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Crispr/Cas9で作製したノックアウトマウスで、蛋白が消えない トピック削除
No.6533-TOPIC - 2017/12/20 (水) 23:59:20 - 小児科医師(ゆとり教育)
いつもお世話になっております。

CRISPR/Cas9で、ある蛋白のノックアウトマウスを作製しました。ストップコドンを生成するフレームシフト変異が入った数系統のマウスを得ました。交配によりそれらのホモマウスを作製し、そのうちの2系統をウェスタンブロットで解析しました。しかし、目的の蛋白がノックアウトされていませんでした。

抗体はAbcamから購入した目的の蛋白に特異的な抗体ですが、異なるフレームシフト変異を持つ2系統のいずれも野生型と同じ濃さの蛋白が発現していました。蛋白のバンドはシングルバンドで予想された位置にあるため特異的に蛋白が検出されていると考えています。そこで質問なのですが、

1)この現象を説明できる可能性として、定型外翻訳という現象があることを知りました。この現象は、異なるフレームシフト変異に対し、どちらにも起こるということはあり得るのでしょうか?また、理研のHPにも「定型外翻訳は様々な生物で一般的に起こりうる現象である」と記載されているように、頻度として結構起こる現象なのでしょうか?

理研 ゲノム編集の落とし穴(すみません、URLを貼ると投稿できませんでした)

2)もし、定型外翻訳が起こっているとして、それを証明する方法としてどのようなものがあるでしょうか?今のところ考えているのは、mRNAを抽出してcDNAを合成しシークエンスを行うというものなのですが、それで定型外翻訳が起こっている証明になるのか分かりません。

お手数おかけしますが、上記につきましてご教授賜りますと幸いです。
 
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33件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


(無題) 削除/引用
No.6533-33 - 2018/02/16 (金) 16:57:52 - AP
当該バンドを切りだすとか、免疫アフィニティー精製して、MS finger printでもとってみたら?

(無題) 削除/引用
No.6533-32 - 2018/02/16 (金) 16:55:20 - AP
流れをフォローしていないのですけど、フレームシフトを起こす変異と言っていますが、何塩基のどういう変異ですか。生じた配列になにか特徴ありますか(mono-nucleotide stretchとかtriplette repeatとか)。
翻訳時のribosomal slippageみたいなことは真核細胞でも起こりうるので、なにか配列上にクセがないかなと。例えば超レアコドンが生じているとか?
https://en.wikipedia.org/wiki/Translational_frameshift

(無題) 削除/引用
No.6533-31 - 2018/02/16 (金) 11:49:41 - 小児科医師(ゆとり教育)
>門外漢さん

細胞系実験はあまり得意ではないのですが、習得しないと始まらない感じなので少しずつ、実験系を立ち上げていきます。

電気泳動はSDS-PAGEだけで、Native-PAGEは行ったことはありません。確かに、分子量がほとんど変わらなくても、分子構造が異なればNative-PAGEで検出できる可能性はありますね。

抗体作りはノウハウがないのでできるかどうかわかりませんが、隣の研究室に抗体作成の会社で働いていた研究者がいるので聞いてみることにします。

>Xさん

やはり信頼できる抗体がポイントになりますね。なんとか確立したいと思います。

>おおさん

現在、バンドが出ている抗体はポリクローナル抗体です。もう一種類、実験を予定している抗体はモノクローナル抗体です。

>AAさん

Oligo-dTを使ってcDNAを合成し、シーケンスをしましたが、genomic DNAと同じようにフレームシフト変異が入っていました。ただ、全長のcDNAがうまくシーケンスされていないので、現在、それを解析中です。PCR後の電気泳動では、予想された長さのPCR産物が得られているのですが、シーケンスがうまく読めていません。

