お返事ありがとうございます。
私なりに調べた結果、A23187はカルシウムイオンの細胞膜の透過性を高め、タプシガルギンは小胞体のカルシウムイオン-ATPaseの阻害剤として機能することが分かりました。
従って、小胞体がカルシウムイオンの枯渇を感じ取り、STIM1、Orai1が作用することにより細胞外からカルシウムイオンが流入することにより脱顆粒が生じると考えています。従って、脱顆粒抑制効果を観察しているサンプルは、この経路は抑制しないと考えています。しかし、A23187で刺激した場合は脱顆粒を抑制したことから、IP3の生成が抑制されることによって小胞体からのカルシウムイオンの放出が抑制されていることで脱顆粒が抑制されることが考えられます。仮にIP3の生成が抑制されていると考えれば、その後のSTIM1、Orai1の機能を抑制する機能がないとしても今回のサンプルが脱顆粒を抑制する可能性はあると考えました。
また、補足として実験を1度しか行っていないので正確なデータとは言えませんがFluo-4を用いて細胞内カルシウム濃度を測定したところ、抗原抗体反応、すなわちFcεR1刺激によるものでは、サンプル添加していないものと比較してカルシウム濃度の上昇率が小さいものの、FcεR1無刺激のものと比べると細胞内カルシウム濃度の上昇率は大きいです。このことを踏まえて考えるとRBL-2H3細胞へのサンプルの脱顆粒抑制効果はどこに作用しているのかわからなくなってきました。
サンプルを段階希釈することで、脱顆粒抑制効果の大きな減少が観察されたのですがFluo-4ではサンプルを段階希釈したことによる大きな差は観察されませんでした。再度確認する必要はあると考えています。
今までの実験での私の考察はこのような感じで、これを踏まえてウェスタンブロッティングを行おうと考えているのですが、いかがでしょうか。
また脱顆粒では微小管形成が関与し、これはカルシウムイオン濃度に影響しないのでこちらについても検討はしてみようと考えています。
大変な長文になり申し訳ございません。これまでの文章で矛盾点等ございましたらご指摘、またこのような実験をしてみてはどうかのアドバイスがあればお願いします。 |
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