タイトレーションは、線維芽細胞系の付着細胞(NIH3T3など)を使って、ウイルス溶液の希釈系列での感染率(通常は蛍光マーカーの入ったウイルスを用いているので、FACSで測定)と、感染時の細胞数から算定しています。標的の細胞も付着細胞であれば、MOIをそんなに上げなくても入ると思いますが、感染効率を100%に近づけたい場合は、それなりの量のウイルスが必要になるかもしれません。レンチウイルスの場合、MOIを上げて感染効率を100%に近づけると、マルチコピーでゲノムにインテグレートされた細胞が増えてくるので、細胞ごとに感染したウイルスのコピー数をある程度そろえたい時(導入遺伝子量によって表現形が変わる可能性がある場合など)は、70−80%くらいの感染効率に抑えた方が良い場合もあり得ます。この辺りも考慮の上、濃縮するかどうか決めると良いのではないかと思います。 |
|