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TCAキットによるタンパク沈殿
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No.6855-TOPIC - 2018/04/18 (水) 21:37:32 - しがない大学院生
いつもお世話になっております。
大学院生活2年目のものですが、TCAキットがうまくworkせず困っています。
使用しているキットはabcamのもので、
@出来合いのTCAバッファーをタンパク含有lysisバッファーに加える
A15分間on ice incubation
B12000gで5分間遠心
Csupernantを違うエッペンチューブに移して中和バッファーを加える
といういたってシンプルなものです。
心臓から抽出したタンパク含有lysisバッファー(少量の血液も混入しているとは思います)に規定量のTCAバッファーを加えるとすぐに白い沈殿様のものが出現するのですが、mixさせるためにチューブをふると沈殿様の物体は消えてしまい、on ice incubation+遠心のステップを行った後もタンパク質凝集は認められず、Bradfordでもlysis中のタンパクは全く減っていないように思われました。
次に、TCAバッファーを加えた後にチューブをふらずにincubationしたところ、白い沈殿様のものは消失しなかったのですが、遠心後のsupernantには依然タンパク質が残っておりました。
タンパク含有lysisバッファーのタンパク濃度が規定量を超えていないことは確認しております。
deprotenizationしたサンプルでmetaboliteを計測しなければならず、時間の都合もあってこの掲示板で質問させていただきました。
何かtipsやアドバイスがあればよろしくお願いいたします。
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(無題)
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No.6855-7 - 2018/04/19 (木) 02:43:10 - おお
OD280はTRIONの強い吸収とかぶるのと、クルードなサンプルにはいろいろな蛋白以外の物質の吸収が邪魔するので、精製された蛋白でUV領域に吸収があまりないバッファーを使っているときしか使いません。
(無題)
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No.6855-6 - 2018/04/19 (木) 02:38:09 - おお
deproteinizationはそんなに厳密にするべきものでしょうか?タンパク量を測るといいますが、どの程度のタンパク量だとだめとかOKとか具体的な数字はありますか?そのあたりのことは参考にしたプロトコールに書かれてますか?
そのLysatesのもともとのタンパク量はどれくらいですか?
TCAという強い酸がはいっているので、各種蛋白定量で影響が出るか確認してください。BCAはアルカリにふって反応をさせます。中和しているようですが、そのため強いバッファー効果があるかもしれませんし。スタンダードはサンプルと同じ溶液組成でとってますよね。
(無題)
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No.6855-5 - 2018/04/19 (木) 01:22:05 - とある大学院生
qq様、詳細なアドバイスをありがとうございます。
TritonでBradfordが変色してしまうのですね。
タンパク濃度の検定法を変えて(BCA or OD280)、deproteinizationできているかチェックしてみようと思います。
(無題)
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No.6855-4 - 2018/04/18 (水) 23:41:44 - qq
TCA沈殿した上清にはtritonが入っているので、bradfordで発色します。タンパクが残っているとは限りません。
もとの抽出液に含まれるタンパク量がそもそも少ないので、沈殿が見えなかっただけだろうと思います。
lysis bufferだけでタンパク定量したり、lysis-bufferをTCAで処理して、タンパク質の含まれていない上清をタンパク定量してみると良いです。
そもそもtriton入りのタンパク(それもtritonの濃度が不定の)をBradfordで定量するのは、あまりお勧めできないです。
トリクロロ酢酸は最終的に5-10%あれば、およそのタンパク質が定量的に沈殿し、0.5%tritonが入っていても、やはり良好に沈殿します。
そもそもタンパク量が少なければ、その沈殿は目視できない場合もあります。
遠心するときに、チューブの向きを一定にして、沈殿ができる場所を固定するのが良いですし、triton自身の沈殿(TCAで部分的に沈殿する)はややゆるいので、遠心終了後、即座に上清を回収する必要があるかもしれません。
心臓組織をいくら使用したのか判りませんし、あなたも詳細な情報を出していないようですので、その辺りは自分で判断されるとよいと思います。
(無題)
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No.6855-3 - 2018/04/18 (水) 23:01:39 - とある大学院生
qq様返信ありがとうございます。
Lysis bufferの組成によってはTCA沈殿が難しいこともあるのですね。
勉強になります。
今回用いたlysis bufferの組成は
Nacl 150mM, Tris 50mM, Tritonx 0.5%となっております。
(無題)
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No.6855-2 - 2018/04/18 (水) 22:37:14 - qq
TCAで心臓抽出液の除蛋白をしたいのですよね?
lysis bufferの組成と濃度によりTCA沈殿できない場合もありますが、あなたのケースがそれに対応するか判りません。
TCA可溶部分のタンパク定量は、何か意味不明な感じです。
水溶液からTCAを除去する必要があるときは、水と混和しない溶媒(クロロホルムやエーテルその他)で分配するとTCAが脂溶性なので、水層からかなり除去されます。
しかし、あなたはDeproteinizing Sample Kitを使っているのですね。まあ、それもありかもしれません。
TCAキットによるタンパク沈殿
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No.6855-1 - 2018/04/18 (水) 21:37:32 - しがない大学院生
いつもお世話になっております。
大学院生活2年目のものですが、TCAキットがうまくworkせず困っています。
使用しているキットはabcamのもので、
@出来合いのTCAバッファーをタンパク含有lysisバッファーに加える
A15分間on ice incubation
B12000gで5分間遠心
Csupernantを違うエッペンチューブに移して中和バッファーを加える
といういたってシンプルなものです。
心臓から抽出したタンパク含有lysisバッファー(少量の血液も混入しているとは思います)に規定量のTCAバッファーを加えるとすぐに白い沈殿様のものが出現するのですが、mixさせるためにチューブをふると沈殿様の物体は消えてしまい、on ice incubation+遠心のステップを行った後もタンパク質凝集は認められず、Bradfordでもlysis中のタンパクは全く減っていないように思われました。
次に、TCAバッファーを加えた後にチューブをふらずにincubationしたところ、白い沈殿様のものは消失しなかったのですが、遠心後のsupernantには依然タンパク質が残っておりました。
タンパク含有lysisバッファーのタンパク濃度が規定量を超えていないことは確認しております。
deprotenizationしたサンプルでmetaboliteを計測しなければならず、時間の都合もあってこの掲示板で質問させていただきました。
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