f1 oriはM13系の繊維状一本鎖DNAファージの起始点です。
M13は自立的に感染、複製フォーム(RF, 大腸菌内で二重鎖プラスミドとしてふるまう)で増殖、子ファージ産生、細胞外分泌のライフサイクルがまわりますが、f1 oriだけでファージゲノムが含まれていないプラスミドベクターはヘルパーファージを感染させることによって、環状一本鎖DNAとなってファージとして外液に分泌されます。
このようにして得た一本鎖DNAは、
・かつてはサンガー法シークエンスが二重鎖プラスミドでは困難だったため、このかたちで鋳型を準備した。
・S1 マッピング、RNase protection assay などに使う一本鎖プローブの作成
なんかで、需要がありました。 |
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