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His-tag融合タンパク カラム内リフォールディング中の溶出 トピック削除
No.6476-TOPIC - 2017/11/23 (木) 00:07:10 - orc
いつもお世話になっております。

His-tag融合タンパクがリフォールディング中に溶出されてしまう問題についての質問です。

不溶化したタンパクに対し、8M Ureaによる変性条件下にてNi-NTAへの吸着をした後、
ビーズと等量のUrea液(7M→6M→...→1M→0M)を順に添加してカラム内リフォールディングを行い、
その後イミダゾールによる溶出をしております。
なお、Ureaは何れも(50mM NaH2PO4, 300mM NaCl, pH8.0)に溶解させています。

この方法でほぼ全てのタンパク精製が成功するのですが、ある特定のタンパク(約50KDa)において、
Ureaグラジエント中、中でも7M,6Mと高濃度のUreaを添加した際にほぼ全てのタンパクが溶出されてしまいます。

培養温度や発現開始時の吸光度に対して条件検討を行い、タンパクそのものの可溶性向上を試みましたが、
あまり変化はありませんでした。
現在はpHグラジエント溶出の後、透析により変性剤を除いておりますが、尿素使用量や時間の問題からできればカラム内リフォールディングを成功させたいと考えています。
上記の方法に対し、改善のためご助言やご指摘を頂ければと思います。

よろしくお願いします。

refolding, Hisタグ, Histag, gradient, 尿素, アフィニティー精製
 
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7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.6476-7 - 2017/11/23 (木) 13:52:08 - おお
>溶出が確認されたため、His-tagへの吸着は上手くいっているものと考えておりました。
Niカラムって意外とHisTagがついてないいろんな蛋白がつくんですよ。ということはNiカラムとHisTagを介さない結合もあり、イミダゾールで溶出するのでNiが結合に関与してそうなんですが、一方HisTagがついていても結合しにくいタンパク質もあるので、そういう蛋白がたまたまHisTag以外を介して結合しているかもと思った次第です。

>>おお様 削除/引用
No.6476-6 - 2017/11/23 (木) 13:38:06 - orc
ご返信ありがとうございます。


>例えば5M Ureaで抽出してカラムに吸着させることは可能でしょうか?
4M Ureaで可溶化はしますがカラムに吸着しないことを確認しています。

>またグアニジンを使うことは考えたことがありますか?
8M ureaで可溶化・吸着しているためそれ以上強い変性は不要と考え、使用しておりませんでした。検討させて頂きます。

> HisTagの位置の関係で構造が変化すると蛋白内、蛋白外の相互作用がカラムとの相互作用より強くなってしまって溶出
私も現在のところ分子内作用によるものだと考えております。カラム吸着以上の強い相互作用を持つタンパクをどうコントロールしたものか…と思案している状況です。

>その蛋白のHisTag 自身がうまくカラムに結合せずほかの相互作用で結合しているか
カラム吸着後に(8M Urea, 50mM Imidazole, 50mM NaH2PO4, 300mM NaCl, pH8.0)で洗浄したところタンパクの溶出は見られず、(8M Urea, 200mM Imidazole, 50mM NaH2PO4, 300mM NaCl, pH8.0)では溶出が確認されたため、His-tagへの吸着は上手くいっているものと考えておりました。

> そういう場合はHisTagの場所、やリンカーの導入など考えたほうがいいのかもしれません。
ご提案ありがとうございます。教授と相談してみます。

> 塩濃度を下げることを考えたことはありますか?
恥ずかしながら塩濃度の検討はしていませんでした。

>>Luc様 削除/引用
No.6476-5 - 2017/11/23 (木) 12:56:41 - orc
ご返信ありがとうございます。


> カラム内でそれが可能であればすごいことだと思います。
GEヘルスケアジャパン様のWebページ上にてHistagタンパクのカラム中リフォールディングが提案されておりましたので、それを参考にしています。
ttps://www.gelifesciences.co.jp/newsletter/pure_protein/20060925refold.html


