから。

教科書的にそのようなプライマーのデザインが推奨されていることは知っているのですが、正直それはどうかなあと思っています。

私は仰るようなプライマーをデザインしてPCRをかけた経験がかなりあります。初めてのPCRの時は必ずReverse Transcriptase抜きのチューブを用意して、gDNA由来の産物の有無を確かめていたのですが、作ったプライマーセットの1/3位で正しいサイズの産物が見られました。もちろんRT有りに比べればかなり薄いバンドになりますが、それでもきっちり確認できるレベルでした。私はannealing条件はいつもキツめでやってしまう方ですが、それでもそういうバンドをよく見ました。

よく「プライマーの3’末の一塩基がくっついてさえいればPCRはかかる」なんて言い方をします。私がデザインしたプライマーでは3’末の2〜10bp程度が一方のエキソンにかかるデザインでした。F、R、両プライマーの3’末が一つのエキソン上にある場合に、gDNA由来の起こって欲しくないPCRがかかってしまうことは案外多くあるように思います。

私は一つのエキソン上に両プライマーの3'末がのるようなデザインは良くないんじゃないかと考えています。確かに理屈上はgDNAをひっかけるリスクが減るはずですが、エキソンに乗っている3'末の長さによっては案外PCRがかかってしまうこと、といってプライマー作成における別の条件(CG%とか)からその3'末の乗っている部分の長さを短く出来るとは限らないこと、万が一PCRがかかった場合産物が短いだけあって結構な増幅をしてしまうこと、そのようなgDNA由来の産物でもcDNA由来の産物と大きさが同じになるので溶解曲線での検出も出来ないこと、などが理由です。

(無題) 削除/引用
No.7159-9 - 2018/08/22 (水) 08:13:22 - AP
>理屈上DNase処理はRNAには影響しないはずなんでしょうが、やはり理屈は理屈であって、いくらかはRNAが壊れているということかと思います。

多分これはDNaseのせいというよりDNaseを熱失活する過程に問題があるんじゃないかと思います。DNaseを効かせるために二価カチオンが加えられますが、二価カチオン存在下で加熱するとそれが触媒になってRNAが分解します。十分なEDTAを入れると防げますが、市販の系だと、そのまま次の反応に持っていけるようにかなり濃度低めの設定です。

濃度を上げて後でバッファ交換するとか、フェノール抽出するのがいいのかも。

(無題) 削除/引用
No.7159-8 - 2018/08/22 (水) 05:28:43 - おお
>3つ以上のエクソンにまたがったプライマー
あ、プライマーの配列が2つのエクソン由来ということです(exon junctionといえばいいですかね)。片方だけでもそうするとゲノムを引っ掛けるリスクはかなり減りますから。

(無題) 削除/引用
No.7159-7 - 2018/08/22 (水) 02:53:43 - Ct25-28
>[Re:6] おおさんは書きました :
> アイデアとしてエクソンをまたぐプライマーを設計するというのはありますね。

アイデアとしてはあると思います。しかし、

http://www.tmd.ac.jp/mri/koushimi/shimin/kuroyanagi02.pdf

ヒトのエクソン平均長が145bpとして、qPCRにおけるPCR産物の大きさは(増幅効率を考えて)100〜150bp程度に設定することが多いのだから、3つ以上のエクソンにまたがったプライマーを設計できる場合というのはそうそう多くないだろうなあ、と思います。

(無題) 削除/引用
No.7159-6 - 2018/08/22 (水) 02:14:04 - おお
アイデアとしてエクソンをまたぐプライマーを設計するというのはありますね。

(無題) 削除/引用
No.7159-5 - 2018/08/22 (水) 00:15:27 - Ct25-28
解決済みになっているのにアレですが、私は絶対必要とは思いません

>リアルタイムPCRなどの場合は、いくらイントロンを挟んでいようが、増幅に影響が起こりうる以上、DNaseは使ったほうがよいと理解いたしました。

実際に問題になるほど影響があるか?という疑問があります。私は出来れば長いイントロン(2kbpとかそれ以上。短いときだと1.2kbp程度のこともある)を挟んだ形でプライマーを設計しますが、このプライマーを使ったqPCRで、DNase処理有り無しでの比較をしたことが3、4回あります。発現量がそこそこ(自分のPCRデザインでCt値が25から28程度)のものですが、Ct値に差が出たことはありません。

gDNA由来の長いイントロンを挟んだところでの増幅は相加的(という言い方で良かったでしょうか?)に、cDNA由来のところでは増幅が相乗的に起こり、相加的増幅は相乗的増幅に比べて無視できる程小さかったのだろうと思います。