(無題) 削除/引用
No.6533-30 - 2018/02/01 (木) 06:03:36 - おお
また、翻訳開始点が複数ある蛋白もあるみたいですし。

(無題) 削除/引用
No.6533-29 - 2018/02/01 (木) 06:01:43 - おお
>in-delがなければ2nd ATGからアミノ酸600のタンパクには読まれないと思いますよ(塩基配列を知っているわけではないので、断定はできませんが)。

2nd ATGと予測されているけど、じつは1stATGで上流のATGからは通常の細胞でも読まれていない可能性を指摘しています。

機能 削除/引用
No.6533-28 - 2018/02/01 (木) 03:05:09 - 門外漢
もし、見当違いだったらすみません。

ターゲットはOATPファミリーとのことなので、ミューテーションの入ったcDNAもあることですし、細胞系を使って機能しているか、あるいは機能はなくても発現しているか、調べることはできないのでしょうか。

二点目は、電気泳動はSDS-PAGEではなくnative-PAGEで行なった後にウェスタンをされたことはありますか。

三点目は、このターゲットは細胞外ドメインがありますよね。すでにcDNAをお持ちなので、動物系の発現系に入れて、そのプラスミドを用いて うさぎ等を免疫することができます。うまくいけば、微妙な構造の違いを認識できる抗体ができる可能性が。

(無題) 削除/引用
No.6533-27 - 2018/01/31 (水) 04:08:13 - X
30塩基下流(アミノ酸にして10前後)の2nd ATGから読んだ場合、in-delが入った場合のみ、その下流のフレームが本来の読み枠に戻るという事なので、in-delがなければ2nd ATGからアミノ酸600のタンパクには読まれないと思いますよ(塩基配列を知っているわけではないので、断定はできませんが)。

この場合、定形外翻訳で読まれるタンパクは、本来のものと比較してアミノ酸が10個減るだけなので、ウエスタンで泳動度の差を見るのは厳しいですね。

ゲノム配列でin-delのホモという事であれば、cDNAを追求しても解決にならないような気もします。ヘテロのマウスであれば、in-delが入ったアレルからのmRNAがwtアレルからのmRNAと比べて相対的に不安定かどうか、情報が得られるのではないでしょうか? もちろん、野生型のマウスとin-delホモのマウスで、その遺伝子の発現を比較しても良いとは思いますが、定量RT-PCRでやるなら、RTのプライマーはoligo-dTの方が良いでしょうね。

個人的な感想ですが、最終的にはタンパクでけりを付ける必要があると考えられ、抗体による信頼できる検出系(あるいはタンパク機能に基づくアッセイでも良いですが)を確立する事が先決のように思います。あるいは、NHEJによるin-delではなく、HRで潰す形にCRISPRの系を変更した方が、早道かもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.6533-26 - 2018/01/30 (火) 23:32:33 - おお
あまり聞きたくないだろうと言うことを書いてしまいますが、、、
お考えになっているN末の抗体でwtでも検出できないとすると、従来の開始コドンはそこから30アミノ酸さきのATGかもしれないとも思えるわけで、、、

どのATGが開始コドンか実験的根拠がない場合はORF予測からきていると思いますが、それが外れている可能性が、、、

(無題) 削除/引用
No.6533-25 - 2018/01/30 (火) 18:47:47 - MP
変異体のcDNA全長をクローニングしてC末にタグをつけて、発現系に持っていき、タグ抗体で検出できれば(そしてサイズが変わらなければ)間接的ですがここで起こっているかもしれない定型外翻訳がある程度証明できるのでは?そこまでやるかという話にもなりますが。

(無題) 削除/引用
No.6533-24 - 2018/01/30 (火) 10:16:42 - おお
>[Re:23] KIOさんは書きました :
> >変異が入った場合に読み枠に一致しているATGであれば、代わりのスタートコドンになりますか?1st ATGの30塩基あとに2nd ATGがあり(変異よりも上流)、変異が入った場合に読み枠が一致します。
>

