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タグの選定について。 トピック削除
No.6653-TOPIC - 2018/02/06 (火) 07:14:13 - タグ
いつも参考にさせていただいております。
この度、大腸菌にてGST fusion proteinを作製することになりました。
このタンパク質を用いてaffinity chromatographyを作製する予定です。

私のこれまでの経験から、C末にGSTだけでなく、N末にもタグを付け、タンデムで精製した方が精製度が増すと思いますので、今回もそれに倣おうと考えています。

ただ、今回は1型膜貫通タンパク質の細胞外ドメインを発現させたいため、N末のGSTは精製の際、切断して除去しようと思っています。つまり、大腸菌にて発現させたのち、グルタチオンビーズで精製し、カラム内トロンビン消化を行い、溶出してきたC末にHis6タグを持ったタンパク質を更にニッケルビーズにて精製しようと考えています。

ただ、私の少ない経験から、ニッケルビーズへは非特異的な吸着が多い印象ですので、精製し終えたC末にHis6タグを持ったタンパク質をニッケルビーズに固相化しても、マウス組織をカラムにかけると非特異的な吸着が、他のタグを使った時に比べて多いのでは?と思っていますが、いかがでしょうか?

C末にFLAG-His6を付けて、His6で精製を行い、FLAGでaffinity chromatographyをするというのも手でしょうか?

経験があまりありませんので、皆様からのご意見を聞かせていただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。
 
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No.6653-6 - 2018/02/07 (水) 10:16:26 - mon
NEBのSNAPタグやPromegaのHaloタグもクルードな状態から特異的に磁性ビーズに共有結合可能なので、精製と固相化が同時にできて便利です。
例えば、
SBPタグ、SNAPタグ、Haloタグの3種の発現ベクターを作り、SNAPタグ、Haloタグタンパク:磁性ビーズで共通に得られるタンパクをMS/MSで検索。
(もちろん磁性ビーズ担体のみでのnegative controlは必須)
次いで候補タンパクを用いて、SBPタグタンパクとの結合を再構成系で確認、
さらに候補タンパクを用いて、細胞等のシグナル伝達系への効果を調べて、機能を確認。
とかまで行ければめでたい!

大腸菌内で作らせるとfoldingの心配があるので、分泌シグナル+C末にタグを付けた状態で培養細胞で分泌させ(糖鎖も付加されるのでより生体内タンパクの状態に近い)、培養上清から精製・固相化を行うのが早道かなと思います。
タンパク量は100ug程度なら難しくないです。
簡単な所だと、浸透圧増加に注意が必要ですがグルコース、必須・非必須アミノ酸・HEPESを添加(増量)した培地を使う事でしょうか。さらにYeast ExtractやTC-Yaestlateを添加すると収量が増えます。AdvanceDMEM/F12+0.3-0.5%TC-Yaestlate (20-40%w/v PBS溶液 or 5% glucose溶液)+血清1/4-1/2が簡単かな。

(無題) 削除/引用
No.6653-5 - 2018/02/06 (火) 11:33:19 - タグ
mon様、ありがとうございます。

確かにおっしゃる通りでした。すみません、その通りです。

Streptavidin-Binding Peptideタグは初めて聞きました。30アミノ酸以上あるのですね。

抽出元としてはマウス消化管を用いようと思っています。
そういうとニッケルビーズは生体内のポリヒスチジンタンパク質の存在から、敬遠した方がよさそうかなと感じていますが、いかがでしょうか。SBP-tagIIタグについても調べてみます。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6653-4 - 2018/02/06 (火) 11:28:58 - タグ
おお様、ありがとうございます。
やはりヒスタグは完璧ではありませんよね。私のこれまでの経験からGSTも目的のタンパク質の相対的な発現量にも依りますが、確かに綺麗にはなりますが、それでも非特異的なものがでてきていました。ヒスタグでタンデム精製することでだいぶ綺麗になりました。

> FLAGいれたらHisいらないかもしれません。抗体が混じったりが嫌だったらFLAGのあとにHisはあり得るかもしれませんけど。あるいはHis抜きでGSTで精製して切らないで溶出し、FLAGで精製後切断のためにさらにGSTとか。On Gelじゃなくって溶液中できってカラムを通して素通りを回収っていうのも。

ラボの経済状況もあり、抗体を使ったタンパク質の精製は厳しそうです。
ニッケルビーズはラボにたくさんあるので、GSTの他にヒスタグを持たせてはどうかと考えました。
N末側にリガンド結合サイトがあるので、トロンビン処理でGSTを除いたN末にはタグがGST以外来ないようにしようと思っています。

