Bio Technical フォーラム

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Tet-offシステムについて トピック削除
No.7063-TOPIC - 2018/07/10 (火) 00:37:28 - ああ
いつも勉強のために拝見させていただいております。
現在、あるMMPのTet-offシステムによる安定発現株を樹立しているのですが、ドキシサイクリンの有無で遺伝子発現に差がなく困っております。
以下に現状までの経緯を記載します。

Clontechのユーザーズマニュアルにある通り、まずTet-off plasmidを目的の細胞にトランスフェクションし、限界希釈法を2回行い、単一のクローンを分離しました。ここで、一過性のpTRE-Tight-Luc Control Vectorをトランスフェクションし、ドキシサイクリン添加、無添加で48時間培養後、ルシフェラーゼアッセイで発現の差を確認したところ、約70倍ほどの差がありました(ユーザーズマニュアルでは最低20倍以上の細胞を選択することが書かれています)。

ここまでの操作では問題ないと考え、その細胞を使って、あるMMPの配列を組み込んだTet-off plasmidをトランスフェクションし、薬剤による選択の後、まず一回目の限界希釈法を行い、60クローンほど単離した細胞株に対して、ドキシサイクリンの有無で遺伝子発現に差が有るかをqPCRで確認したところ、ほとんど差がありませんでした。培地はルシフェラーゼアッセイを行ったときと同じもの(血清のLot番号も同じ)を使用しております。

現在のプロトコールを記載いたします。
1.限界希釈後のTet-offシステムの安定発現株(疑い)を100 mm dishでサブコンフルエントまで培養(このときの培地はドキシサイクリン添加)
2.トリプシン-EDTAで細胞を剥がし、遠心にて細胞塊を作成
3.PBS(-)を入れ、細胞塊を懸濁し、遠心にて細胞塊を作成
4.Step.3をもう一度繰り返す。
5.ドキシサイクリン無添加の培地で細胞を懸濁後、細胞を6 well plate中の2 well に播種(残りはstock用に別培養)
6.4-6時間後、細胞がwell底面に付着したことを確認し、PBS(-)で2回洗浄
7.培地にドキシサイクリンを添加したものと添加していないものを作成し、洗浄後の細胞にそれぞれ加える
8.48時間後にRNAを回収し、Reverse transcription後、qPCRで目的の遺伝子のプライマーを使って、発現の差を確認

MMPの配列を組み込んだpTRE-Tight plasmidに関しては、
他の方が作成されたものですが、sequenceの結果では挿入された部分に問題はなかったようです。
ただ、個人的にはこのplasmidのプロモーターに何らかの変異が生じてしまっているのではないかと考えておりますが、原因がはっきりとしません。

そこで、質問なのですが、この原因について何か考えられることがあるでしょうか?

かなり長文になってしまいましたが、現在かなり困っております。
その方面に明るい方が居られれば、何かしらアドバイスやご意見を頂ければ幸いです。

よろしくお願い申し上げます。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.7063-10 - 2018/07/31 (火) 05:50:47 - ああ
お世話になっております。

30クローンほど適当に見つくろって、Doxの有無で培養した細胞からDNaseを作用させてRNAを抽出し、逆転写後、qPCRでRNA発現量の差を確認したところ、10倍程度差があるクローンを一つ得ることができました。
これをDNase処理無しと有りで再度RNAを抽出して、同様に発現量の差を確認したところ、DNase処理無しでは2〜3倍程度、DNase処理有りではやはり10倍程度、Doxの有無で違いが生じました。

このことから、おお様のご指摘どおり、Kitを使用しても(もちろんKitの種類にも寄ると思いますが・・)かなりのゲノムDNAがTotal RNA溶液中に存在していることがわかりました。今後の他の実験でも注意する必要が出てくるかもしれません。

また、何の根拠もないのですが、感覚的に、発現量に差があるクローンがもっと多く得られるのではないかと考えていたので、もし、今後Tetシステムを構築しよう考えておられる方がらっしゃれば、確率的にはこんなものかもしれないという参考や指標になれば幸いです。

とりあえず、この得られた細胞を使って、もう一度限界希釈法を行った後、実験に使用しようと考えております。

今回は大変助かりました。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.7063-9 - 2018/07/10 (火) 08:17:35 - ああ
おお様

ご返信ありがとうございます。
発現ベクターには目的遺伝子のRNAを挿入しているようです。
ですので、イントロンを挟むも何もありませんね。

ゲノムDNA(今回の場合トランスフェクションしたプラスミドDNA)のコンタミネーションも考慮する必要がありました。
ご指摘ありがとうございます。
次回、RNA回収時にはDNase処理もしてみます。

(無題) 削除/引用
No.7063-8 - 2018/07/10 (火) 07:07:37 - おお
>二つ目のご質問については、DNase処理はしておりませんが、プライマーの設計でイントロンをはさみ、

発現ベクターにゲノムDNAフラグメントをいれて発現させているということでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.7063-7 - 2018/07/10 (火) 05:00:02 - ああ
おお様

ご返信頂きありがとうございます。

まず一つ目のご質問ですが、トランスフェクションする前の細胞では、挿入されている遺伝子の発現がないことは確認済みです。

二つ目のご質問については、DNase処理はしておりませんが、プライマーの設計でイントロンをはさみ、その領域のDNAのサイズがおよそ1300bpなので、qPCRでは増幅されないと考えております。

(無題) 削除/引用
No.7063-6 - 2018/07/10 (火) 04:25:07 - おお
その細胞のEndogenousな発現はあなたの系で検出されるのかどうか
精製したRNAにDNaseなどの処理は(必要なら)しているかどうか

の2点についてはどうですか?

