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Y2Hの立ち上げに関してです。 トピック削除
No.6712-TOPIC - 2018/02/21 (水) 15:21:56 - Y2H初心者
いつも困った時は過去のフォーラムを拝見させていただいております。
私はアメリカにポスドクとして留学している者です。

この度、タンパク質Xと相互作用する分子をどのような方法で同定すればよいのかを考えています。
現在は組替えタンパク質Xを作製し、affinity chromatographyの作製を行なっているのですが、Xが酵素なためなのか、基質となる候補タンパク質がなかなか取れてきません。(銀染色)

文献をあさり、その中でyeast-two hybrid (以下、Y2Hとさせていただきます)を使って興味あるタンパク質Xと相互作用するタンパク質を同定できないか興味がでてきました。

ただ私のタンパク質Xは哺乳動物細胞ではゴルジ膜に局在する膜タンパク質なので(酵素反応は内腔側で行われます。)、細胞外ドメインをGAL4に融合させようとは思っているのですが、この時、baitとpreyは基本的には酵母の核内で出会わなければならないと思います。

調べたところ、GAL4のDNA binding domainに核移行シグナル (NLS)があるので、細胞外ドメインのタンパク質Xを融合させれば、そのNLSを頼りに核へ移行してくれるのだと思います。

一方で、基質となるタンパク質候補は基本的に分泌タンパク質か膜タンパク質で、修飾部位は分泌タンパク質のどこか、もしくは膜タンパク質の細胞外ドメインになりますので、それらpreyも(libraryを用いるにしても)NLSが無いような場合にはpreyは酵母の核内に存在できないので、このY2Hを利用して相互作用タンパク質は同定できない、と考えた方がよいのでしょうか?

ChrontechのHPには以下のようにかかれてあります。
'If one of the following situations is occurring, it may interfere with the ability of the two hybrid proteins to interact: (1) the hybrid proteins are not stably expressed in the host cell; (2) the fused GAL4 domains occlude the site of interaction; (3) the hybrid protein folds improperly; or
(4) the hybrid protein cannot be localized to the yeast nucleus.'

ただ、過去の文献では細胞質タンパク質同士のY2Hや細胞外での相互作用をY2Hで同定したという例もあるので、実際のところはどうなのかをみなさまにお尋ねできればと思い、トピックを立てさせていただきました。

非常に読みづらく、漠然とした質問で恐縮ですが、みなさまからのご意見をお聞かせいただければ幸いに存じます。よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.6712-15 - 2018/02/26 (月) 01:51:28 - Y2H初心者
Split-Ubiquitin Membrane Yeast Two-Hybrid System にトライしてみたいのですが、システムを購入することはできるのでしょうか?

Google検索すると、受託で行う企業ばかりが出て来ます。

一般的なY2Hはクロンテックなどが出されており、システムは購入することは可能なようですが、、、。
ご存知でしたらご教示くださいませんでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6712-14 - 2018/02/26 (月) 01:49:51 - Y2H初心者
おお様、xyz様、ありがとうございます。

リファレンスはひかれていませんでしたので、手繰ることができませんでした。
精巣では多くの遺伝子が発現しているのですね!テラトーマでもいいかもしれませんね。

なるほど、やはりそれなりの発現量はあった方がよさそうですね。
ライブラリーというのは全く扱ったことがないのですが、つかいこっきりなんでしょうかね。
それとも自分で増やせられるのか。調べると、買った方がバイアスがかかっていなくて安全との記述もあるので、増やせられることは増やせられそうですね。

(無題) 削除/引用
No.6712-13 - 2018/02/23 (金) 22:34:22 - xyz
詳しくないですが気になったので調べてみたら、確かにtestisの方がより多くの種類の遺伝子が発現しているんですね。勉強になります。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2211124713002489

(無題) 削除/引用
No.6712-12 - 2018/02/23 (金) 18:03:33 - おお
>「脳にはほとんどすべての遺伝子(タンパク質)が発現しているので、脳のライブラリーを用いた」

そう言っていいものかちょっと不思議ですが、それってリファレンス引いていますか?