> カラムの等量の尿素液とのことですが、HPLCで行なっていますか?それとも重力で自然落下で尿素を加えていますでしょうか?
自然落下により加えています。

>「中でも〜」
7-2M ureaの何れのフロースルーにも溶出されてしまったタンパクが見られますが、特に7Mや6Mのフロースルーに多くのタンパクが含まれているという意味です。説明がわかりづらく申し訳ございません。

> サンプルは8Mで可溶化されているのですよね?8Mから徐々に尿素を抜いていくということで、7や6Mでは不溶化され出すとお考えでしょうか?
8Mで可溶化しています。7Mや6Mでも可溶化はしますが、カラムから外れてしまいます。


Luc様のリフォールディングの成功を私も願っております。
また改善が見られましたらご報告します。

(無題) 削除/引用
No.6476-4 - 2017/11/23 (木) 06:57:06 - おお
>50mM NaH2PO4, 300mM NaCl, pH8.0
塩濃度を下げることを考えたことはありますか?

(無題) 削除/引用
No.6476-3 - 2017/11/23 (木) 06:54:30 - おお
ちょっと不思議な感じがしますけど、例えば5M Ureaで抽出してカラムに吸着させることは可能でしょうか?またグアニジンを使うことは考えたことがありますか?

HisTagの位置の関係で構造が変化すると蛋白内、蛋白外の相互作用がカラムとの相互作用より強くなってしまって溶出するんでしょうか、、、それかその蛋白のHisTag 自身がうまくカラムに結合せずほかの相互作用で結合しているか、、、

そういう場合はHisTagの場所、やリンカーの導入など考えたほうがいいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6476-2 - 2017/11/23 (木) 00:25:02 - Luc
興味深く拝読しております。

「この方法でほぼ全てのタンパク精製が成功するのですが、」という一文に驚いています。
私の知識では、8M尿素で変性させてタンパク質を大腸菌より抽出した後、オーバーナイトで順に尿素の濃度を段階的に透析により下げていくことでリフォールドすると習いましたので、カラム内でそれが可能であればすごいことだと思います。

カラムの等量の尿素液とのことですが、HPLCで行なっていますか?それとも重力で自然落下で尿素を加えていますでしょうか?質問に対する答えでなくて申し訳ありません。

「中でも7M,6Mと高濃度のUreaを添加した際に」この中でも、というのが理解できません。
サンプルは8Mで可溶化されているのですよね?8Mから徐々に尿素を抜いていくということで、7や6Mでは不溶化され出すとお考えでしょうか?

興味本位で質問をしてしまいました。リフォールドは恥ずかしながら成功経験がありません。
ぜひ引き続き経過を報告してくださいますと後学のためにも勉強になります。

His-tag融合タンパク カラム内リフォールディング中の溶出 削除/引用
No.6476-1 - 2017/11/23 (木) 00:07:10 - orc
いつもお世話になっております。

His-tag融合タンパクがリフォールディング中に溶出されてしまう問題についての質問です。

不溶化したタンパクに対し、8M Ureaによる変性条件下にてNi-NTAへの吸着をした後、
ビーズと等量のUrea液(7M→6M→...→1M→0M)を順に添加してカラム内リフォールディングを行い、
その後イミダゾールによる溶出をしております。
なお、Ureaは何れも(50mM NaH2PO4, 300mM NaCl, pH8.0)に溶解させています。

この方法でほぼ全てのタンパク精製が成功するのですが、ある特定のタンパク(約50KDa)において、
Ureaグラジエント中、中でも7M,6Mと高濃度のUreaを添加した際にほぼ全てのタンパクが溶出されてしまいます。

培養温度や発現開始時の吸光度に対して条件検討を行い、タンパクそのものの可溶性向上を試みましたが、
あまり変化はありませんでした。
現在はpHグラジエント溶出の後、透析により変性剤を除いておりますが、尿素使用量や時間の問題からできればカラム内リフォールディングを成功させたいと考えています。
上記の方法に対し、改善のためご助言やご指摘を頂ければと思います。

よろしくお願いします。

refolding, Hisタグ, Histag, gradient, 尿素, アフィニティー精製

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