ん、あっそうか。22ー25のアミノ酸の配列の部分にIndelが入っているわけだから30番目のATGから始まる可能性はありますね。

可能性 削除/引用
No.6533-23 - 2018/01/30 (火) 09:11:10 - KIO
>変異が入った場合に読み枠に一致しているATGであれば、代わりのスタートコドンになりますか?1st ATGの30塩基あとに2nd ATGがあり(変異よりも上流)、変異が入った場合に読み枠が一致します。

代わりのスタートコドンとなるなら定型外翻訳が起きる可能性はあるでしょう。
その場合、欠けるはずのN末端側のみを認識する抗体で識別できるでしょう。
なお、サイズ変化は野生型のサイズが大きく、かつ、欠けるサイズが小さければSDS-PAGEでバンドシフトがほとんど認められないこともあるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.6533-22 - 2018/01/30 (火) 06:43:54 - おお
いま現状バンドが出ている抗体はポリクロですか、モノクロですか?

(無題) 削除/引用
No.6533-21 - 2018/01/30 (火) 06:37:16 - おお
>[Re:20] 小児科医師(ゆとり教育)さんは書きました :

>
> >KIOさん
>
> 変異が入った場合に読み枠に一致しているATGであれば、代わりのスタートコドンになりますか?1st ATGの30塩基あとに2nd ATGがあり(変異よりも上流)、変異が入った場合に読み枠が一致します。
>

たしかフレームシフトにより50何番目のところにストップが入るんですよね。だからそのストップより下流のMから始まると言うことじゃないですかね。。。

そうするとサイズの変化が見られないというのがちょっと気になります。

(無題) 削除/引用
No.6533-20 - 2018/01/30 (火) 00:07:26 - 小児科医師(ゆとり教育)
>Xさん

3つ目の抗体はまだウェスタンブロットが出来ていません。試供品で一次抗体をもらったのですが、二次抗体が一般的なIgG-HRP conjugateではなく特殊な抗体でした。それも試供品があるのですが、依頼してから1か月たっても届いておらず実験ができていません。

Makino, et al. Scientific Reports 2016(前述した理研のゲノム編集の落とし穴の論文です)では、6系統のノックアウト(されているはずの)Gli3マウス培養細胞株にWestern blotを行い、1系統では野生型よりも少しだけ小さな蛋白が検出されましたが、他の5系統ではWestern blotで判別できるほどの分子量の差はみられていません。したがって、基本的にはWestern blotでは識別不可能と思われます。泳動時間を長くすれば多少は分子量の違いを明確にできるかもしれませんが。

抗体の特異性をチェックするための実験系(通常の手法で作られたノックアウト、培養細胞でのノックダウンや過剰発現)はいずれも持っていません。

なぜ35 kDaのところに濃いバンドが出ているのかを考えていませんでした。確かにアミノ酸の数から考えると70 kDaのバンドの方が本物っぽいですよね。この蛋白の切断や翻訳後修飾について詳しく知らないので確認します。

>KIOさん

変異が入った場合に読み枠に一致しているATGであれば、代わりのスタートコドンになりますか?1st ATGの30塩基あとに2nd ATGがあり(変異よりも上流)、変異が入った場合に読み枠が一致します。

>AAさん

なるほど!Oligo-dTだと完全長のcDNAだけ増幅されるのですね。それはいい考えだと思います。Oligo-dTを使った逆転写をやってみます。

(無題) 削除/引用
No.6533-19 - 2018/01/29 (月) 19:50:34 - AA
>Oligo dTとRandom hexamersにおける違い
ランダムヘキサマーであれば、断片化したRNAからもcDNAが増幅されますが、
oligo-dTであれば完全長に近いものしか増幅されませんので、差があるかと思います。
Oligo-dTで逆転写を行って、完全長のcDNAが検出されれば、
それ自体が定形外翻訳の可能性を示唆するのかな、と考えました。

定型外翻訳2 削除/引用
No.6533-18 - 2018/01/29 (月) 08:22:40 - KIO
ちょっと訂正
新たにできたストップコドン以降でなくても
C末端側に相当する読み枠に一致しうるスタートコドンがあれば
定型外翻訳でC末端側のタンパクは発現しうるのでは?
どれくらいの大きさになるかは、そのスタートコドンの位置によりますが・・・

定型外翻訳 削除/引用
No.6533-17 - 2018/01/29 (月) 07:27:25 - KIO
新たにできたストップコドン以降で定型外翻訳が起きている可能性は?