どちらかというとTestisのほうがいろいろ揃っていそうではありますけど。またHeLaとか意外な遺伝子が釣れてきたりするので、幅広く発現していると言う人はいます。できれば目的の遺伝子が発現してそうな(例えばサイトカインの下流ならそのサイトカインで反応がある細胞とか、そういう細胞がありそうな組織とか)材料を使うのがいいのではないかと。

ライブラリーも10の6乗ぐらいのスケールですし、フレームが合うかということを考えるとその三分の一になってしまうし、cDNAのいろんな箇所のフラグメントもできているので低い発現量の材料からのライブラリーではきびしい可能性は高くなってくるのではと。まあもちろんそれでも拾えてくる可能性は否定できませんけど。

(無題) 削除/引用
No.6712-11 - 2018/02/23 (金) 08:20:00 - Y2H初心者
おお様、

ライブラリー次第になりますね。
昨日論文を読んでいて、ライブラリーについてびっくりするような記述が見られました。

「脳にはほとんどすべての遺伝子(タンパク質)が発現しているので、脳のライブラリーを用いた」と書かれた論文を見ました。これは、脳が他の組織(肺や筋肉など)に比べ、複雑であるからでしょうか。ごめんなさい、答えが出ないと思います。ただの独り言として流してください。

ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6712-10 - 2018/02/23 (金) 08:15:55 - Y2H初心者
弘法様、

いえいえ、私もADにはNLSは無さそうだなと思っていたところです。

なるほど、翻訳された直後あたりに複合体を形成し、バイトと一緒に核内にはいるというのはメイクセンスですね。ありがとうございます。

>[Re:7] 弘法さんは書きました :
> ごめんなさい、広く使われるpreyベクターにはNLSは無いですね。preyとの複合体として核に入ることを期待しているようです。

(無題) 削除/引用
No.6712-9 - 2018/02/23 (金) 07:47:04 - おお
>膜貫通ドメインは削る予定でして、細胞外ドメインのみをバイトにしようとしています。

preyのほうはそうは行かないという話ですが、まあライブラリーはmRNAの任意の部分が融合しているようなやり方を取っている物も多いので。

(無題) 削除/引用
No.6712-8 - 2018/02/23 (金) 07:32:02 - 弘法
さらに訂正です。

×preyとの複合体
〇baitとの複合体

(無題) 削除/引用
No.6712-7 - 2018/02/23 (金) 07:30:40 - 弘法
ごめんなさい、広く使われるpreyベクターにはNLSは無いですね。preyとの複合体として核に入ることを期待しているようです。

(無題) 削除/引用
No.6712-6 - 2018/02/23 (金) 02:10:39 - Y2H初心者
おお様、

膜貫通ドメインは削る予定でして、細胞外ドメインのみをバイトにしようとしています。
確かに、糖鎖修飾が機能に必要かどうかは確証がありません。ありがとうございます。

> それでも弱い相互作用でもうまく検出できたりするようでうまくいくときはうまくいくみたい(高発現のタイプではえーっていうほど強い発現をしてたという印象があるのですがちょっと覚えてません)。また核に行くかどうかは、GAL4のDNA binding domainにNLSがあるので、それに結合するなら一緒に核に移行することも期待できるので。ぎゃくにADのほうにNLSがあるとバックグランドが上がるかもしれない。

弘法先生の書き込みによると、ADの方にもNLSがあるようでしたがどうなんでしょうか。
一度しっかり調べてみますね。この度は本当にためになるコメントをお寄せくださり、ありがとうございます。

おそらく弱い結合を想定していますので、弱い結合でもうまく行くときはうまくいく、という感覚を知れてとてもプロミッシングだと思います。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6712-5 - 2018/02/23 (金) 01:59:54 - Y2H初心者
弘法様、

