PEGでウイルスを沈殿、濃縮させる際の懸濁液に見られる結晶?について質問させて下さい。
HEK細胞で作成したレンチウイルスをPEG8000とNaCl(最終濃度はそれぞれ8%と0.5M)を用いて濃縮(10000rpm、1時間)し、他の細胞に感染させる実験をはじめました(プロトコールを発掘して始めたので、今現在周りに経験者が居ません)。遠心後、上清をある程度除去し、少量(100ul程度)残った上清にPBSを100ul添加して100回以上ピペッティングし、何とか沈殿をある程度溶かしたと思ったところで、細胞にウイルス50ul/メディウム500ulで感染させたところ、翌朝には多量の細胞が死んでいました。
先週、予備実験としてGFP発現ウイルスを同様の行程で作成・濃縮して同じスケールで感染させた時には、目立った細胞死は無くGFPの発現も確認できたのですが、今回は細胞死が目立ったため、じっくりとディッシュを顕微鏡で観察していると、どうもPEG?か何らかの結晶がディッシュにたくさん認められ、これがいかにも悪さをしていそうな印象でした。(レンチウイルスはgRNA, Cas9発現ウイルスなのですが、ターゲットの遺伝子の性格や、時間経過からしてウイルス内の遺伝子が細胞に毒性を発揮したのではないと思っています。また、ウイルスのタイターについては、ウイルスのサイズ等からして、GFP発現ウイルスよりもむしろタイターは低いのではと思っています。)
とりあえず、再実験をしようと思って、4度に保存していたウイルスの残りを見ると、チューブの中にPEG・ウイルスが沈殿していました。そこで再度遠心、上清をほぼ完全に除去し、PBSで再懸濁の後、先ほど細胞に感染させました。そして感染直後にウイルス液を添加したディッシュを顕微鏡で観察すると、やはりたくさんの結晶の様なものが認められ、また細胞が死んでしまうのではないかと危惧しています。
PEGでウイルスを沈殿させた場合、このような結晶はどうしても認められてしまうものでしょうか?もしくは最終的な溶解方法が何か悪いのでしょうか?また、この結晶(?)が細胞死を引き起こす原因なのでしょうか?
何か改善点がある様でしたらお教えいただけましたら幸いです。
どうぞよろしくおねがいいたします。 |
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