>エンハンサーというと数kb〜数100kbまで効くようなものなど様々ありますが、
それは個々のエンハンサーによる違いと言うより、染色体というコンテクストのなかでどのような位置取りにあるかによると考えるべきです。
たとえばインシュレーターで区切られた区画内なら効くけれどインシュレーターを越えては効かないなど。染色体のコンテクストから離れた人工コンストラクトでは話が別です。むしろコンストラクトの方が障壁無く、距離の制限なしに効くとも言えますが、そこまで大きな距離をとることのできるコンストラクトはないわけで。
コンストラクトベースの実験でプロモーター/エンハンサの距離が比較的短いケースで一つ言われていることは、プロモータからのエンハンサーの距離と効きやすさには周期性があるということ。たしか10 bpごとにピークがあってずれると下がる。これはDNAが二重らせんであるためにプロモータからの距離が変われば転写ファクターが結合する向きも変わり、プロモータと相互作用するのに適した向きにあるときに効くからだといいます。 |
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