弘法様の過去の酵母に関した書き込みでは参考にしていましたので、まさか私のトピックにもコメントをお寄せいただけるとは思ってもおらず、とても感謝しています。

> 細胞質局在のタンパク質に比べれば成功率は低いかもしれませんが、まさにやってみないとわからないとしか言いようがありません。

やはりY2Hは細胞質に局在するタンパク質同士を同定する手段なのですね。私のケースではうまくいくこともあるし、いかないこともある、とのインプレッションを与えてくださりありがとうございます。感覚がわかりました。

> ゴルジ槽内と細胞質では酸化還元状態やpHが異なっているでしょうが、それがタンパク質Xの正しいフォールディングに必要であるとすると無理でしょう。一方、それほど問題にならないのであれば大丈夫でしょう。

なるほど、大変勉強になります。
このタンパク質にはN型糖鎖修飾がされるようですが、機能に必須かどうかは明らかではありません。
大腸菌で今組み換えタンパク質をつくっているところですが、GSTタグ付きでも不溶性になっておりこれからリフォールドを試すところです。

> また、prey側のライブラリーにはNLSが最初から組み込まれていますので、preyタンパク質にNLSが無いことは問題にならないのですが、分泌のためのシグナルペプチドは邪魔になるでしょうね。でも、cDNAライブラリーには(特にランダムプライマーで作成したものには)全長でないクローンが含まれていますので、prey内の特定のドメインで相互作用するような場合には、成功が大いに期待できます。

なるほど、プレイにもNLSがあるのですね。分泌のためのシグナル配列は切断したものをバイトに用いる予定です。

> Y2Hの良いところは、とりあえず目標のクローン数(例えば10^6)をスクリーニングしてpositiveが得られるかどうかを確認し、その配列を決定するところまでは、経験者がやれば1ヶ月で終わってしまうことです。経験者が近くにいるなら、他の実験の傍ら試してみることは悪い選択ではないと思います。

残念ながら経験者や、酵母を扱う人は周りにはいませんが、私は一応分子生物学は長くやってきましたし、手先も器用なつもりですので、ここのフォーラムを利用させていきながらどうにか成功させたいと思っています。

> その一方で、昔に比べればプロテオミクスの感度が上がり、また、BioIDやAPEX2など、相互作用タンパク質をin vivoで網羅的に検索する手法がさまざまに開発されている現状では、上に述べたような問題が想定されるような状況で最初に取るべき手段ではないのではないかという意見もあるでしょうね。

BioIDやAPEX2という技術、知りませんでした。調べてみましたが、EMERS法は知っていますが、それに似た仕組みですね。一度どちらがふさわしいか調べてみます。この度は大変示唆に富むコメントをお寄せくださり、心から感謝しております。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6712-4 - 2018/02/21 (水) 18:05:07 - おお
確かN末にADを融合するのでN末のシグナルペプチドなんかはあまりうまく機能しないだろうと思う。ただし、やはりERなどとは環境が違うし、膜貫通ドメインがあると膜にくっついたりしてしまったりもするかもしれないがそこはスクリーニングだからと腹をくくるしかないとおもう。糖鎖修飾が関与していたら厳しくなるのも否定できない。
それでも弱い相互作用でもうまく検出できたりするようでうまくいくときはうまくいくみたい(高発現のタイプではえーっていうほど強い発現をしてたという印象があるのですがちょっと覚えてません)。また核に行くかどうかは、GAL4のDNA binding domainにNLSがあるので、それに結合するなら一緒に核に移行することも期待できるので。ぎゃくにADのほうにNLSがあるとバックグランドが上がるかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.6712-3 - 2018/02/21 (水) 17:56:48 - 弘法
細胞質局在のタンパク質に比べれば成功率は低いかもしれませんが、まさにやってみないとわからないとしか言いようがありません。

ゴルジ槽内と細胞質では酸化還元状態やpHが異なっているでしょうが、それがタンパク質Xの正しいフォールディングに必要であるとすると無理でしょう。一方、それほど問題にならないのであれば大丈夫でしょう。