逆に、発現量がかなり低い遺伝子のクローニングをしていた時、一度は取れていたものが、リピートする時にDNase処理を入れたら取れなくなってしまって困ったことがあります。理屈上DNase処理はRNAには影響しないはずなんでしょうが、やはり理屈は理屈であって、いくらかはRNAが壊れているということかと思います。

APさんも仰っていますが、用途によってDNase処理を入れるかどうかを決めるべきと思います。


(ただ、質問の意図が「世間一般では普通入れるものなのか?」ということでしたら、何も考えずに入れてる方が多いかも、とは思います。良くないことですよね。私は、RNase除去スプレーが常識的に使うものとして認知され始めてるが、その分RNAの取り扱いが雑になってて意味なくなってることを危惧するものですが、DNase処理にも同じような気持ちを抱くことがあります。大袈裟過ぎるか。)

(無題) 解決済み 削除/引用
No.7159-4 - 2018/08/21 (火) 13:29:24 - momozo
ありがとうございます

ゲルでバンドを確認する程度の場合は、それほど問題とはならないけれど必ずしもゲノムDNAが混入しないわけではないということ

そしてリアルタイムPCRなどの場合は、いくらイントロンを挟んでいようが、増幅に影響が起こりうる以上、DNaseは使ったほうがよいと理解いたしました。

またcDNAを他の用途で使う可能性もある以上DNaseを基本的に使っておいたほうがよいということもおっしゃる通りだと思います。

色々教えていただきありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.7159-3 - 2018/08/21 (火) 13:18:18 - AP
>少し調べたところ、プライマーをイントロンを挟むように設計したり、FwまたはRvどちらかのプライマーがエキソン間をまたがっているように設計していれば、DNAを誤って認識?検出?してしまうことはないから、その場合はDNaseは不要とのことでした。

イントロンを挟むことの意味は、ゲノム由来の増幅産物があったときにそれが認知できるということにあると思います。

イントロンを挟もうが挟むまいが、またイントロンを挟むためゲノム由来の増幅が起こりにくかろうと、cDNAのPCRに干渉することは間違いない。

例えば、リアルタイムによるqPCRのときにはゲノム由来の産物があると絶対的にまずい。

一方、クローニング目的でゲル分離抽出するようなときはあまり問題にならない。

問題になるようなときに、DNaseはリスクを減らすのに効果的です(それでも完璧とはいきません)。

要はS/Nがどれだけ必要ということで、それによって要求が違います。


なんか過去のディスカッションにもにたようなのがあったよな?

(無題) 削除/引用
No.7159-2 - 2018/08/21 (火) 13:09:00 - おお
イントロンが短くゲノムからのPCRがかかることがあります。物によってはIntron lessである場合も。場合によってはcDNAとゲノムの間でCompetition起こりcDNA由来のバンドが弱くなったりするかも。

cDNAを作っておけばいまはそういう問題になる遺伝子がなくとも、後にそのcDNAを違う遺伝子を見るために使おうとして上記のような問題が出るかもしれません。

RNA抽出にDNaseは絶対必要? 削除/引用
No.7159-1 - 2018/08/21 (火) 12:47:22 - momozo
はじめまして

RT−PCRのためのRNA抽出を最近やり始めたのですが、DNase処理というのは
現在、必ずやるべき処理と認識されているのでしょうか?

少し調べたところ、プライマーをイントロンを挟むように設計したり、FwまたはRvどちらかのプライマーがエキソン間をまたがっているように設計していれば、DNAを誤って認識?検出?してしまうことはないから、その場合はDNaseは不要とのことでした。

理論上まったくその通りだと思うのですが、様々な論文を読んでもDNaseを使っていることが多いのが不思議におもって質問させていただきました。

このようにプライマーを設計した場合でも皆さんはDNaseを使用されているのでしょうか?

私がやろうとしているRT-PCR→電気泳動では、目的の遺伝子が150bpで検出できるようにプライマーを設計し、そのプライマーはイントロンを挟むように設計してあります。

この場合、仮にDNAを検出してしまっても、そのバンドはずっと大きいバンドとして検出されるため、誤検出のリスクは無いと思っています。

この領域に詳しくないため、わかりずらい質問となってしまいましたが、皆様のご意見をうかがえたら幸いです。よろしくお願いいたします。

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