(無題) 削除/引用
No.7063-5 - 2018/07/10 (火) 01:42:19 - ああ
おお様

再度すばやいアドバイスありがとうございます。
なるほど、すでに残っているRNAと言うことだったのですね。当方、発現したRNAが48時間ではすでに分解されてしまっていると勘違いしておりました。
申し訳ございません。

一応、100 mm dishの培養の際、培地にドキシサイクリンを加え、目的の遺伝子発現がoffの状態で培養しているのですが、ご指摘の通り、プロトコール中のStep5で、ドキシサイクリン添加群にはドキシサイクリンを加えておくほうが良いかもしれませんね。

試してみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.7063-4 - 2018/07/10 (火) 01:21:33 - おお
早い時間?Tet加えてOffにしても細胞にすでに合成されたmRNAがあるので変化が見れてないのかもと思いましたが、、、OFFの状態で増やしてONにするほうが見やすいかもとも思います。

(無題) 削除/引用
No.7063-3 - 2018/07/10 (火) 01:04:58 - ああ
おお様

早速の返信ありがとうございます。

確かにおっしゃることを考慮しておりませんでした・・
ルシフェラーゼアッセイはタンパク質の検出ですので、その可能性は有るかもしれません。
RNA回収用のキット代もあるので、いくつか良さそうな細胞株を選んで、さらに早い時間(6,12,24時間)も検討してみたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.7063-2 - 2018/07/10 (火) 00:56:39 - おお
mRNA半減期の考慮は必要ないですか?

Tet-offシステムについて 削除/引用
No.7063-1 - 2018/07/10 (火) 00:37:28 - ああ
いつも勉強のために拝見させていただいております。
現在、あるMMPのTet-offシステムによる安定発現株を樹立しているのですが、ドキシサイクリンの有無で遺伝子発現に差がなく困っております。
以下に現状までの経緯を記載します。

Clontechのユーザーズマニュアルにある通り、まずTet-off plasmidを目的の細胞にトランスフェクションし、限界希釈法を2回行い、単一のクローンを分離しました。ここで、一過性のpTRE-Tight-Luc Control Vectorをトランスフェクションし、ドキシサイクリン添加、無添加で48時間培養後、ルシフェラーゼアッセイで発現の差を確認したところ、約70倍ほどの差がありました(ユーザーズマニュアルでは最低20倍以上の細胞を選択することが書かれています)。

ここまでの操作では問題ないと考え、その細胞を使って、あるMMPの配列を組み込んだTet-off plasmidをトランスフェクションし、薬剤による選択の後、まず一回目の限界希釈法を行い、60クローンほど単離した細胞株に対して、ドキシサイクリンの有無で遺伝子発現に差が有るかをqPCRで確認したところ、ほとんど差がありませんでした。培地はルシフェラーゼアッセイを行ったときと同じもの(血清のLot番号も同じ)を使用しております。

現在のプロトコールを記載いたします。
1.限界希釈後のTet-offシステムの安定発現株(疑い)を100 mm dishでサブコンフルエントまで培養(このときの培地はドキシサイクリン添加)
2.トリプシン-EDTAで細胞を剥がし、遠心にて細胞塊を作成
3.PBS(-)を入れ、細胞塊を懸濁し、遠心にて細胞塊を作成
4.Step.3をもう一度繰り返す。
5.ドキシサイクリン無添加の培地で細胞を懸濁後、細胞を6 well plate中の2 well に播種(残りはstock用に別培養)
6.4-6時間後、細胞がwell底面に付着したことを確認し、PBS(-)で2回洗浄
7.培地にドキシサイクリンを添加したものと添加していないものを作成し、洗浄後の細胞にそれぞれ加える
8.48時間後にRNAを回収し、Reverse transcription後、qPCRで目的の遺伝子のプライマーを使って、発現の差を確認

MMPの配列を組み込んだpTRE-Tight plasmidに関しては、
他の方が作成されたものですが、sequenceの結果では挿入された部分に問題はなかったようです。
ただ、個人的にはこのplasmidのプロモーターに何らかの変異が生じてしまっているのではないかと考えておりますが、原因がはっきりとしません。

そこで、質問なのですが、この原因について何か考えられることがあるでしょうか?

かなり長文になってしまいましたが、現在かなり困っております。
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よろしくお願い申し上げます。

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