(無題) 削除/引用
No.6533-16 - 2018/01/28 (日) 23:20:54 - X
「1-71番目のアミノ酸をターゲットとする3つ目の抗体」でのウエスタンの結果はいかがでしょう?

仮に定形外翻訳だったとして、アミノ酸にしてどれくらいの変化が予測されますでしょうか?ウエスタンの泳動度では識別不能なくらい小さな変化と予測されますか?

抗体の特異性をチェックするための実験系(通常の手法で作られたノックアウト、培養細胞でのノックダウンや過剰発現、など)をお持ちでしょうか?

アミノ酸600くらいのタンパクであれば、全長のタンパクであれば70kDaのバンドの方が本物ぽいのですが、翻訳後修飾などでバンドが35kDaあたりに検出される事がこれまでに知られているのでしょうか? 例えば、翻訳後N末が切断されるようなタンパクであれば、定形外翻訳されたタンパクであっても結局切断されて35kDaになってしまえば、C末を認識する抗体ではサイズに差が見られないという事になってしまうかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6533-15 - 2018/01/28 (日) 19:18:31 - 小児科医師(ゆとり教育)
>AAさん

逆転写にはRandom hexamersを使っています。今回の実験で、Oligo dTとRandom hexamersにおける違いというのはありますか?もし違いがあるようでしたらご指摘ください。

>のまさん

クローニングはしていません。cDNAを直接PCRして、シークエンスをしました。得られた波形はきれいなシングルピークで複数の配列を含んでいるような感じではありませんでした。それでもクローニングで確かめた方が確実でしょうか?

>おおさん

ご指摘の通りで、RNAがあるからそこから蛋白が(この場合はストップコドンを生成する変異を持つ蛋白が)合成されていると言い切っていいのか?という疑問です。サンガー法で有名なFrederick Sangerが蛋白質のアミノ酸配列を決定する方法で1958年のノーベル化学賞を受賞していますが、今でも同様の方法でアミノ酸配列を決定することは可能なのでしょうか?理論的には、Western blotで検出されている蛋白のアミノ酸配列をみれば、機能的に正常な蛋白質か否かがわかるとは思うのですが。
 一つ気になるのは、抗体会社のHPでは、Jurkat cell lysateを用いたWestern blotで、35 kDaと70 kDaの二か所にバンドが出ています(35 kDaの方が濃く、70 kDaのバンドは薄い)。私がマウス脳を用いたWestern blotでは、35 kDa付近に濃いバンドが出ており、40 kDa付近と、75 kDaと100 kDaの間の二か所に薄いバンドが出ています。それぞれのバンドの位置がおおむね一致しており、抗体も信用できるレベルといってよさそうです。

他に定型外翻訳が起こっているかどうかを確認する方法はないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6533-14 - 2018/01/28 (日) 18:31:06 - おお
結局は抗体が信用できるかというところに戻りそうですね。。。

組織なので、抗体に結合しやすいタンパク質が検出の邪魔をしている可能性は、、、ないかもしれませんが(というのもWtの組織でも検出できないこうたいがあるので)。でもその可能性をなるだけ除外するなら組織からCultureに移して、細胞から蛋白をとってみるとか、、、

WBでバンドがでる複数の抗体があれば、一方でIPして他方でWBをすることにより特異性を上げることはできなくもないですけど、、、

でも無駄足になりそうなきも、、、

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