経気道でウイルスを投与し、マウス肺に腫瘍を作る実験をやってます。トピ主さんと同様、気管支分岐の角度によってバイアスがかかる可能性が気になって、解剖時に注意して見てみた事もあるのですが、はっきりした左右差は確認できませんでした。マウスを一匹づつ解剖すると、左右どちらかに偏った腫瘍形成を見ることがよくありますが、n=30くらいで左右肺葉の重量の平均をとると、腫瘍のないマウスの左右での重量比(もともとマウスの場合は右肺の方が左より大きい)と、ほとんど変わりありませんでした。なので、経気道投与でどちらか一方に偏ることはないのだろうと考えています。
マイクロCTで見ると、マウスの心臓の位置は多少左によっていますが、前胸壁にひっつくような感じで、気管との位置関係がヒトとは異なるようなので、気管支の分岐角度もヒトとは異なっていても不思議ないと思っています。また、マウスの場合、左右肺の分葉パターンがヒトとは異なるので、定量的解析で全肺を用いることができない時は、分葉がない左葉を使うようにしています(気管支分岐角度の問題の有無によらず)。 |
|