タンパク質が十分精製できたら、それをアフィニティクロマトのバイトとして用いようと思っています。

その際はGSTタグが切断によりすでにありませんので、ニッケルビーズを使うか?あるいはニッケルビーズへの非特異的吸着を避けるため抗体を使った精製としてFLAGやmycタグをヒスタグのついたC末に更につけようと考えました。この時の抗FLAG抗体は買ってもらえると期待しています。

溶出後の精製、その後カラムの素通り画分の回収はなるほどと思いました。ありがとうございます。

> まああんまり煩雑な操作になるのもどうかと思うのでGSTのつぎHisでいいんじゃない。ただGSTの溶出バッファーはHisとそんなに相性が良くないと言うにこないだ気が付きました。

そうなんですか!?実は私はこれまで25mM還元型グルタチオンで溶出後(終濃度50mM TrisでpH調整済)、PBSで2倍希釈したものをニッケルビーズに共していました。グルタチオンとの相性が悪いんでしょうか。説明書を読んだのですが、還元型グルタチオンとニッケルビーズのコンパティビリティは特に言及はされていませんでした。

(無題) 削除/引用
No.6653-3 - 2018/02/06 (火) 09:48:12 - mon
質問文が、(1)bait(1型膜貫通タンパク質の細胞外ドメイン)の精製に関することと(2)それに結合する因子の探索(affinty purification)に関することがゴッチャになっていてわかりづらいですね。。。
(2)に関してはTandem Affinity purification (TAP)がお薦めです。もちろん(1)についても有効です。
TAPに好適なタグの一つは、Streptavidin-Binding Peptide (SBP)-Tag (あるいは、その短いversionのSBP-tagII)です。
もう一つのTagは、精製法(あるいは発現宿主)やaffinty purificationする相手の性質(抽出元、抽出液)によって選択肢が多少変わります。

(無題) 削除/引用
No.6653-2 - 2018/02/06 (火) 09:46:32 - おお
Hisで単発でせいせいすると発現量などにも作用されますがたしかに純度的には完璧ではありません。例えば85%と仮にします。一方GSTは単独でも結構きれいになります。低めに見積もって90%の純度としましょう。
90%の純度のものをさらに精製するわけですから、うんっと98%ぐらいになるかな。Hisを二回目に使っても結構きれいになると思います。

>FLAG-His6を付けて、His6で精製を行い、FLAGでaffinity chromatographyをするというのも手でしょうか?
FLAGいれたらHisいらないかもしれません。抗体が混じったりが嫌だったらFLAGのあとにHisはあり得るかもしれませんけど。あるいはHis抜きでGSTで精製して切らないで溶出し、FLAGで精製後切断のためにさらにGSTとか。On Gelじゃなくって溶液中できってカラムを通して素通りを回収っていうのも。

まああんまり煩雑な操作になるのもどうかと思うのでGSTのつぎHisでいいんじゃない。ただGSTの溶出バッファーはHisとそんなに相性が良くないと言うにこないだ気が付きました。

タグの選定について。 削除/引用
No.6653-1 - 2018/02/06 (火) 07:14:13 - タグ
いつも参考にさせていただいております。
この度、大腸菌にてGST fusion proteinを作製することになりました。
このタンパク質を用いてaffinity chromatographyを作製する予定です。

私のこれまでの経験から、C末にGSTだけでなく、N末にもタグを付け、タンデムで精製した方が精製度が増すと思いますので、今回もそれに倣おうと考えています。

ただ、今回は1型膜貫通タンパク質の細胞外ドメインを発現させたいため、N末のGSTは精製の際、切断して除去しようと思っています。つまり、大腸菌にて発現させたのち、グルタチオンビーズで精製し、カラム内トロンビン消化を行い、溶出してきたC末にHis6タグを持ったタンパク質を更にニッケルビーズにて精製しようと考えています。

ただ、私の少ない経験から、ニッケルビーズへは非特異的な吸着が多い印象ですので、精製し終えたC末にHis6タグを持ったタンパク質をニッケルビーズに固相化しても、マウス組織をカラムにかけると非特異的な吸着が、他のタグを使った時に比べて多いのでは?と思っていますが、いかがでしょうか?

C末にFLAG-His6を付けて、His6で精製を行い、FLAGでaffinity chromatographyをするというのも手でしょうか?

経験があまりありませんので、皆様からのご意見を聞かせていただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。

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