血液の塗抹標本の場合、赤血球密度が低い引き終わりのエリアを観察しますので、赤血球に血小板が埋もれる事はない(埋もれていない場所を選んで観察する)と思います。メタノール固定の塗抹標本をギムザ染色した場合は、血小板も観察できます。塗抹標本のPFA固定はあまりやらないので、よく分かりませんが、血小板のサイズ自体が小さく、免疫染色の間の洗浄などでロスがあると、見にくくなるかもしれません。
溶血する場合は、ペレットにする操作が必要になり、血小板の活性化が起きてしまうかもしれません。赤血球(及び白血球)の除去が目的であれば、PRP(platelet-rich plasma)の形で血小板浮遊液を回収し、塗抹標本にする事も可能と思います。
接着因子のような細胞表面タンパクなら、固定なしで血小板浮遊液を染色して、フローサイトメトリーで解析するのが一番簡単なように思います。もし血小板が活性化しても良いのであれば、洗浄血小板を準備し、コラーゲンあるいはフィブリノーゲンでコートしたカバースリップにまき、付着伸展した血小板をPFA固定すれば、そんなにロスする事なく免疫染色できると思います。
やった事がないので推測ですが、PRPにPFAを終濃度1.5%くらいで加えて固定しておいて、遠心、洗浄、染色のステップに進めば、ペレット化に伴う血小板活性化は防げると思います。3の修正版みたいな形になります。 |
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