また、prey側のライブラリーにはNLSが最初から組み込まれていますので、preyタンパク質にNLSが無いことは問題にならないのですが、分泌のためのシグナルペプチドは邪魔になるでしょうね。でも、cDNAライブラリーには(特にランダムプライマーで作成したものには)全長でないクローンが含まれていますので、prey内の特定のドメインで相互作用するような場合には、成功が大いに期待できます。

Y2Hの良いところは、とりあえず目標のクローン数(例えば10^6)をスクリーニングしてpositiveが得られるかどうかを確認し、その配列を決定するところまでは、経験者がやれば1ヶ月で終わってしまうことです。経験者が近くにいるなら、他の実験の傍ら試してみることは悪い選択ではないと思います。

その一方で、昔に比べればプロテオミクスの感度が上がり、また、BioIDやAPEX2など、相互作用タンパク質をin vivoで網羅的に検索する手法がさまざまに開発されている現状では、上に述べたような問題が想定されるような状況で最初に取るべき手段ではないのではないかという意見もあるでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.6712-2 - 2018/02/21 (水) 15:33:31 - Y2H初心者
トピ主です。

Split-ubiquitin法を用いた Two-Hybrid システムというものがあるようです。
原理を読みましたが、これでしたら私の実験ではワークしそうですね。
ただChrontechでは取り扱い中止?でしょうか。

また、Xの細胞外ドメインを、このシステムでは細胞内に向けて小胞体膜に停留させないといけないようですね。これに関してどう行うか、あとで調べてみます。

Y2Hの立ち上げに関してです。 削除/引用
No.6712-1 - 2018/02/21 (水) 15:21:56 - Y2H初心者
いつも困った時は過去のフォーラムを拝見させていただいております。
私はアメリカにポスドクとして留学している者です。

この度、タンパク質Xと相互作用する分子をどのような方法で同定すればよいのかを考えています。
現在は組替えタンパク質Xを作製し、affinity chromatographyの作製を行なっているのですが、Xが酵素なためなのか、基質となる候補タンパク質がなかなか取れてきません。(銀染色)

文献をあさり、その中でyeast-two hybrid (以下、Y2Hとさせていただきます)を使って興味あるタンパク質Xと相互作用するタンパク質を同定できないか興味がでてきました。

ただ私のタンパク質Xは哺乳動物細胞ではゴルジ膜に局在する膜タンパク質なので(酵素反応は内腔側で行われます。)、細胞外ドメインをGAL4に融合させようとは思っているのですが、この時、baitとpreyは基本的には酵母の核内で出会わなければならないと思います。

調べたところ、GAL4のDNA binding domainに核移行シグナル (NLS)があるので、細胞外ドメインのタンパク質Xを融合させれば、そのNLSを頼りに核へ移行してくれるのだと思います。

一方で、基質となるタンパク質候補は基本的に分泌タンパク質か膜タンパク質で、修飾部位は分泌タンパク質のどこか、もしくは膜タンパク質の細胞外ドメインになりますので、それらpreyも(libraryを用いるにしても)NLSが無いような場合にはpreyは酵母の核内に存在できないので、このY2Hを利用して相互作用タンパク質は同定できない、と考えた方がよいのでしょうか?

ChrontechのHPには以下のようにかかれてあります。
'If one of the following situations is occurring, it may interfere with the ability of the two hybrid proteins to interact: (1) the hybrid proteins are not stably expressed in the host cell; (2) the fused GAL4 domains occlude the site of interaction; (3) the hybrid protein folds improperly; or
(4) the hybrid protein cannot be localized to the yeast nucleus.'

ただ、過去の文献では細胞質タンパク質同士のY2Hや細胞外での相互作用をY2Hで同定したという例もあるので、実際のところはどうなのかをみなさまにお尋ねできればと思い、トピックを立てさせていただきました。

非常に読みづらく、漠然とした質問で恐縮ですが、みなさまからのご意見をお聞かせいただければ幸いに存じます。よろしくお願いいたします。

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